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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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乗りたい遊園地のジェットコースターは、一定年齢以下は親の同意が必要だった。
誕生日だからと連れてきてもらった遊園地だ。
「もちろん乗ってきていいわよ」と母は微笑んで送り出してくれた。
僕はジェットコースターの乗り場に駆けていく。
「転ばないようにね」と声が後押しする。
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『恋と言うには大きすぎ、
 愛と言うには幼すぎて。』

僕が君にいただいた感情は、恋と言うには大きすぎ、愛と言うには幼すぎて。
自分でも途惑ってしまう感情だ。
それを君に知らせるにはいかない。
そっと秘めていて愛と言う名の花になったら君の耳元で囁こう。
君も同じ花を咲かせていて。
『壊滅首都にて』

最後の一人になってしまった。
一緒に残るよ、と言ってくれた君も無事に追い出した。
こんな運命を君と共にしたくない。
僕の知らないどこかで笑っていてほしい君だから。
僕はこうなってしまった記憶をたどる。
もし誰かが来たら困らないようにノートに書く。
『壊滅首都にて』
『真っ白な言葉は汚しやすい』

「気をつけたまえ」教授が窓を見ながら言った。
窓の先に何かあるのだろうか。
私は気になって窓の外を見た。
そこには見慣れた雨の風景があっただけだ。
「真っ白な言葉は汚しやすい。泥のようにね」教授は淡々と言った。
私はどう返事を返せばいいのか途惑った。
「iotuは、冷静であるよう心がけつつ最後の嘘をつきました。
それは自分が傷つくだけの嘘でした。
「世界は希望で溢れている」、と。
頼むよ、ごまかされてください。」

------

僕は、冷静であるよう心がけつつ最後の嘘をついた。
みっともない愁嘆場は見せられない。
だから、弱みを見せないように嘘をついた。
それは自分が傷つくだけの嘘だった。
分かっていたけれども、鈍い痛みは心を突く。
「世界は希望で溢れている」と。静かに告げた。
頼むよ、ごまかされてください。
月のない夜に、僕らは言葉もなく歩き続けていた。
繋いだ手が唯一のぬくもりのように、無二の絆のように。
僕は何も言わなかったし、君も何も言わなかった。
星たちの光を浴びて、前へ向かって歩いていた。
空の色が染まり始めた。
朝がやってくるのだ。
僕らにとっての世界の終わりがやってきた。
男と女はバーのカウンターにいた。
それぞれカクテルを片手に、小さな声で話しあっていた。
どこにでもある光景だった。
それなのに、こんなシーンに不釣り合いのように、男は微かに笑みを浮かべた。
女の瞳から涙が零れて、カクテルグラスに滑り落ちた。
バーテンダーは静かに次のオーダーを待つ。
「お前はもっと真面目になった方がいい」と木の葉を踏みながら青年は言った。
「これ以上ないくらい真面目だけど?」娘は息を弾ませる。
「言葉は言霊というように、それだけの力がこもっている」青年は確認するかのように言う。
「そんなこと知ってるよ。その話をするの何度目?」娘は呆れた。
君はぎこちなく、僕の指に指を絡める。
「別に手を繋ぎたかったわけじゃないんだから」君は言い訳を並べるように言う。
「これだけ人がいたら、あんたが迷子になるんじゃないかって思っただけなんだから」君は素直に言わない。
それを知っている僕は笑顔で「ありがとう」と言う。
「感謝しなさい」
『失望の忘』

君には失望した、と思い通りにならなかった終わりに言われた。
そんなことは慣れているから、ためいきを閉じこめて「ごめんね」と笑った。
そんな出来事も時間という特効薬で忘れさせてくれるだろう。
失望されるのも、それを忘れさるのも、何度もくりかえせば、慣れっこになる。
『君、ひと想いに。』

お願いだよ。
君、ひと想いに。
僕の心を貫いておくれ。
そうすれば、この長い痛みともお別れできるだろう。
君に出会ってから、抱えてきた想いともサヨナラできるだろう。
遠慮などせずに、ひと想いに伝えてくれないかい?
僕がどんな風に果てたのか。
その華やかな終焉を。
『飛び乗った波の行方』

何も考えずに、飛び乗った波の行方。
波に乗って、どこまで飛んでいけるのだろうか。
波の碧に染まりながら、空の蒼を見つめる。
どこまでも自由になって、縛りつけるものなどないのだと喜びながら波に乗る。
行方は分からない方がいい。
その方が気ままでいられるから。
「iotuは、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。
それは切望のような嘘でした。
「君を、信じきることができなくてごめん」、と。
本音は仕舞い込んだまま。」

------

僕は、愛を囁くように優しく最後の嘘をついた。
それは切望のような嘘だった。
君を愛していたのには嘘はなかった。
だから、できるだけ優しく囁く。
「君を、信じきることができなくてごめん」と。
たとえ君が嘘をついていても僕は疑わないだろう。
僕が嘘をついたように。
本音は仕舞い込んだまま。
「僕と君の関係はただの友だちだろう?」と僕は事実を言った。
すると君は学校の廊下だというのに、泣き顔で、僕の腕を両手で包む。
「そんな悲しいことを言うなよ。腹心の友だと言ってくれてもいいんだよ」と君が言った。
何かのメディアに影響されたのだろうか。
僕には、厄介この上なかった。
-
短冊片手に小一時間。
「そんなに深く考えなくてもいいんだよ」と親友が笑う。
天の神様に願うことだ。
簡単な願い事ではいけないような気がして、短冊を見てしまう。
親友はすでに笹の葉に短冊を飾っている。
これ以上、親友を待たせてはいけない。
『私以外の誰かの願いが叶いますように』と書く。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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