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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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『安易な言葉より、カッコいい背中を』

「女の子はさぁ」と幼なじみが語りだした。
「安易な言葉よりも、カッコいい背中にきゅんと来るんだよ」静かなカフェの中で呟くように言う。
「でも、言わなきゃ伝わらないことってあるだろう?」と俺が反論する。
「まだまだだね」と幼なじみは笑った。
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「iotuは、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をつきました。
それは切望のような嘘でした。
「すぐに追いつくから、先に行ってて」、と。
本音は仕舞い込んだまま。」

------

僕は、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をついた。
それは切望のような嘘だった。
君だけは無事に逃したい。
それを押し隠して僕は微笑んだ。
「すぐに追いつくから、先に行ってて」と。
本音は仕舞い込んだまま。
これで君の心配そうな顔を見るのは最期だろう。
だから、君の姿を目に灼きつける。
幸せになって、なんて嘘だよ。
俺を振って、別の男を選んだんだ。
世界一不幸せになってほしい。
俺を選ばなかったことを後悔してほしい。
それぐらい好きだったんだ。
それぐらい本気だったんだ。
それなのに君は俺に振り向いてはくれなかった。
その事実が重くのしかかる。
もう笑顔を見せられない。
『私だけのもう一度のサヨウナラ』

「最期のお願いよ」と君は言った。
僕はどんな願い事でも叶える気持ちでいた。
それなのに欲の少ない君は微笑む。
「私だけのもう一度のサヨウナラをください」と咳きこみながら君は言った。
なんて悲しいお願いだろう。
僕は涙を流しながら最愛の君に告げた。
『例えるならば君の心は
 幼いころの世界の美しさに似て』

「君は私にとって眩しい存在だ」私が告げると君は不思議そうな顔をする。
「例えるならば君の心は幼いころの世界の美しさに似て、もう手に入らない輝きがある」と私は言った。
君は目を丸くして私を見つめる。
難しすぎただろうか。
『きらいな時ノート』

自分のきらいないところをノートに書き出してみる。
白いページが黙々と黒く染まっていく。
なかなか書き終わらない。
こんなにも自分のきらいなところがあることを知ってビックリする。
大好きな人にいやな気持ちにさせないように、きらいな時ノートを続けようと思った。
「iotuは、特別に優しい声で最後の嘘をつきました。
それは前へ進むための嘘でした。
「まだ一人で生きていける」、と。
・・・泣いたりしないよ。」

------

僕は、特別に優しい声で最後の嘘をついた。
それは独りでも前へ進むための嘘だった。
「まだ一人でも生きていける」と。
君へ強がりを言った。
見栄を張ったのは前へ進むため。
・・・泣いたりしないよ。
少なくとも君の前では。
僕は最後の嘘を抱えて、光を差す方向に向かった。
君を置いて。
少年は少女の小さい体を抱きしめた。
まるで生きていることを確かめるように、きつく。
自分よりあたたかな体温に安堵する。
少年は少女の柔らかな感触がする髪に、顔をうずめる。
「離してあげられなくてごめんね。もうしばらく、こうしていてもいい?」
少年は絞り出すような声で少女に言った。
君は顔と行動がちぐはぐだ。
怒り顔で、僕の指先を両手で包む。
まるで大切な宝物を守るように、そっと。
いつもよりも高い体温が伝わってくる。
こんな可愛い君をもっと酔わせたいと思ってしまうのは、罪作りだろうか。
僕もどうやら酔っぱらいみたいだ。
想いをこめて君の手をぎゅっと握り返した。
『泣いてしまったことぐらい』

笑わないでよ。
あなたに会えて嬉しくって、泣いてしまったことぐらい。
子ども扱いしないでよ。
あなたと離れている間に、たくさんの経験を積んだのだから。
もう、あなたがいなくても、一人で大丈夫。
それぐらい強くなったのだから。
だから、私を笑わないでよ。
『あなたの恋がせめて、簡単に終わりませんように…』

大好きなあなただったから願うだけ。
あなたの視線が私を見ていないことには気づいていたから。
ずっと見ていたから知っているよ。
私の恋は静かに終わってしまったけれども。
あなたの恋がせめて、簡単に終わりませんように……、祈るよ。
『うまく言えなかった言葉達のしまい方』

嘘をつくのが上手になった。
作り笑いを浮かべるのが上手になった。
君との距離を測るのが上手になった。
うまく言えなかった言葉達のしまい方も上手になった。
泣いてなんかいないよ。
君が笑っているのだから。
大丈夫、私なんかのために心配しないで。
「iotuは、情けなく笑って最後の嘘をつきました。
それは本音とは真逆の嘘でした。
「世界で一番、大嫌い」、と。
本当に、ごめんね。」

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僕は、情けなく笑って最後の嘘をついた。
それは本音と真逆の嘘だった。
君を傷つけると分かっているのにささやいた。
「世界で一番、大嫌い」と。
本当に、ごめんね。
こうでもしなければ、いつまでもきみは僕の後ろをついてきそうだったから。
君には君だけの道を歩んで欲しい。
サヨナラは笑顔で。
『あなたは綺麗なままでいて』とお母さんが私の髪を梳く。
お母さんの望み通り、長く伸ばした髪だった。
くしけずった髪をお母さんは三つ編みにしていく。
『お父さんには内緒よ』とお母さんは耳元で囁く。
単身赴任をしているお父さんに、恋人ができたのは知っている。
まるで呪縛のようだった。
独り波打ち際を歩いていると、ある日のことを思い出す。
もう帰ってこない日々だ。
少女は楽し気に波打ち際を往復していた。
飽きないのかと青年は見守っていた。
もう帰ってこない日常だった。
少女はもう青年の隣にはいない。
帰らない日々はそれが切なくもあり、寂しさでもあり、未練でもあった。
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プロフィール
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iotu(そら)
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性別:
非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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