iotuのlog
ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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2025.11.22 Sat 15:08
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#10月の星々『色なき風に』
風向きが変わった。
飛び出すなら、今だ。
新しいものを連れてきた風を再び捕まえるのは難儀なことだろう。
リンリンと鈴のように鳴く虫の隙間を通り抜ける風は、どんな色をしているのだろうか。
想像するだけでも楽しい。
私の頬を撫でる新しい風に無言で挨拶をする。
私は吹く風のように自由に駆けだした。
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2020.10.30 Fri 06:56
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、ひどくためらいながら最後の嘘をつきました。
それは前へ進むための嘘でした。
「君の全部を忘れたいんだ」、と。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。」
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切り出すのに勇気がいった。
僕はひどくためらないながら、最後の嘘をついた。
「君の全部を忘れたいんだ」と告げた。
君におぶさっていては前へ進めない。
君は大きな瞳に涙をためて僕を見上げる。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだった。
それでも僕は冷たい男の振りをする。
今生の別れになっても。
2020.10.30 Fri 06:55
140文字の物語
CM(0)
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『世界は彼らを手放さない』
妹と自分は優秀な異能力を持っていた。
戦いに向く異能力だった。
平穏な日常と交換条件のように、契約を交わした。
世界は彼らを手放さない。
おそらく死に絶えるまでこきを使われるのだろう。
すくなくとも妹は自由にしてやりたい。
汚れ仕事をするのは自分だけで充分だと思った。
願いは叶わない。
2020.10.30 Fri 06:54
140文字の物語
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『録画』と『忘却』、登場人物が『悲しむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
録画された映像機器には、知らない人と自分が映っていた。
そのことを悲しむ。
忘却は罪だ。
知らない人は父親だと、歳を重ねた母親が教える。
全く覚えておらず、テレビの中で仲良くしているのが意外だった。
忘れたことを誤魔化しながら、母の言葉に相槌を打つ。
小さい自分を見るのは奇妙だった。
2020.10.30 Fri 06:53
140文字の物語
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『「嫌々ながらも、腕を握る」キーワードは「お風呂」』
門限を送れた罰として、お風呂掃除をしていた。
タイルをごしごし洗って、立ちあがろうとした瞬間だった。
泡に足を取られて、にぎやかに転んだ。
「大丈夫か?」親に告げ口した兄が風呂場を覗きこんだ。
そして、手を差し出す。
嫌々ながらも、腕を握る。
せめての嫌味として泡のついた手で触れる。
2020.10.30 Fri 06:52
140文字の物語
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『いまだ君は僕を待ちぼうけ』
いまだ君は僕を待ちぼうけしているのだろうか。
閉じこめたあの日の夕焼けの中で。
赤々しく染まった景色の中で、自分の影を見つめて。
いつまでも来ない僕を待っているのだろうか。
君がどんなに僕の名前を呼んでも、もう僕は君のところには帰らない。
絶対だ。
2020.10.30 Fri 06:51
引用RT
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『滲んで読めなくなった記憶』
涙で滲んで読めなくなった記憶が胸の底にある。
どんなに目を凝らしても、綴られた文字を読むことはできない。
それでいいんだ。
それがいいんだ。
すべてを記憶から追い出したいのだから。
元のように戻れない滲んだ記憶を声も出さずになぞった。
そっと目を瞑る。
2020.10.30 Fri 06:50
引用RT
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最後の嘘をつきました
「iotuは、小さく笑って最後の嘘をつきました。
それは傷をいやすための嘘でした。
「ずっと君と一緒だよ」、と。
だってもう、仕方がないだろう?」
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僕は小さく笑って最後の嘘をついた。
「ずっと君と一緒だよ」と。
それは心に無数にできた傷をいやすための嘘だった。
だってもう、仕方がないだろう?
『ずっと』も、『永遠』もないことを僕も君も知っている。
それでも約束を重ねるのは、未来に希望を託したいからだ。
「そうだね」君も淡く笑う。
2020.10.30 Fri 06:50
140文字の物語
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『誰だこいつを甘やかしたのは』
「今度の日曜日にデートに行こう」教室で幼馴染が言った。
まだクラスメイトがちらほら残っていた。
痛いぐらいの視線が突き刺さる。
幼馴染はデートと言ったが、付き合ってすらいない。
本当にただの幼馴染だ。
「カフェに新メニューができたんだって」幼馴染は言う。
誰だこいつを甘やかしたのは。
2020.10.30 Fri 06:49
140文字の物語
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文中に『思い通り』を入れて【不思議】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「大丈夫だって」親友が背中を押す。
私といったら白い封筒をふれてばかりいる。
そのうち、くしゃくしゃになってしまうんじゃないか、と思う。
「私が渡してきてあげようか?」おせっかいな親友は言う。
「頑張る」と私は言う。
白い封筒を想い人の机の中に滑りこませる。
親友の思い通りになった。
2020.10.30 Fri 06:48
140文字の物語
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『金』と『コンパス』、登場人物が『傷つく』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
迷いがちな人生を指し示す金色のコンパス。
しばらく見ない間に、摩耗していた。
どうしてもっと大切にしなかったのか。
金色のコンパスのように、心が傷つく。
丁寧に拭き取り、道を歩き出した。
迷いたくはなかった。
金色のコンパスを見ながら、これからは迷いのない人生を歩くと心の中で誓う。
2020.10.30 Fri 06:48
140文字の物語
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『「仕方なく、指に指を絡める」キーワードは「勇気」』
「恋人らしく、手を繋いで歩こうよ」少年は勇気を出して言った。
「本気で言っている?」少女は冷たい目で言う。
「少しぐらい恋人らしいことをしようよ」少年はすがりつく。
少女はためいきをついた。仕方なく、といった様子で指に指を絡める。
「これで満足?」少女は尋ねた。
少年はうなずいた。
2020.10.30 Fri 06:47
140文字の物語
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『フェンス越しの三日月』
缶のホットココアをホッカイロ代わりにして歩く。
ふいに夜空を見上げる。
フェンス越しの三日月は閉じこめられた姫君のようだった。
頼りなく輪郭は寒々としていた。
手にした缶のホットココアで温められないものだろうか。
フェンスに貼りついてそんなことを考えた。
2020.10.30 Fri 06:46
引用RT
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最後の嘘をつきました
「iotuは、特別に優しい声で最後の嘘をつきました。
それは相手を守るための嘘でした。
「全部忘れていいよ」、と。
頼むよ、ごまかされてください。」
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僕は特別に優しい声で言った。
それが嘘だと気がつかれないように。
「全部忘れていいよ」と、笑顔で言った。
君の瞳は傷ついた、と次げていた。
頼むよ、ごまかされてくれないか。
君だけでも生き残ってほしい。
僕の命をかけて、ここから君を逃がさないといけないんだ。
君を守るための最後の嘘だ。
2020.10.30 Fri 06:45
140文字の物語
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文中に『叶う』を入れて【決意】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
青年が戦いから帰ってきた。
「誕生日おめでとうございます」少女が出迎えてくれた。
今日はついてこなかったのは、この準備のためだろうか。
テーブルの上にはご馳走が並んでいた。
独り暮らしを始めてから祝ってもらったことはない。
ささやかな願いが叶う。
『絶対に生き残る』そう決められた。
2020.10.30 Fri 06:44
140文字の物語
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