忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

君の心は柔らかだから、時々心配になる。
「世界は美しい」と何度言っても、それだけでは不充分だとわかっているから。
歳を重ねるごとに増えていく知識は善良なものだけではない。
健やかな精神を持ったまま大人になるのは難しい。
正義を貫いて傷つくこともあるだろう。
頑なにならないでほしい
PR
仲の良い友だち同士。
そんな距離感が楽で、ちょうど良かった。
性別なんて関係ないと思っていた。
彼女の視線が違う男を追いかけていることに気がつくまで。
二人の関係が破滅する。
分かっていても気持ちを伝えることが最善の道だと思った。
決心したら早かった。
放課後の教室で彼女に告白した。
出かけるのが楽しみで、寝不足だったのも影響があったのかもしれない。
それプラスでお上品とはいえない運転だったのも、一役買っていた。
もともと三半規管が丈夫ではないのも理由の一つだろう。
つまり現在、乗り物酔いに苛まれている。
早く目的地に着くことを願って目を瞑る。
神様お願いです
神剣・神楽を前に青年は正座をする。
同胞殺しの妖刀は今日も美しい。
青年はそっと息をつく。
最初は成り行きだった。
とんでもないことに巻きこまれたと思った。
けれども少女と共に過ごすようになって意識が変わった。
戦い抜くと考えるようになった。
すべてが終わった後少女と笑いあうために。
あなたは優しすぎる。
私のことを本当に好きなら、無理やり奪って、今すぐに。
私は壊れ物じゃない。
少しぐらい強引になってもいいのよ。
私のすべてを捧げてもいいと思っているの。
タイミングがつかめないの?
優しすぎる愛は私を不安にするの。
今までこんな大切にされたことがないから。
白い肌がますます青白くなっていた。
細い腕も枯れ木のようにより細くなった。
定期的に鳴る電子音が彼女を現世に繋ぎとめていた。
辛いはずなのに、見舞いに来れば微笑んでくれた。
それが切なくて涙が零れそうになる。
瞳をきらきらと輝かせながら「また次の世界で逢いましょう」と彼女は言った
「ねぇ」幼馴染みが肩にふれた。
二人そろっての帰り道だった。
「コンビニに寄ろうよ」と無邪気に言った。
「アイス買って、食べながら帰ろうよ」幼馴染みはニコニコと提案する。
課題のことを考えると一刻も早く帰りたい。
「いいでしょ?」幼馴染みは笑う。
誰だこいつを甘やかしたのは、呪う。
喫茶店で何気ない会話の途中に挟みこまれた話。
「いつから恋って気付いてた?」君は無邪気に問う。
それはこちらのセリフだと僕は思った。
僕は曖昧な笑顔を浮かべてコーヒーをまぜる。
出会ったその瞬間に恋に落ちた、と言ったら気障だろうか。
「いつの間にか、な?」と無難な言葉を僕は選んだ
君を束縛する気はないけれど、いつでも私の傍にいてほしいと思ってしまう。
できることなら、君と私の幸せが同じものだといい。
一緒に幸福な世界でまどろんでいたい。
明日への小さな約束が心を温かくする。
また君と会える。
それが一番の喜びなんだ。
初めての恋は僕を複雑な気持ちにさせる。
大切にしたいと傷付けたいをいったりきたりする。
君の笑顔も好きだけど、泣き顔もたまらなく好きなんだ。
君の全部を奪い去りたいと考えてしまう。
そして、君の特別で居続けたいと思ってしまう。
誰よりも君のことが好きなんだ。
この気持ちは偽りがない
目をあわせたその一瞬、分かってしまった。
この人も私を置いて行ってしまうのだ。
また独りきりの日々が始まる。
それは退屈で、味気ないものだろう。
それでも旅立つ彼を止めることはできない。
「必ず戻ってくる」と約束してくれたが反故になるのだろう。
それが理解できたから悲しみが訪れる。
黒い喪服に身を包み、薄っすらと化粧を施した彼女は美しい。
不幸の中にいてさえ、光る。
まるで世界が彼女を称賛しているかのように見えた。
静かに立っている彼女はハラリと涙を零す。
大粒の涙がどれだけ彼女が悲しいか表現していた。
そんな彼女を抱きしめたいと思ってしまうのは不謹慎だろう
残業続きで今日も定時には上がれなかった。
帰りの電車の中で帰るコールをしたが返事はなかった。
へとへとになりながら、明るい電気のついた我が家についた。
いつもだったら笑顔で迎えてくれる妻の姿がなかった。
「ただいま」と言いながら居間へ向かう。
妻はソファで寝息をたてて眠っていた。
君が僕の前から、いなくなってどれぐらい経つのだろう。
君と一緒に入れた時間は、どれこれも輝かしい瞬間だった。
君がいなくなるなんて、あの頃の自分は想像したこともなかった。
いつまでも一緒にいられるなんて思っていた。
もう一度、あの夏で君と巡り合いたい。
そこからやり直しをしたい。
アラームが鳴る。
液晶画面をタップして止める。
いつも通りの時間に起きられた。
もう少し布団にもぐっていたかったが起きる。
私には使命がある。
おはようコールを送る。
仕事が忙しい彼との貴重なコミュニケーションだ。
おはようが返ってくるまで5分刻みコールを送る。
やがて返事が返ってきた
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH