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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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『いつから。』

春に出会って、夏に想いを伝えあって、秋に思い出を重ねた。
そして、全てを凍りつかせる冬がきた。
『クリスマス、どうする?』と他愛のない話をしていた時だった。
君は『ゴメン』と言った。
それで分かってしまった。
『いつから。好きじゃなくなったの?』と訊けなかった。
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「iotuは、無理に笑顔を作って最後の嘘をつきました。
それは相手を守るための嘘でした。
「世界で一番、大嫌い」、と。
こんなことしか言えないなんて。」

------

僕は無理に笑顔を作って嘘をついた。
それは相手を守るための嘘だった。
嘘じゃなければ、こんなことは言えない。
僕と君の距離は近すぎた。
「世界で一番、大嫌い」と。
こんなことしか言えないなんて。
もっと上手に嘘をつければいいのに。
とにかく、これが最後の嘘だ。
君に未練は残らないだろう。
君は僕を無視し続ける。
まるで空気のように、存在しているのが当たり前で、注目するほどのものでもないように。
喧嘩を吹っかけてきたのは君の方なのに。
僕がいなければ、何もできないことをいい加減思い知れば良いのに、と煮えくりかった気持ちを覚える。
いつまで君は我慢できるのだろうか。
少女はいつも2番だった。
1番は白金色の頭髪の少年のものだった。
これで少年が少しは嬉しそうな顔をしたら変わったかもしれない。
テスト結果を張り出された廊下ですれ違う。
少年は無表情だった。
まるで興味がないような顔をしていた。
少年は、1番になるのに慣れすぎてしまったのだろうか。
私はパステルカラーの服を着ない。
明るい色は似合わない。
そういうものは妹の方が似合う。
小さい頃から「似合わないわね」と言われ続けたのが根源だった。
たまには可愛らしいワンピースを着てみたい、と思うのだけれど勇気が出ない。
大人になっても変わらなかった。
パステルカラーに胸が痛む。
僕はなかなかサヨナラを言えずにいた。
夕方に染まっている君をいつまでも見ていたかった。
けれども君とサヨナラを言う別れ道まで歩いてしまった。
僕はアスファルトに影を縫いつけられたように立ち止まった。
君は僕の手を取ると力強く、両手を触れ合わせる。
「また明日」とぬくもりが言った。
『叶いやしないとも。』

どんな想っても、冬空の星のように届かない。
冷たい笑顔が似合う女性だった。
僕のことも、ひと時のからかいだと分かっている。
それでも、ほんの欠片ほどでもいい。
僕のために丸い満月のような笑顔を見せてくれたら、どんなにいいだろう。
きっと、叶いやしないとも。
『バースデーケーキの上の涙』

誕生日が嬉しくなくなったのは、いつからだろう。
白いフリルをまとった生クリームに、赤い苺。
歳の数だけのロウソクを吹き消すのは楽しかった。
それが今では嬉しくない。
自分で決めたとはいえ独りぼっちの誕生日。
バースデーケーキの上にポツリと涙が落ちた。
『どうか貴方の未来に、私がいませんように…』

神様、お願いします。
これは、誰にも言えない秘密です。
大好きだったはずの貴方。
キラキラしい希望の中に立ちこめる想い。
どうか貴方の未来に、私がいませんように…。
この想いが伝わりませんように。
そっとお願いを胸に口を閉ざしました。
「iotuは、痛みを堪えながら最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「幸せなんて、どこにもないんだ」、と。
これが本音なら、楽だったのに。」

------

僕は心の痛みを耐えながら最後の嘘をついた。
それは自分が楽になるための嘘だった。
我ながら卑怯な嘘だった。
「幸せんなんて、どこにもないんだ」と。
それを聞いた君は「ここにあるよ」と真っ直ぐと言った。
嘘が本音なら、楽だったのに。
君の言う通りに幸せはここにあった。
君と僕の間に。
親友が呟くように「大嫌い、って言えないの」と零した。
それを耳にした私は片恋の相談だろうか、と思った。
「同じ苗字だから、夫婦だって言われても、嬉しくないの」親友は言った。
どうやら、からかってくる男子の方が好きなようだ。
ややこしくなってきたな、と私はイチゴオレを飲み切った。
また明日、会えるのだと分かっていても、あなたとの別れの瞬間は胸が痛かった。
『ずっと』をくりかえして、永遠に近い長さまで続くと知っていても。
あなたと『サヨナラ』をすると格別に哀しかった。
それはまるで落ちていく夕陽を見るようなものだった。
早く大人になって一緒に暮らしたい。
ベルトを締めると、腹にできた傷跡が痛む。
だらしない顔を少女には見せられない。
青年はいつも通り、ダイニングへ向かう。
ふすまを閉める前に神剣・神楽を一瞥する。
ずいぶんと慣れたものだと、遠くを見るように思った。
少女との共同生活はいつまで続くのだろうか。
仮初の平穏の中で思った。
『小銭みたいな恋』

終わった恋を振り返る。
彼にとって、この恋は小銭みたいな恋だったのだろう。
お試しでワンコインで食べられるお弁当のようなお手軽な恋。
だから、簡単に別れられる。
私にとって記念硬貨のように貴重な恋だった。
もう傷つくばかりの恋は二度としない。
そう胸に誓った。
『希望君と絶望ちゃん』

自分の心境に名前を付けてみた。
希望君と絶望ちゃん。
まるで仲が良いカップルみたいだ。
二人はある一定の周期で私にやってくる。
希望君は元気で明るくて楽しい男の子。
絶望ちゃんはちょっとアンニュイな雰囲気な女の子。
そう思えば心境の変化も乗り越えられるかな。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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