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「 140文字の物語 」
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2025.10.04 Sat 03:18
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『木』と『邂逅』、登場人物が『慟哭する』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
桜木の下で邂逅した。
もう二度と会えないと思っていたから、信じられなかった。
会えなかった時間だけ歳を重ねた君は「やあ」と微笑んだ。
まるで昨日もあっていたような軽い口調だった。
僕は慟哭した。
そんな僕の背を君は優しく撫でてくれた。
それすら別れの時の仕草に似て涙が止まらない。
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2019.09.30 Mon 22:31
140文字の物語
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『うちの子可愛い』
今日もスマホの画面を見せられる。
フローリングの床に四肢を伸ばして寝ている。
飼い猫らしい姿のフォトだった。
「うちの子可愛いだろう?」だらしのない顔で同級生は言う。
猫は可愛らしいが、それはどこの猫も一緒にしか見えない。
だから「そうだね」と無難な相槌を打つ。
「他にもあるんだ」
2019.09.30 Mon 22:29
140文字の物語
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文中に『柔らか』を入れて【知りたくない】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
僕が男で、君が女だということはランドセルの色で分かった。
成長するにつれ、体にも変化が出てきた。
僕は骨ばってきたし、君は柔らかな肉に包まれてきた。
いつまでも一緒にいられると思っていた。
それが体の変化から二人を切り裂いていく。
いつまでも、はなくなった。
もう同じ道を歩けない。
2019.09.30 Mon 22:29
140文字の物語
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『雲』と『幼少』、登場人物が『歩く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
幼少の頃は期待をされていなかった。
だから庭で流れる雲を一日中、見ていても誰も気に留めていなかった。
それが普通だったのだ。
戦で長男である兄が亡くなるまで。
急に後継ぎとしての道を歩くことになった。
もう自由はどこにもない。
空を見上げる余裕すらなく、今は文武に励むことになった。
2019.09.30 Mon 22:28
140文字の物語
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『「目を逸らしつつ、両手を指先でつつく」キーワードは「路地裏」』
「猫!」君は目聡く見つける。
野良猫だろうか、飼い猫だろうか。
長い尻尾の猫が路地裏に走り去った。
こうなるとお手上げだ。
君は当然のように路地裏に向かう。
僕はそれを追いかける。
君はくつろぐ猫に撫でる。
「満足だろ。帰るぞ」と僕は言う。
君は目を逸らしつつ、僕の両手を指先でつつく。
2019.09.30 Mon 22:28
140文字の物語
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『言わなくても分かるから』
二人の間に静寂が漂っていた。
繋いだ手のぬくもりが心細かった。
このままではいけないと口を開く。
けれども言葉にしようとしたら、何を言えばいいのか分からなった。
君は「言わなくても分かるから」と囁いた。
繋いだ手にわずかに力がこもる。
だから、僕は無言で頷いた。
二人は影を追った。
2019.09.30 Mon 22:27
140文字の物語
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文中に『遅い』を入れて【不思議】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
彼が待ち合わせの時間に来ることはない。
いつでも遅れてくる。
今日も遅い。
でも不思議と彼が遅刻をしても怒ったりしなかった。
待っている時間、彼のことを考えているだろうか。
どんな服で、どんな表情で現れるのか、想像するのは楽しみですらあった。
彼は今日はどんな言い訳をするのだろう。
2019.09.30 Mon 22:27
140文字の物語
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『朝』と『鉛筆』、登場人物が『かばう』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
残業しても、家に持ち帰っても、一向に終わらない仕事。
気分転換にいつもより早く起きて、学校に向かった。
早朝と呼んでもおかしくない時間のせいか、職員室はガラガラだった。
赤色鉛筆で採点をする。
「先生、早いですね」新卒の教師が言った。
「先生こそ、いつもこの時間ですか?」と返す。
2019.09.30 Mon 22:26
140文字の物語
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『「嬉しそうに、手のひらを触れ合わせる」キーワードは「路地裏」』
誰にも知られてはいけない恋人同士だった。
大きな通りで手を繋ぐのはもちろん駄目。
本当は手を触れ合わせたいのに。
私よりも大きな手を握りたいのに。
いつもの通学路。
思いついたら早かった。
彼を強引に路地裏につれこんでいた。
嬉しそうに、手のひらを触れ合わせる。
彼の方も分かったようだ
2019.09.30 Mon 22:26
140文字の物語
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『いつから嘘だってわかってた?』
よくある修羅場というものだろうか。
僕と君が付き合ったのは間違いだった。
それを再確認しただけだった。
僕は君が好きだった。
出会った時からずっと君だけを見つめ続けていた。
君が「好きだ」と言ってくれた時は最高の幸せだった。
「いつから嘘だってわかってた?」君は尋ねた。
「最初から」
2019.09.30 Mon 22:25
140文字の物語
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文中に『水たまり』を入れて【感謝】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
目覚まし時計が鳴って目覚める。
ベッドから降りてカーテンを開ける。
強雨は寝ている間に去ったようだ。
爽やかな朝だった。
いつものように学校に行く準備をして家を出る。
アスファルトのところどころに水たまりができていた。
それをよけながら学校に向かう。
今日も君におはようを言うために。
2019.09.30 Mon 22:25
140文字の物語
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『木』と『シャツ』、登場人物が『引っかかる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
木陰の下にいても暑い。
日差しの下に出たらもっと暑いのだろう。
容易に想像できた。
汗が噴き出して肌にシャツがくっつく。
不快な感触がした。
そんな中君がやってきた。
日差しを知らない白い肌の君は涼しそうだった。
どんな用事があってきたのかそれに引っかかる。
また無理難題を言うだろうか
2019.09.30 Mon 22:24
140文字の物語
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『「上目遣いで、腕を両手で包む」キーワードは「旅行」』
旅行は旅行でも特別な旅行だ。
旅行の前に『新婚』とつく。
二人で旅行するのは初めてではないが、それでもときめく。
君は上目遣いで、僕の腕を両手で包む。
「どうかしたの?」と僕は訊く。
「幸せだなぁ、と思って」と君ははにかむ。
それすら愛しくて、僕は君の額にキスをした。
君は俯いた。
2019.09.30 Mon 22:23
140文字の物語
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『朝なんて来なければいいのに』
目覚まし時計が鳴った。
傍らのぬくもりがもぞもぞろと動いた。
「今日はまだ眠っていて良いよ」僕は優しく声をかけた。
しかし君はぱっちりと目を開けた。
「朝なんて来なければいいのに」と君は不満げに言う。
「そうしたら、ずっと一緒にいられる」君は枕を抱えて言った。
子供っぽい仕草だった
2019.09.30 Mon 22:22
140文字の物語
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文中に『何気ない』を入れて【知りたくない】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
彼は何気ない仕草でスマホを取り出した。
デート中はお互いを見つめあおう、という約束だった。
それなのにスマホを見つめている。
悲しくなったが、重要な用事が舞いこんだのかもしれない。
ぐっと堪えた。
スマホの先の相手を知りたくない。
私よりも魅力的な存在だと知ってしまっているから。
2019.09.30 Mon 22:22
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