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「 140文字の物語 」
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世界でひとつだけの終末論。
それは君を失う時に始まる。
僕の全ては君で染め上げられている。
君のいない世界は『死』と同じだ。
想像するだけでも怖い。
僕が僕らしくあれるのは、君がいるからだ。
僕の世界を破滅させるのは簡単だ。
君が笑顔で「サヨナラ」と告げるだけでいい。
それだけで終る。
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小中高と一緒だった幼馴染とも別れる日がやってきた。
元から頭の出来が違ったから当然だろう。
異なる大学に進むこととなった。
開いた距離が寂しいと感じたけれども、お互いの夢のためだ。
仕方がない。
そんな風に自分をだます。
別れの前日、よく通ったカフェに来た。
「はい」と鍵を渡された。
「早く結婚してくれれば良いのに」妹が煎餅を食べながら言った。
「後ろがつかえているって」
「結婚というものは一生ものなんだ。軽はずみできるか」俺が言った。
「学生時代から付き合っているんだから、そんなに軽率は思えないけど」
妹が二枚目の煎餅に手を出す。
「プロポーズ待たれてるよ」
今までもそうだったように、いつかは別れが来るのだろうか。
永遠なんて言葉は紙一枚よりも軽い。
神の御前で誓いを立てても、それは死が二人を分かつまでだ。
どちらかが残される。
二人、同じ瞬間を生きていくのは難しい。
それだから一緒にいられる時間は蜜よりも甘く、たっといものだった。
手と手を繋いで、彼らは旅立った。
青い空が眩しい昼下がりのことだった。
揃えて並べられた履の上には遺書らしきものが残されていた。
恋の終わり方の一つであろう。
きっと彼らは幸せだった。
残すことも残されることもない。
同じタイミングで空に昇っていけたのだから。
二人の世界は完結した。
痕すら残さない神剣・神楽でも限界はあるようだ。
シャツのボタンをかけている最中に傷が疼く。
突然の痛みに狼狽して座りこむ。
痛みの部分を撫でながら、深呼吸をする。
「大丈夫だ。これぐらいなら耐えられる」自分に言い聞かせる。
早く着替えないと少女がやってくる。
心配させてはいけない。
戦に負けた。
敗者の国はただ一人の姫君を勝者の国に差し出した。
「胸を張ってください」召使は言った。
「そんなの無理よ」鏡の中の少女は今にも泣きだしそうな顔をした。
「これからは王太子妃なるのです。せめて、隣に立つことだけはできるようになりませんと」
召使は少女の頭に冠を載せる。
大人になったら好きな物を好きだけ食べるんだ。
嫌いな野菜なんて食べずに、ハンバーグやお寿司をたらふく食べるんだ。
ジュース、いやお酒だって遠慮せずにたくさん呑むんだ。
早く大人になりたい。
そうしたらガミガミいうママの元から離れて、たまにしか顔を合わせない無関心なパパから離れる
「あーあ、なんて可哀想な君」
背後から声が降ってきて少女はビックリする。
振り返れば、幼馴染の少年が立っていた。
「驚かせないでよ」少女は目を三角にする。
「先、越されたね」少年が言う。
出来立てほやほやな恋人同士がいた。
盗み見する気はなかったけれども偶然見てしまった。
少女は俯く
好き、大好き、愛してる。
この気持ちは君にどこまで届いてる?
僕の心は君でいっぱいになっている。
どれだけ言葉にしても、まだ胸の中に残る感情。
出会った時は想像しなかったぐらい君に夢中だ。
僕を見上げる瞳。
僕の名前を呼ぶ声。
一つ一つが愛おしくて離れがたい。
君に会えない休日は辛い。
-
明日、朝が来たら、君を迎えに行こうと思う。
暗い夜、あてどなくさまよう君を思ったら、いってもたってもいられなくなった。
朝日が出たら探しに行こうと思っていたのに、月夜の中、君の名を呼んでいる。
やっぱり君は公園のブランコで座りこんでいた。
そして、大きな瞳には涙が浮かんでいた。
放課後の空き教室で宿題を片付けていた。
家に帰ると宿題をするどころじゃない。
年の離れた兄弟の面倒が待っている。
だから宿題は学校ですましてしまうことが多い。
ふいに教室のドアが開いてクラスの問題児が入ってきた。
無視して宿題を続ける。
「ねぇ、あんた頭いいんでしょ?勉強を教えて」
広い世界の中、巡り会えたのは奇跡。
お互いに好意を持ったのは運命。
君だけがいい、君しかいらない。
他のどんなものを差し出しても、君に代えることはできない。
くりかえしている日々の中、君と過ごすときは一瞬一瞬が違う。
同じ時間はやってこない。
だから大切にしたいと思うし、している。
失敗を重ねてようやく成功した媚薬づくり。
飲めばどんな朴念仁でも恋に堕ちる。
国王陛下から密命を受けてずっと試行錯誤を繰り返した。
動物実験は成功した。
あとは人体実験だが、ちょうどよい人物はいないだろうか。
代々の魔法使いが記してきた本の通り作ったから、効果はあるはず
空と違って、地には果てがあるという。
それを長老から聞いた少年は、地面を見ては夢を見る。
地の果てまで行ってみたい。
小さな村には退屈な平穏があったけれど、物足りない。
髪や肌の色が違う人たちが暮らしている村も見てみたい。
大きな湖よりも大きな海とやらを見てみたい。
冒険に出たい。
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