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「 140文字の物語 」
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2025.10.01 Wed 20:20
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『「堂々と、指を両手で包む」キーワードは「路地裏」』
野良猫すら通らない路地裏。
二人して身を隠す。
少年は堂々と、少女の指を両手で包む。
光のある世界では手を繋いでくれないのに。と少女は不満に思う。
それに気がつくのか、こうして影のできる路地裏に誘われる。
早く太陽が輝く世界でも手を繋ぎたい。
そんな贅沢なことを少女は思うのだった。
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2020.03.31 Tue 07:19
140文字の物語
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『好きだったのは、嘘じゃないけど』
「好きだったのは、嘘じゃないけど、それだけでは足りないの」と君は切り出した。
「どうすればよかったの?」僕は訊く。
「そういうところ。自分で考えていないでしょ」君は言った。
「言ってくれなきゃ分からない」僕は言葉を重ねる。
「このままだと嫌いになるかも。その前にお別れしましょ」
2020.03.31 Tue 07:18
140文字の物語
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文中に『仕草』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
ひどく優しい仕草で頭を撫でられる。
少しくすぐったくって、とても嬉しかった。
小さな子どもに戻ったように、心は喜びで満ちた。
そこには愛情がこもっているようだ。
いつまでも撫でていてほしいと思うのは贅沢だろう。
手は自然と離れていった。
それが残念で、寂しい気持ちでいっぱいになった
2020.03.31 Tue 07:18
140文字の物語
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『涙』と『文字』、登場人物が『差し出す』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
離れ離れになる友だちに手紙を書いた。
涙が零れて、文字もぐちゃぐちゃなそれは、立派とは言い難かった。
けれども、それ以上の手紙なんて書けないだろうから、そのまま差し出す。
友だちは笑顔を浮かべて「ありがとう」と言った。
こんな時まで笑える友だちが羨ましかった。
涙ながら見送る。
2020.03.31 Tue 07:17
140文字の物語
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『いつから恋って気付いてた?』
好きな人から「好きだ」と告白された。
「できれば付き合って欲しい」とも言われた。
ずっと好きな人からだったので、二つ返事でOKした。
晴れて恋人同士になったものの全ては手探り。
ある日のこと「いつから恋って気付いてた?」と恋人から尋ねられた。
こっそり耳元に「最初から」とささやく。
2020.03.15 Sun 06:50
140文字の物語
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文中に『いじわる』を入れて【哀しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「そうやっていじわるばかり言うから友だちがいないんだよ」と言われた。
友だちだと思っていた人物から言われた。
彼も友だちではなかったのか。
そう思うと、やりきれない思いに囚われた。
いじわるで言っているわけではない。
感じたことをそのまま口にしているだけだ。
根が曲がっているのか。
2020.03.15 Sun 06:50
140文字の物語
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『雲』と『靴下』、登場人物が『見る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
漂う雲を眺めていた。
刻々と姿を変える雲は見る分には楽しい。
上空の方では風が強いのだろうか。
やがて大きな雲はサンタクロースに願いをこめる靴下のような形になった。
そういえばいくつまでサンタクロースを信じていたのだろう。
今やサンタクロースを演じる側になった。
信じていてほしい。
2020.03.15 Sun 06:49
140文字の物語
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『「上目遣いで、手のひらに爪を立てる」キーワードは「夏」』
風鈴の音が耳に涼やかに響く。
伝う汗に風が吹く。
幼馴染と縁側で西瓜を食べていた。
蝉の鳴き声と風鈴の音と西瓜を食べる音しかしなかった。
幼馴染が上目遣いで、手のひらに爪を立てる。
「なんだよ?」と尋ねると「なんでもない」とそっぽを向く。
暑い中、不機嫌になられても困るのだけど。
2020.03.15 Sun 06:48
140文字の物語
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「産声」
産声を上げたのは祝福されるためだった。
決して牢に繋がれるためではなかった。
けれども望まれた生誕はその瞳を開いた時に一転した。
禍々しい邪眼の持ち主だった。
その子どもの生誕は秘され、殺されることもなく生を繋ぐ。
誰もが持ちえぬ瞳の色ゆえに。
2020.03.15 Sun 06:48
140文字の物語
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『笑い飛ばしてしまいたかったのに』
彼に限って浮気なんかするはずがない。
不細工ではないけれども、気が利かない彼。
そんな彼を相手できるのは自分しかいない。
そう思っていたかった。
それでも友だちの目撃証言に心が揺れた。
彼のスマホの履歴をこっそりと覗く。
笑い飛ばしてしまいたかったのに、決定的なメールが残っていた。
2020.03.15 Sun 06:47
140文字の物語
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文中に『キス』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「キスってどんな感じなのかなぁ」と少女は言った。
『眠れる森の美女』と観たばかりだった。
「試しにしてみる?」少年は言った。
「でもママは簡単にキスしちゃダメって言うの」少女は悲しげに言う。
「魔法がかかっているから?」と少年は尋ねる。
「そうかも」少女は絶好の機会を逃して俯く。
2020.03.15 Sun 06:46
140文字の物語
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『コンクリート』と『事実』、登場人物が『微笑む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「身の丈よりも、このコンクリートの堤防は高い」青年はコンクリートの壁にさわって微笑む。
「けれども、津波は防げない」と事実を述べる。
すると静かに聴いていた人々の間にざわめきが起こる。
「津波が来たときは山の神社まで逃げるといい。そこまでは波はやってこないからね」青年は言う。
2020.03.15 Sun 06:46
140文字の物語
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『「軽々しく、手のひらを指先でつつく」キーワードは「眠り」』
昼下がり。
お腹も満たされ、暖かな日差しが入りこむ空間。
連日の戦闘もあって、青年は眠っていた。
少女は足音に気をつけながら近寄った。
それでも青年は起きなかった。
深い眠りについているのだろう。
少女は軽々しく、手のひらを指先でつつく。
「起きてください」と声をかけても無駄だった。
2020.03.15 Sun 06:45
140文字の物語
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『口移しの愛』
キスは口移しの愛だ。
これ以上分かりやすい愛情表現はないだろう。
それなのに僕がキスしようとすると、君は逃げる。
「キスは本当に好きな人しかしちゃ駄目なんだから」と理由をつける。
「僕は君のことを本当に好きだよ」すると君は赤面して「証拠がないから駄目」と言う。
だからキスしたい。
2020.03.15 Sun 06:44
140文字の物語
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文中に『囁き』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
君に「大好きだよ」と耳元に囁き、頭を撫でる。
誰にも内緒の恋人同士だった。
僕は君が好きだから、素直に言葉にしているだけだ。
それなのに、君はくすずったそうに笑みを浮かべる。
それがふんわりとしたオムレツのようで美味しそうだった。
そろそろ次のステップに進みたいと思ってしまう。
2020.03.15 Sun 06:44
140文字の物語
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