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「 140文字の物語 」
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天気予報を見て悔しさを味わった。
週末ごとに降る雨に恨めしくなってしまう。
テーマパークで遊ぶという約束も、またふいになった。
それを伝えるメールが届いた。
どうやら相手側も天気予報を見たらしい。
こんなにタイミングばっちりの二人なのに、天気までは動かせないようだった。
謝罪された
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-
泣きたくなったのは、あなたが嫌いになったからじゃない。
こんなにも愛しいと想う気持ちが自分の中にある。
それに気がついたから。
伝えきれない心が溢れかえってしまったから。
あなたを困らせるために泣いたんじゃない。
あなたと一緒にいることが幸せだと知ったから、自然と涙になったの。
冬に入ったのだからと油断していた。
虫よけのスプレーをせずに就寝した。
ドアも窓もきっちりと施錠していた。
それなのに、どこから侵入したのか蚊に血を吸われた。
姿見で全身を見てショックを受けた。
まるでキスマークをつけられたようだった。
特に首筋の痕は酷いものだった。
溜息をついた。
白い静かな部屋だった。
ベットの上で君は微笑んでいた。
僕は傍らに座って、細くなった手を握っていた。
君はふいに口を開いた。
「また次の世界でお会いしましょう」
それが惜別の言葉だと分かったから、僕の目から雫が落ちた。
残された時間の短さに胸が悲しみでいっぱいになる。
辛い気持ちだ。
洗練された仕草で紅茶がなみなみと注がれた。
音一つなくカップ&ソーサーが目の前に置かれる。
「お嬢様は砂糖が一つでしたね」シュガーポットから角砂糖が一つカップの海に滑り落ちた。
一朝一夕で身につくものではないと知っているけれど。
自分も一人で紅茶を淹れられるぐらいになりたい。
内気な少女が泣き顔で、少年の腕にしがみつく。
そうしていれば離れないで、すむかというように。
ずっと一緒に育ってきた少年は微笑んで、少女の手に自分の手を重ねる。
「行ってくるよ」少年は言った。
少女の指を一本ずつ離していく。
「行かないで」少女は涙ながら訴えるが最後の指が離れた。
-
君が好きなものは好き。
君が嫌いなものは嫌い。
いつからか僕らしさを失った。
それでも君が僕のことを好きなら、それで良かった。
けれども君は僕を捨てようとする。
これ以上のない裏切り行為だった。
僕はこんなにも君が好きなのに、君は僕が嫌いだと言う。
だから僕は僕のことが嫌いになった。
街は聖誕祭一色だ。
店では定番のクリスマスソングが流れている。
ツリーが飾られ、キラキラとしたモールが賑やかだ。
贈り物を探しているのだろうか。
楽しそうにショッピングする人たちに囲まれる。
今年もクリスマスは一緒に過ごせないらしい。
だからか、このお祭り騒ぎも苦々しいものになる。
離れ離れになることは知っていた。
出会いは喪失への始まりだ。
俯いたまま二つの足音を聞く。
どうしてずっと一緒にいられないのだろう。
こんなにも好きなのに二人でいられるのは今日で最後だ。
無言で歩いていたら駅までついてしまった。
ぎこちなく、指に指を絡める。
ようやく繋いだ手は冷たい
時間はでたらめな時計の針のように巻き戻すことはできない。
まるで初夏のように駆け抜けていく。
同じように見えて違う道を進んでいる。
繰り返される「おはよう」と「お休み」の中で体に刻みこまれていく。
君は眠るように僕を置いていった。
「きっと幸せだったんでしょう」と友は言ってくれた
蝉時雨が頭の中で反響する。
汗でシャツが肌に貼りつく。
母から託された西瓜の重さによろめく。
ようやく目的地に辿りつく。
インターフォンを鳴らしたけれども誰も出てこない。
庭のほうから回ると縁側で幼馴染が爆睡していた。
西瓜を縁側に置く。
起きないかと嫌々ながらも、両手を指先でつつく
空が澄みきっていて太陽が落ちていく姿が美しかった。
今日も一日が終わろうとしている。
それをカメラに収めながら、溜息をつく。
一瞬、一瞬、変わる空だから飽きがこない。
どの一枚を現像しようか、データーを見ながら、帰路につく。
暗くなった道を小さな幸せを噛みしめながら歩く。
メールを送っても返事がなかった。
電話をしたけれど、留守番電話サービスに接続された。
仕事で忙しいんだ、と自分に言い聞かせる。
無視されているのだろうか。
本当はどっかで違う人たちに囲まれて楽しんでいるのだろうか。
臆病な自分はうんともすんとも言わない携帯電話を握り締める
今日のプレゼントは薔薇が一輪。
昨日はデンファレ。
一昨日はコスモスだった。
毎日、違った花を一輪ずつもらう。
愛されているのだろうか。
花瓶からはみ出しそうな花々を見ながら、黒い影が胸を過る。
いつまで続くのだろうか。
儀式めいた贈り物に途惑いながら思う。
明日の花を想像する
いつの間にか胸の柔らかい部分に住み着いた君。
どんなに追い出そうとしても君は居座り続けた。
僕は諦めて、溜息を零す。
見つめるだけで精一杯な僕は、楽しげに笑う君を心に焼きつける。
本当は仲良くなりたいんだけど、それは数学よりも難しい。
今日も向日葵の様に君を追いかける。
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