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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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愛の言葉の一つでも、ささやければ君は僕から離れていかなかったのだろうか。
恋愛ソングのように気障な言葉を君は期待していたのだろうか。
僕には君の気持ちがわからない。
ただ隣を歩く足音がないことが、冬風よりも寒かった。
僕は首をすくめて雑踏の中の一人になる。
君が見当たらない街で。
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夜更けだろうと君から電話が着たら、車を飛ばした。
君を迎えに行くために。
だから眠る時はマナーモードにはしなかった。
君からの電話が着ることを期待して。
他の誰にも負けたくない。
君が一番に頼るのは僕であってほしい。
それぐらい君に夢中なんだ。
車の中で君とする他愛のない話が愛おしい。
掃除をしていたら懐かしいタイトルのDVDが出てきた。
どんなの内容だったのか忘れてしまったので、再生をした。
味方だと思った登場人物から、主人公が撃たれる。
それを見て泣いたことを思い出した。
まだ子どもだったと追憶する。
主人公が裏切られる伏線はきちんと張られていた。
それに気づく。
私は貴方の前では素直になれない。
どうしても本音をさらすことができない。
突っ張って、意地を張って、優しくなれない。
深夜遅くに着たメールにもつっけんどんな態度をとってしまった。
次の日に来た貴方は泣き顔で、両手を両手で包む。
そして『迷惑かけてごめん。嫌いにならないで』と言った。
『プレゼントは本当の事を話して欲しいだけ』

誕生日プレゼントは物じゃなくていい。
記念にどこかへ遠くに旅行しに行くじゃなくていい。
プレゼントは本当の事を話して欲しいだけ。
私のこと好きじゃなくなったら、ごまかさないで欲しい。
あなたに迷惑をかけるかな。
でもそれ以外はいらない。
『君の嘘を信じている』

君は本当の心を隠して僕に嘘をつく。
その嘘は自分のためじゃない。
いつも誰かのために嘘をつく。
本当は好きなのに、嫌いだとか。
嫌いと言って君の視線は僕を追いかけてくる。
今はそれでいいよ。
僕は君の嘘を信じている。
これが終わりじゃないと思っているから。
『私より好きなあの子。』

あなたにとって、私よりも好きなあの子。
本当だったら、憎々しく感じるのだろうけど、可愛いって得だよね。
私もあの子のこと好きなっちゃった。
どうすればいいのかな。
あなたとあの子の恋の行方を祈っちゃうぐらい、ハッピーになってほしいの。
流れる星の願いを。
「iotuは、ぎゅっと手を握り締めながら最後の嘘をつきました。
それは相手の幸福を祈る嘘でした。
「これ以上関わらないでくれ」、と。
胸の痛みは消えやしないな。」

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僕は、ぎゅっと手を握り締めながら最後の嘘をついた。
それは相手の幸福を祈る嘘だった。
「これ以上関わらないでくれ」と。
近すぎる距離は、不用意に君を傷つける。
本当は傍にいてほしいのに。
それでは君は幸せになれない。
だから、冷たく突き放すように嘘をついた。
胸の痛みは消えやしないな。
女はグラスを傾けて呟く。
「もう一度、あなたに会いたいな」聞く者はいない。
満ちた月と星が窓枠を飾る。
「あなたのいない生活にも慣れてきたよ。でも、ふと思うんだ」と女はグラスを呷る。
「もし、ここにあなたがいたら、どんなことを言うんだろう?って」写真立ての中で笑う男に向けて言う。
「どんなこともできるのだろう?」と男は嘲る。
「虹の狭間で生まれる宝石を献上しろ」笑い声が耳に響く。
無理難題だった。
伝説でしか語られない宝石をどうやって見つけることができるのだろう。
「宝石を見つけたら、姫を開放してくれるんですよね」と少年は言った。
「二言はない」と男は言う。
向日葵畑でかくれんぼ。
遠く近くで蝉の鳴き声が聞こえる。
じりじりと肌を焼く太陽。
私を探す君の声。
背の高い花は私を完全に隠している。
君の声を頼りにちょっとずつ移動する。
そしてそっと、君の背後から両手を折れんばかりに握る。
その時の君の表情ときたら、夏の記憶の1ページになった。
『せめて言葉を、あたためて。』

「そんな寂しいこと言わないでよ!」と君は涙を零した。
僕の代わりに僕の分だけ怒ってくれた。
君は僕の手を取って「せめて言葉を、あたためて。それだけでも違うから」とぬくもりを分けてくれた。
こんなにも優しい君を好きになって良かった。
君の手を包む。
『君に助けてもらいたい言葉達の行列』

君は今頃、健やかに眠っているだろう。
僕は夜の街で明るすぎる照明の下に立っている。
月さえ白んで見える場所で、スマホを眺めたまま動けないでいる。
君に助けてもらいたい言葉達の行列を見つめていた。
これを送信すれば君は起きてくれるだろうか。
『知らぬ間に知らぬ町』

朝、いつもの時刻の電車に乗った。
いつもの座席に座ることができた。
できたのは、それだけだった。
降りる駅がきたのに、降りることができなかった。
立ちあがるだけの勇気がなかった。
電車の扉は閉じて走り出した。
やがて眠りに落ちた。
知らぬ間に知らぬ町についた。
「iotuは、情けなく笑って最後の嘘をつきました。
それは悪あがきのような嘘でした。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。」

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僕は、情けなく笑って最後の嘘をついた。
それは悪あがきのような嘘だった。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」と。
どんなに求めても、どんなに手を伸ばしても、希望の光は遠すぎた。
本当の願いは、どうせ叶わないから。
それだけは分かっているから、君に嘘をついた。
希望そのもの君へ。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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