君は僕にとって眩しい存在。
月のない夜に照らす一等星。
手が届かないのに、確かに輝いている。
僕は君に淡い憧れを持つ。
言葉ひとつ交わしたことがないのに。
いつも見ているだけなのに。
僕の視線に気がついて欲しいと思ってしまう。
どれだけ思いをこめても、すれ違うだけの関係だというのに。
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短い髪の女の子が好きだと聞いた。
それまで伸ばしてきた長い髪を切った。
料理上手な女の子が好きだと聞いた。
台所に立つことなんてなかったけど、レシピ本を買った。
気持ちが伝わったのか、彼は振り返ってくれた。
でもお別れがやってきた。
気がついてみればそれは恋なんてものじゃなかった。
さりげない日常の中。
移ろう季節の中。
流れていくのではなく積み重なっていく日々。
記録ではなく記憶になる。
一瞬一瞬が大切でそれが愛おしい。
当たり前の顔をして過ぎてゆくものが哀しい。
何か残せれば良いと思いながら、今日を過ごす。
未来へと進むために。
振り返った時に後悔しないように
少年は世界で一番の人を見つけられた。
けれども少女にとっては、ただの知り合い。
友だちですらない。
気持ちは膨らむばかりなのに、きっかけがつかめない。
何も言い出せないうちに、他の人に取られるんじゃないかと気が気でない。
少女は魅力的な存在だったから、彼女を好きな人はたくさんいる
貴方に巡りあうまで、悲しい日々が続いていました。
それが貴方に出会い世界が一変しました。
貴方に逢えると思うだけで、それまでの時間が楽しみなのです。
「また、明日」と約束するのがとても幸せなのです。
挨拶のように交わす言葉も心を弾ませてくれます。
貴方が幸福を教えてくれました。
ほんの些細なすれ違いだった。
それが口論になり、やがてだんまりを決めこむことになった。
どっちが悪いとかじゃなかった。
「ごめんなさい」と大きな瞳に涙をためて少女が謝った。
けれども傷つけられたプライドが許してくれない。
「どうすれば許してくれる?」少女の言葉に沈黙を答えにした。
好きなものを好きだと胸を張って答えることができる強さが欲しい。
そんなものは一生手に入りそうにもないけど。
だからこそ、憧れる。
キラキラと輝く星のように眩しい君の隣で、そっとためいきをつく。
どうすれば掴むことが出来るのだろうか。
臆病者の僕は君の影を踏まないように慎重に歩く。
今日も君は幸せを探している。
今日も君は悲しいと言う。
目隠しをしたままでは見つかるはずはないのに。
君にプレゼントした百の言葉が他の人が投げかけた一つの言葉が打ち砕く。
僕の言葉よりも君は他人の言葉のほうが気になるみたいだ。
だから、幸せに気がつけないんだと君はいつ知るのだろう
お願いだからそんな悲しい声を出さないで。
そんな声で呼ばないで。
名前を呼ばれる度に切なくなるじゃないか。
あと何回「おはよう」と「お休み」を告げるのだろうか。
そんなことを考えてしまうじゃないか。
離れ難くなってしまう。
別れに向かって歩き出していることを知ってしまうじゃないか。
僕と君の結末はロミオとジュリエットみたいなものだった。
お互いのためにも深い関係になる前に離れた方が良いと思った。
身が割けるようない辛かったけど、切り出した。
「君とは、幸せになれないから別れよう」
君は大きな瞳で僕を見つめた。
「貴方とだったら不幸せになっても良い」と君は笑う
「大好き」君はどんなものに対しても言う。
夜空を飾る月にも、晴れ渡った青空にも、道端に咲く花にも。
そして、僕にも。
君の「大好き」はとても軽い。
それなのに、鼓動が早くなるのはどうしてなのだろう。
同じ気持ちを味わって欲しい。
だから僕は君限定の魔法の言葉をかけるよ。
「大好き」と
あなたは逢うたびに「愛している」をくりかえす。
まるで、そうしなければならないように。
義務のように。
私を鎖のように繋ぎとめておくように。
私はそんなうすっぺらい愛の言葉なんていらないの。
私が欲しいのは手を繋ぐ時のときめきやキスする時の緊張感。
言葉よりも態度で示して欲しいの。
幼い頃の約束。
絡んだ小指だけが、証拠。
別れ離れになる日に、内緒の結婚式を挙げた。
二人だけの秘密の花園で、誰も見ていない。
白詰草がマリッジリング。
他愛のないおままごとと言われればそれまでの挙式。
それでも、二人にとっては真剣なものだった。
十年の時間を経て最愛の妻に再会する。
星が綺麗な夜だった。
一人で見上げているのがもったいなくて、メールをした。
息が凝るほど寒い夜空だった。
かじかむ手をポケットにしまいこんで、返事を待っていた。
別に曇でもよかった。
雨でもよかった。
単にメールをする理由が欲しかっただけだ。
広い世界で一人だということを噛みしめる。
捕虜になっていた少女が閉じ込められた一室を開く。
少女は信じられないような目で青年を見る。
このままでは、いつか少女は処刑されるだろう。
「急ぐんだ」と青年にせかされて、少女は立ち上がる。
青年は少女を逃す。
刹那、瞳が合う。
それだけで充分だった。
死んで欲しくないほどに愛していた