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「 140文字の物語 」
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いったい、いつからだろう。
忙しいという言葉を盾に、すれ違う日々が始まったのは。
君がどんどん離れていく。
それを仕方がないと言って放置した。
きっとそれが決定打だったんだろう。
選択が間違っていることを知った。
時間を巻き戻しても、やり直すことはできないだろう。
君とはサヨナラだ。
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好きな人に大切な人ができた。
好きな人は大切な人を心から愛しているようだった。
私の想いは永遠に蓋をしなければいけなくなった。
好きな人の傍にいるためには、それしか方法がなかった。
不思議と涙は零れなかった。
それどころかキューピット役を引き受けた。
似合わないくせにね。
笑い話だ。
日が暮れるのが早くなった。
それでも駅までの道のりは街灯に照らされて明るかった。
話す度に息が白く凝る。
並んで歩く帰り道に不満が一つ。
力強く、指を指先でつつく。
自分とは違う体温に羨ましくなった。
言葉にしなくても通じたようだ。
壊れ物を扱うように、優しく手を繋がれた。
頬が緩む。
郵便受けを覗くと手紙が届いていた。
暖房のスイッチを入れて、手紙と向き合う。
遠方に引っ越した友人からの手紙だった。
緊張しながら開封する。
真っ白な便せんには日常的な細々としたことが書いてあった。
あえて辛いことを書かれていない手紙を読んで、思わず涙が滴り落ちた。
返信に悩む。
君はさりげなく、僕の指を指先でつつく。
二人の間にある隙間を冷たい風が駆け抜ける。
それ以上に冷たい指先を僕は握る。
繋いだ手から温もりが伝わればいい。
期末テストも終わって、浮かれ気味の僕にはちょうど良いのかもしれない。
これからは二人の記念日が増えていく。
イベントが楽しみだ。
早く大人になりたい。
真っ赤なルージュが似合うような。
真っ赤なハイヒールが似合うような。
誰もが振り返るような大人になりたい。
彼の目にはいつまでもお子さまランチが似合うような子供に映っている。
だから、早く大人になって、彼の隣に並びたい。
子供だから見えるものもあるけれども。
「幸せですか?」という問いは少しだけ切ない。
幸せになれないと知っていて零れる質問だからだ。
流れ星を1ダース集めても、願いは叶わない。
一歩踏み出す勇気がなければ、幸せは手に入らない。
待っているだけでは手に届かない。
一緒に幸せになりたいと思う。
その気持ちを伝えたい
-
才能がある人が羨ましい。
努力もせずに言っているわけじゃないけど、こうも差を見せつけられると「自分なんか」と卑下したくなる。
あの人がいれば、自分はいらないだろう。そんなことを思ってしまう。
好きってだけでは続けられない。
壁を打ち続けているうちに数字ばかりを追いかけてしまう。
整理整頓を初めて1時間。
一向に片付けが進まない。
手放せないものが多すぎて、散乱するばかりだ。
どの品にも想い出が詰まっている。
簡単には捨てられない。
一度手放してしまえば、想い出ごと失われてしまうような。
そんな気がして、割り切れない。
みんなはどうやって片付けているのだろう。
願わくばこのまま、手をつないで君と歩いていきたい。
人生に困難がつきものだから、疲れてしまうときもあるかもしれない。
道の端で立ち止まるときもあるかもしれない。
君と手をつないでいれば乗り越えられるような気がするんだ。
だから、つないだ手を離さないで欲しいと思うのは我が儘かな。
僕と君とは友達以上恋人未満。
宙ぶらりんの立ち位置が居心地がよかった。
一歩踏み出す勇気が足りなかった。
だから、君が頬を紅潮させて「告白された」と告げた時、祝福の言葉を贈るしかなかった。
君は魅力的だから、そんな日が来ることは当然だった。
いつの間にか僕は自分に目隠しをしていた
誰も知らない君の秘密を知りたいと思うのは我が儘だろうか。
秘密を握ってしまえば、君は僕の言いなりになるしかない。
それぐらい追いつめられている。
君を知れば知るほど、意外な一面に夢中になる。
僕の秘密を教えてあげるから、代わりに君の秘密を教えてほしい。
決して誰にも言わないから。
「一緒に星空を見よう」と誘われて望遠鏡を担いで近所の空き地に向かった。
月のない夜のことだった。
雲が広がって、あまり観測には向いていなかった。
それでも星座早見盤とにらめっこをして天体観測を楽しんだ。
「転校するからお別れだ」とポツリと零れた惜別の言葉。
思いっきり抱きしめる。
同じ姉妹なのに、全然似ていない。
いつまでもお姉ちゃんを抜くことができない。
わたしはお姉ちゃんじゃないから、同じ道を歩かなくてもいい。
わかっているけどお姉ちゃんにできて自分にできないことが多すぎる。
どうすればお姉ちゃんのように認めてもらえるのかな。
ついそんなことを考える。
君は何度も目をこする。
眠たそうな眼をしてそれでも話し続けている。
まるで話が終わったら世界が終わってしまうように。
恐怖に駆られて言葉を紡ぐ。
僕はそっと、君の指先を握る。
僕の手よりもあたたかい君の手を大切に包む。
「目が覚めるまでここにいるよ」と僕が言うと、君は眠りについた。
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