忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「私のこと、どう思っている?」
君は唐突に訊いてきた。
「二文字以内で答えを聞かせて」
と君は難しい注文をつけてくる。
だから、僕はもっとも単純な言葉で返すことしかできない。
「好き」僕は答えた。
本当はもっとたくさん言いたいことはあったんだけど。
君の顔が嬉しそうに輝いた。
PR
君と空を見上げては夜空の星を繋いで、星座を探した。
流れ星を追いかけて、一晩中起きていた。
それも、もう過去のこと。
そんな純粋さは失われ、俯きながらとぼとぼと家路を急ぐ。
もう一度、君に会えたら思い出すだろうか。
そんなことを悩む。
満天の星空、月明かりに照らされながら。
-
さようならを重ねて生きている。
出会いは別れへのカウントダウン。
人との交流は短くても長くても私の中に降り積もる。
ずっと一緒にはいられない。
だからこそ毎日が大切で特別。
さようならを口にする度、明日のことを考える。
すれ違うだけの人平行線のように隣にいる人。
別れる日まで
君が僕にくれた優しさをゴミ袋につめていく。
君のことを少しずつ忘れていきたいから想い出は捨てていく。
たくさんのゴミ袋に囲まれた僕は、涙が零れるほど悲しい。
どうして一緒にいられる時間の中で、君に感謝を伝えることができなかったんだろう。
独りぼっちになった部屋で僕は泣く
「先輩、好きです!付き合ってください」
「俺、君のことをちっとも知らないんだけど」
「私が知っているから、大丈夫です!付き合っている人、いませんよね」
「悪かったなぁ」
「恋人になりたいだけなんですけど、好きになってくれなくても良いです」
「それ、ちょっと不毛じゃないか?」
この要塞が最後の要塞だった。
他の要塞はすでに陥落している。
皇帝軍の勢いは破竹。
ここが破られるのも時間の問題だろう。
敗戦は濃厚だった。
たった一人残された王女はどうなるのだろうか。
静かに最後の朝を迎えようとしていた。
王女に自決用の短刀を手渡す。
それから、抱きしめる。
君の瞳はからからに乾いている。
辛すぎて泣き方を忘れてしまった。
そんな君のかわりに、泣いてあげる。
君の分の悲しみまで、僕は引き受けるよ。
それぐらいしか出来ないから。
今度、苦しいことがあったら、一緒に泣こう。
もう我慢をしなくてもいいんだよ。
悲しみを半分こにしよう。
「他に好きな人ができたんだ。別れてほしい」彼は言った。
もとより、私の方が好きになって付き合い始めた。
フリーだから付き合ってくれていたことは知っている。
他に好きな人がいなかったから。
もう一度好きになって、と星に願いをかける。
誰よりも彼のことが好きだから、別れが辛い
友達以上恋人未満という今を変えたくてキスをした。
彼女は大きく目を見開いてそれから俯いた。
越えてはいけない一線だったらしい。
「気持ちに応えられない。ゴメン」彼女は謝った。
謝るのは僕の方だ。
突然の行為に彼女を困らせた。
僕の気持ちは伝わってしまった。
もう元には戻れない
小指の先から繋がった赤い糸。
どこまで続くのか分からない。
少女は興味本位で辿ってみることにした。
お隣に住む幼馴染の少年には内緒で。
赤い糸はこんがらがっていた。
少女は大人になってようやく赤い糸の終りが見えてきた。
絡んだ糸は解けてしまった。
幼馴染の彼の小指に辿りついた
太陽と違って静かに闇夜を照らす月は慈悲深い。
今日も心無い言葉に傷つく。
とぼとぼと自分の影を見ながら、帰り道を歩いていた。
今日はどうにかやり過ごした。
明日もどうにか頑張れるだろうか。
心に溜まる疲れがいつの間にか涙に代わっていた。
子供のように泣きながら家に辿りついた
出会いは別れへの始め。
いつか離れ離れになる。
そんな瞬間がやってくる。
どんな出会いであれ、必ずついてまわる。
出会わなければ知らなかっただろう心の痛みに、今から心配している。
好きだからこそ余計に、心が揺れる。
今の幸福を永遠にしてしまいたい。
痛みは知らないままで。
-
「幸せはどこにあるのでしょう」たおやかな婦人は言った。
影のように寄り添った男は口に開いた。
「それは貴方の隣に」男の言葉に婦人は微笑を見せる。
「これが幸せというものですか?案外窮屈なものですね」婦人は穏やかに言った。
「退屈ですか?」男の問いに婦人は笑顔を答えにした
「愛してる」と僕は何度目かの愛の告白をした。
「嘘ばっかり」と君はいつものように話を流そうとした。
「君につける嘘は、あいにく持ち合わせていない」と僕は正直に言った。
君の瞳が揺れるのが答えだと分かった。
友達以上恋人未満という今の状況を崩したくない。
それが君の願いだ。
あの日に戻れたら、もう一度やり直すのに。
過去は変えられない。
それでも考えてしまう。
「ねぇ、一緒に帰れない?」と一言、告げられていたら未来は変わっていたかもしれない。
あの娘じゃなくて、私が彼女になっていたかもしれない。
恋愛は先着順じゃないけど思ってしまう。
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH