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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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そこかしこにできた水たまりに、夢中になって踏んだ。長い雨は終わり、空は青空を取り戻した。
水たまりにはそんな空が映っていた。水たまりを踏むと、大きな波紋ができて、水があふれかえる。
そろそろと水たまりから足を抜くと、波紋は静かに元に戻ろうとする。それが面白かった。
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「私を振ったくせに、あんな女と付き合うなんて」と姉はリビングで缶ビールを呷る。
「あんたもそう思うでしょ?」こっそりと部屋に戻ろうとしていたが、捕まってしまった。
「プライドが許してくれないのよ」大荒れの姉に、そういうところが振られる原因なんだよ。と言えなかった。
宇宙軍なんて夢の中か、小説の中か、アニメの中だと思っていた。
それなのに『現実は小説よりも奇なり』だった。どこにでも行ける十字路で、僕は悩む。
両親は堅実な人生を歩んで欲しいんだろう。でも、僕は自分の可能性に賭けたい。
厳しい訓練が待っていようとも、選びたいと思う。
彼岸花のような口紅を買った。家に戻って、口紅を引いた。鏡の中には笑い方を忘れた道化師がいた。
ショップでは素敵な色だった。販売員のお姉さんも褒めてくれた。それなのに似合っていなかった。
この鏡の中の道化師は、どうすれば消し去ることができるだろう。自然と涙が零れた。
君のことが好きだなんて、嘘でもいえない。本当は好きじゃなくて愛しているから。
君なしじゃ、僕は生きていけない。自分でも気持ち悪いぐらい執着している。
だから君が「私のこと好き?」と無邪気に尋ねてきたら、「ただの友だちだろ?」と返す。
今までの関係を崩したくないから。
視線が未練がましく、輪郭をじっとなぞる。それに気がついた君は「交換しようか?」と笑った。
「自分で決めたことだもの」私は目の前にあるガトーショコラのケーキに視線を戻す。
他人が食べていると、美味しそうに見えるだけ。
君はモンブランを一口スプーンですくうと差し出した。
iotuは、震えないよう祈りながら最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」、と。
だってもう、仕方がないだろう?

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僕は、震えないよう祈りながら最後の嘘をついた。それは自分が楽になるための嘘だった。
自分勝手な嘘なのだから、せめて最後は堂々と。「寂しくないよ。大丈夫」と僕は君に笑いかけた。
だってもう、仕方がないだろう?僕たちはまだ子どもで、大人の都合に振り回されるのだから。
この時期の天気は読みづらい。君は「予報通り、雨になったら良いのに」と唇を尖らした。
「傘、持ってきたっけ?」僕は隣を歩きながら言った。「まさか」君は僕の腕に腕を絡ませる。
「相合い傘ができるでしょ」とニコッと笑う。君のことだから他意はない、と分かっているけれども。
夕方は黄昏以外にも逢魔が時という呼び名がある。僕と君は邂逅した。
すでに彼岸に渡ってしまった君の姿は、変わらない。もう僕は君の背丈を追い抜いてしまったのに。
赤いランドセル姿の君を見てられなくて、思わず目を瞑る。
君は『一緒に遊ぼうよ』とあの日のような声で僕に笑う。
やっとのことで手に入れ花は、すでにしおれていた。君に届けるまでに枯れてしまう。
あのまま咲いていた花を写真に撮ってメールで送ればよかった。
後悔をしても、遅い。すでに花は摘んでしまったのだから。
一刻も早く、咲いているところを君に見せるしかない。それができることだ。
iotuは、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「これ以上関わらないでくれ」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。

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僕は、愛を囁くように優しく最後の嘘をついた。それは相手を楽にするための嘘だった。
心と言葉がちぐはぐだ。「これ以上関わらないでくれ」と甘く囁く。
本当の願いは、どうせ叶わないから。
ずっと一緒に、夢の果てまで行きたい、なんて子どもじみた願いは、僕は心の中にしまった。
「ようやく気がついたんだ」俺は緊張しながら言った。
目の前の年上の女性は妖艶の笑みを浮かべたままだ。
「ずっと好きだったんだって。出会った時から恋に落ちていたんだって」やっとの告白をした。
「だったら捕まえてごらん?」女性の掌の上で転がされているような返事だった。
受験勉強をしていた私の部屋を兄は開けた。「何の用?」視線はあくまでテキストに。
「家庭教師を連れてきたんだ」と兄は言った。「「はぁ?」」声が重なった。
私は振り返ると、兄は笑みを浮かべた。
「こいつ鬼のように読書してるから、知らないことなんてないぜ」と太鼓判を押す。
iotuは、特別に優しい声で最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」、と。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。

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僕は、特別に優しい声で最後の嘘をついた。それは相手を楽にするための嘘だった。
こんな嘘をつくことはできない。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」と微笑みながら告げた。
君は「じゃあ、私たちの関係もおしまいね」と微笑んだ。僕はこんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。
「本当に、もう秋なのかよ」と俺が愚痴ると、君は笑った。
「確かにアイスが美味しいぐらい暑いよね」
放課後、コンビニでアイスを買い食いしながら、各々の家へと向かう。
「あ、当たりだ」と俺は棒に焼き印された文字に注目した。
君は優しく、俺の両手のひらを折れんばかりに握る。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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