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「 140文字の物語 」
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小テストの結果が返ってきた。
苦手教科だったが夜遅くまで勉強した甲斐があった。
100点満点だった。
黒板に模範解答として貼り出されたのは、白金の頭髪の少年のものだった。
どうして自分ではないだろう。
同じ100点なのに。
歪んだ嫉妬心は返ってきたテスト用紙を握りつぶすには充分だ。
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真実の愛は真円だという。
二つ合わせると丸いものだという。
僕の愛は欠けている。
それは君と出会うため。
同じように欠けた愛を探している。
パズルのピースのようにぴったりと合うのだろうね。
君はどんな姿をしているのだろう。
早く会いたい。
たぶん一目で分かるんだろうね。
運命の相手だから
-
君がいない世界はモノトーンだ。
孤独という言葉の意味を体感する。
君がどれだけ大切だったのか、思い知る。
どうすれば僕の世界は再び輝きを手にすることができるのだろうか。
ため息を一つつく。
君なしでは鮮やかな世界を見ることはできない。
分かっているから、弱音がボロボロと零れ落ちる。
場には静寂が漂っていた。
君も僕も似合うセリフを探している。
相応しい言葉が見つからずに沈黙が重なっていた。
気分が悪くなるような重い雰囲気だった。
勇気を奮って言葉を紡ごうとするけれど、喉のあたりで引っかかる。
二人の足音ばかりが気になっていた。
俯いたまま見る二人分の影は黒い。
君はいつでも楽しそうにしている。
僕と違う瞳にはどんな風景が映っているのだろう。
退屈なくせに窮屈な僕の世界とは違うんだろうね。
君の世界を僕にもわけて。
きっと素晴らしい世界なんだろうね。
理屈ばかり並べて逃げている僕が変われるような気がする。
だからお願いだ。
半分こにして欲しい
鮮やかな笑顔を見る度に、僕の胸は弾む。
君が笑う度に、恋心は深まる。どうしようもないぐらい君のことが好きになる。
ずっとずっと独り占めにしたいと思う。
そんなことはできないと知っているけど。
君の笑顔は平等に振舞われる。
僕だけが特別ではない。
そんな君だから僕は惹かれてやまない。
純白のドレスに身を包んだ君が来るのを待っていた。
父親と共に赤いカーペットを歩く君を見つめる。
どれだけ嬉しいか君には分からないだろう。
発熱したかのように鼓動が刻む。
にぎやかな君が言葉を発せず、一歩一歩進む。
死が二人を分かつまで共にあるという誓約は、すでに僕の胸の中にある。
まるで悪夢だ。
オーブンレンジが取り出されたクッキーを見る。
正確には消し炭を見る。
好きな人に差し入れをしたかったから、レシピを検索して作ってみた。
一口かじってみる。色合い通りに炭の味がした。
自分以外が使えば、もっとマシになったであろう材料に謝る。
クッキーは買うことにした。
君はいつも通りでいてくれないか。
悲しみも苦しみもない笑顔を浮かべていて欲しいな。
だって君は僕の精神安定剤。
どんなに辛いことや厳しいことがあっても、君の笑顔を浮かべるだけで乗り越えられる。
君は僕のためにできることがない、というけれども。
君が存在しているだけで僕は強くなれる
本の林の中を歩く。
古い紙の匂いが漂っていた。
タイトルを眺めているだけで充分楽しかった。
本は非日常の冒険に連れ出してくれる。
中身が気になる本を見つけた。
手を伸ばすけれどもわずかに届かない。
すると太い腕がお目当ての本を引き抜く。
本を手渡された。
お礼を言う前に立ち去られた。
長々と続いていた春だった。
蛍の一生のように儚い夏だった。
鮮やかに染まる秋だった。
自然と寄り添いたくなる冬だった。
春夏秋冬、いつでもそこに君がいた。
胸の奥にしまってある想い出のアルバムの全てに君がいた。
もう振り返ることもないだろうから、捨ててしまいたい。
それなのに抱えこむ
小指と小指を絡めて約束をする。
それでも嫌な予感は溶けたりしない。
何度も約束をした。
ささやかな約束だったからだろうか。
約束は果たされた。
叶わない願い事はないと証明していた。
だから今度の約束も守られるはず。
それなのに心臓がざわつく。
他愛のない約束なのに叶わないような気がする
一人で抱えこまないで。
自分だけの世界で静かに涙を流さないで。
君の世界を僕にもわけて。
話を聴くぐらいしかできないけれど。
君は孤独じゃないと教えることはできるかな。
独りぼっちの世界で光を探しているのを知っているよ。
僕の世界をわけてあげるよ。
これで二人だけの世界になるだろう。
カーテンから光が差しこんでいる。
練習中のピアノ音が届く。
そこで俺は起きた。
一気に目が覚めた。
充電中のスマホを見る。
いつも起きる時間よりも1時間も遅い時刻が表示されていた。
寝坊だ。
会社に遅刻する。
そしてハッとする。
今日は休日だ。
布団にもぐりなおした。
疲れている体を休めたい
知らないふりが上手くなった。
「好きな人ができたんだ」知っているよ。
「でも、その人には恋人がいるんだ」知っているよ。
「完全な片想い」知っているよ。
「好きな人には幸せになってほしいから、告白はしないつもり」知っているよ。
「だから、泣いてもいいかな?」もう泣いているじゃないか
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