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「 140文字の物語 」
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交替要員がいないという戦況は、どうしても不利だ。
敵も連携を組んで戦いに訪れることがある。
まだ様子見程度なせいか、生命の危険を感じるほどではなかった。
が、それも神剣・神楽があるおかげだった。
妖刀がなければ死んでもおかしくない怪我を負うこともあった。
それでも戦うと決めている
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世界は汚いものや、醜いもので構成されている。
だから、君は綺麗なままでいてほしい。
少ししかない貴重な美しいものだけを見ていてほしい。
他ならぬ君だから。
醜悪なものを見すぎて、心が曲がってしまった僕を救ってくれた。
まだ世界は捨てたものではないと教えてくれた。
そんな君だから。
たまたま隣の家に住んでいるからと、何かと巻きこまれるのは面倒だった。
確かに生まれる前からのお付き合いだ。
両家の仲は良く、双子のように育てられた。
おそろいのスモッグを着ていた頃も、ランドセルを背負っていた頃も、制服を着る頃も一緒だった。
それなのに幼なじみに秘密ができた。
ずっと幸せになる方法を探していた。
どれだけ満ちても欠ける月のように、幸せは長く続かなかった。
麻薬のように一度、幸せを知ってしまうと元には戻れない。
飢餓感から幸せを求めて、手に入れようと躍起になる。
そんな時間を過ごしていて、ふいに気がついた。
なんだ、答えはここにあった。
今日から大人の仲間入り。
久しぶりに会った友人たちも成長していた。
人生の節目を迎えた。
式典が終わった後、呑み屋で同窓会を兼ねた祝いがある。
着慣れない振袖に身を包みながら、今後のことに思いをはせる。
鼓動は高鳴り、期待が大きく膨れ上がる。
これからは子供扱いされないのが嬉しい。
「あーあ、なんて可哀想な君」突然、幼なじみが言った。
いつもの帰り道での出来事だった。
突拍子もないのは相変わらずだが、今度はどんなトラブルを持ちこんだのだろうか。
「明日からは独りで帰れなければならない」と幼なじみが嬉しそうに言った。
それでピンときた。
告白が成功したのだろう
未明に派手な着信音で起こされた。
寝ぼけ眼で着替えて病院に向かうと、親族が集合していた。
ベットの上には目を伏せた祖父がいた。
空調の音と生命を繋ぐ機械の電子音が響いていた。
お別れの時が来たのだと分かったから、枯れ木のように細い手を握った。
厳しかった祖父が皆の目を潤ませる。
もたらされた愛は確かに暖かった。
無償で施される愛は蝋燭の明かりのようだった。
でも、それは完璧ではなかった。
一部分が損なわれている。
補えあえると思ったから、長い旅に一歩踏み出した。
欠けた愛を探している。
パズルのピースのように当てはまる相手と出会う。
それは運命と呼ぶのかも。
蓋に名前が書いてあったプリンを食べてしまった。
コンビニでも行けばよかったのだろう。
でも、すぐに食べたくなってしまったのだ。
問題があるとすれば、食べている最中に少女に見つかったことだろう。
謝ったが許してくれない。
クッキーを少女の部屋の前に置く。
とっておいた物だが我慢する。
泣きたくなるほど美しい黄昏だった。
言葉を失って、太陽が沈んでいく姿を見守った。
どうして独りで見る夕焼けはこんなにも悲しいのだろうか。
追憶の中にしかいない君に問いかける。
あの日、手を離してしまった罰だ。
消せずにいるアドレスにかけるのを我慢する。
君が出ないこと知っているから
二人で帰る夕暮れ。
つかず離れない影は仲良さそうだった。
二人の間には隙間風が吹いているのに、影は幸せそうに重なり合っていた。
会話はないけれども、その沈黙が居心地がいい。
二人の足音だけが埋める。
毎日の繰り返しだから気がつくこともある。
陽が沈むのが遅くなって明るいうちに帰れる
少年はさっきからスマホをいじっていた。
少女の前ではいつもそうだ。
目の前でスマホをいじられると存在を無視しているような気がする。
少年は「君の前ではリラックスできるから」と言う。
それでも、少女にとって面白くない。
優しく、指を指先でつつく。
スマホをいじっていた少年は顔を上げる
体の中をめぐる水は海に近いという。
生命の誕生の始まりが海で起こったという。
だから、こんなにも海を恋しく感じるのだろうか。
時折、犬の散歩をする人がいるだけで、人気のない浜辺でじっと座っていた。
潮騒に耳を傾ける。
それ以外の音は聞きたくない。
独りでいることが心地よかった。
いつでも君の三歩後ろを歩いていた。
長く伸びる影を見ながら、付き従っていた。
君を知れば知るほど距離が開いていくような気がする。
君は孤高だ。
誰もが首を垂れるが、並び立つことはない。
幼なじみの僕はせめて、隣に立つことだけはしたい。
君の背負った重い荷物を半分、持ちたいと思う。
眠ることができない夜更け。
独りでいることがたまらなく寂しい。
明日、仕事の君はすでに眠っているだろうか。
連絡を取ったら迷惑だろうか。
最近、休日出勤を重ねていてる君とは休みが合わない。
最後にデートしたのはいつだっただろうか。
お休みコールをかけても返事が返ってこないことも多い
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