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「 140文字の物語 」
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君を想うと自然と鼓動が早くなる。
僕はいつの間にか、君を好きになっていたようだ。
それに気がついてから、君と自然に話すことができなくなった。
君の笑顔を真っ直ぐ受け止めることができなくなった。
君にとって僕はただの同級生だろう。
知ってしまえば立ち直れない。
だから、このままがいい
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幸せになって、なんて嘘だよ。
僕と別れて幸せになるなんて許せない。
どうせなら、不幸せになってほしい。
どれだけ僕と過ごした時間が貴重なものだったか、思い知って欲しい。
僕が新しい幸せを見つけるまで、不幸でいてほしい。
身勝手な願いだと分かっている。
でも、それだけ僕は今、不幸せだ
神剣・神楽は同胞殺しの妖刀だ。
首を落とさない限り死なない同胞を傷つけることができる。
宝物として何年もの間、祀られてきたものだった。
殺し合いをしている現在では禍々しいものだ。
使われているのと飾られているのと、どちらが幸せなのだろうか。
時々、分からなくなる。
青年は溜息をつく
カランコロンと下駄を鳴らして、今日は夏祭り。
少女は金魚すくいの屋台に気がついた。
少年の袖を引いて、ポイを受け取る。
思ったよりも活発な金魚をすくうのは難儀だった。
結局、一匹もすくえなくてポイは無惨にも破れてしまった。
おまけだと店主が赤い金魚を一匹、ビニールに入れてくれた。
口紅を塗る姉の姿をじっと見ていた。
紅をさしただけなのにパッと華やかになった。
その変化が楽しそうだと思ったのだ。
ドラッグストアで一番安い口紅を買った。
鏡を見ながら塗る。
薄紅色の口紅は肌に馴染んで、まるで別の自分を見つめているかのようだった。
自分だけの口紅に心が躍った。
「私のこと、どう思っているの? 二文字以内に答えを聞かせて」と君は言う。
無理難題だった。
答えはひとつしかない。
けれども溢れる思いを二文字以内に収めることはできない。
困っていると、君はしゅんとうなだれた。
だから僕は「好き」と無難なことを答えた。
「本当に?」君は不安げに言う
ママにもパパにも言えないことをしている。
いけないと思えば思うほどのめりこんでしまう。
未来の約束ができない恋をしている。
パパはきっと怒るだろう。
ママはきっと悲しむだろう。
それがわかっているから言えない。
本当は祝福されるような恋をしたい。
けれども、好きになってしまったのだ。
私たちは同じぐらいに恋をしてる。
だから、うすっぺらい愛の言葉なんていらないの。
愛しているを100回言われるよりも一度のキスがいい。
それだけで気持ちが伝わるから。
想いは口にすればするほど軽いものになる。
挨拶代わりになってしまった愛の言葉よりも二人でしかできないことをしたい
今日も一日頑張った。
そんな時には自分にご褒美。
冷蔵庫を開けると菓子がなくなっていた。
食べるのを楽しみにして、とっておいたプリン。
家族に食べられないように蓋に名前を書いてあった。
それがない。
「ただいまー」妹が帰ってきて私にコンビニの袋を差し出す。
中にはプリンが入っていた。
放課後の教室。
オレンジ色の光に包まれて、秋になったんだと思った。
窓越しに部活動に励む声が聞こえてきた。
そんなものに興味を惹かれていると、頭を軽く叩かれた。
「勉強しないなら帰るけど?」と言われてしまった。
目を逸らしつつ、指を指先でなぞる。
すると、ぎゅっと指を掴まれた。
君は僕のことをどれだけ知っているのだろうか。
いつもの喫茶店でいつものように話をしていた。
「ねえ、好きだって知ってた?」興味が湧いて尋ねてみた。
アイスコーヒーの氷が溶けて、カランと音を立てた。
君は大きな目をさらに大きくした。
「出会ってから、ずっと君のことが好きだったんだ」
一緒に暮らすようになって、ペアで食器を揃えることが多くなった。
茶碗、箸、マグカップ。
どんどん増えていくペアの食器に、二人の時間が積み重なっているのだろと体感する。
次はどんなものを揃えようか、考える時間はとても楽しい。
休みの日にショッピングモールに向かって買いそろえる。
君が笑うなら、僕が泣くよ。
強がりな君の分まで、僕が泣く。
本当は泣きたいくせに、君は笑う。
悲しければ悲しいほど、君は泣かない。
少なくとも人前では笑っている。
一緒に泣いてもいいんだよ、と伝えたい。
けれども、君は笑って自分の気持ちを誤魔化すのだろう。
分かっているから僕は泣く。
雨が続いたから、晴れの天気は純粋に嬉しい。
どこまでも広がる青空と浮かぶ白い雲。
美しいコントラスト。
一日の終わりに見れる夕焼け。
すべてが赤く染め上がる。
のんびりと昇ってきた月に、煌めく星空。
どの瞬間も美しい。
雨の風情も素敵だけど、やっぱり晴れがいい。
空を楽しむことができる
陽が落ちるのが早くなった。
街灯もまばらな片田舎では虫の音が大音量だった。
帰り道が一緒の幼馴染みと並んで歩く。
暗い畦道に差し掛かった。
なぜ怪談話なんかをしてしまったのだろうか。
心臓がドキドキと鳴り始める。
「ほら」と幼馴染みが手を差し出す。
嫌々ながらも、指先にしがみつく。
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