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「 140文字の物語 」
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2025.10.01 Wed 04:01
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『「ぎこちなく、腕を指先でなぞる」キーワードは「勇気」』
姫は初めて見たのだろう。
大きな瞳をさらに大きくする。
「さあ。お礼を」と父王が促す。
姫は勇気を奮って「ありがとうございます」と言った。
それだけで報われた気分になる。
姫はぎこちなく、義手である腕を指先でなぞる。
感覚はなかったが温かな気持ちになった。
「この腕に助けられたのね」
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2020.05.01 Fri 06:19
140文字の物語
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『一生分の幸せを』
僕にできることは本当にささやかだ。
泣き虫の君が泣くときに傍にいて、背を優しく撫でる。
どうして君は泣いているのだろう。
君には一生分の幸せをあげたいと思うのに。
ちっぽけな存在には、それすら大それた願いなのだろうか。
君の嗚咽が静かになった。
健やかな寝息に変わったようだった。
2020.05.01 Fri 06:18
140文字の物語
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『いたずら』と『本』、登場人物が『任せる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「リストアップしておいたから、このタイトルの本を持ってきてくれないかい?」
青年は少女に紙を渡した。
少女は書庫へと真っ直ぐ向かった。
退屈そうにしていたから任せることにした。
青年が本一冊読みおわえる前に本を抱えて少女は戻ってきた。
見覚えのないタイトルがあった。
いたずらだろう
2020.05.01 Fri 06:17
140文字の物語
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『「無理矢理、腕に指を絡める」キーワードは「子供時代」』
距離をとられたようで悲しかった。
少女は無理矢理、少年の腕に指を絡める。
少年は、ぎこちない笑顔を浮かべる。
それが無性に悲しくて、少女は泣きだしてしまった。
少年は困惑気味に、空いている手で少女の頭を撫でる。
それは子供時代のこと、と笑えなかった。
今でも離れた場所にいると悲しい
2020.05.01 Fri 06:16
140文字の物語
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#それっぽい写真をあげたらリプ欄で字書きがSSつけてくれる
https://twitter.com/miwa_r784
昼下がり。
妖精の羽根のような色のカーテンがそよと揺れる。
穏やかな毎日に感謝の心が湧き上がってくる。
陽に焼けた畳はそれだけの年月を君と過ごした証拠。
ああ幸福というのはこんな刹那の瞬間をいうのだろうか。
共に過ごした時間があるから言葉はいらない。
並んで微かに見える庭を眺めるので充分だ。
2020.05.01 Fri 06:15
140文字の物語
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文中に『しっとり』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
しっとりとした重厚なパウンドケーキが焼き上がるはずだった。
オーブンレンジを開けると消し炭のようなものが鎮座していた。
何が悪かったのだろう。
レシピ通り、きちんと計量した。
失敗の少ないお菓子のはずだった。
それなのに黒焦げになってしまった。
ゴミ箱に捨てるのも忍びない気分だった
2020.05.01 Fri 06:13
140文字の物語
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『誓い』と『月光』、登場人物が『託す』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「姫を託すことができるのは貴殿しかいない」近衛の騎士が言った。
「王族の警護は第一団の仕事では?」ことがことだから、疑問を投げかけてしまった。
「貴殿はもともと第一団にいたのだから適任だろう」となおも言う。
月光の下、密談めいていた。
「分かりました」と守ることを誓いに立てる。
2020.05.01 Fri 06:12
140文字の物語
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『「ぎこちなく、腕をぎゅっと握る」キーワードは「昼間」』
穏やかな昼下がり。
部屋にいるのがもったいないぐらいの青空。
少女は窓辺で日光浴をしていた。
洗い物を片付けた青年が隣に座る。
少女はぎこちなく、青年の腕をぎゅっと握る。
存在を確かめるような仕草だった。
少女の言葉はなかった。
それだけ不安にさせているかと思うと申し訳なさがたった。
2020.05.01 Fri 06:11
140文字の物語
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文中に『携帯』を入れて【決意】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
携帯していた神剣・神楽が律動した。
敵に回ってしまった同胞が近いのだろう。
血まみれの剣は、同族の血をことさら好む。
忌むべき剣だった。
後ろをついてきた少女に向き直る。
「待っていてくれ」と帰る言葉を青年は口にした。
「分かりました」泣きそうな顔をして少女は言った。
青年は歩き出す
2020.05.01 Fri 06:10
140文字の物語
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『「怒り顔で、腕を触れ合わせる」キーワードは「挨拶」』
挨拶をすると、笑顔で返してくれた君。
僕は勇気を奮って、今日も挨拶をした。
それなのに君は怒り顔で、腕を触れ合わせるのみ。
僕は君を怒らせるようなことをしただろう。
そんなふうに気をもんでいると、君は「すみません」と謝った。
「夢見が悪かったんです」と続ける。
「そうなんですか」
2020.05.01 Fri 06:08
140文字の物語
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『いい度胸してるね?』
幼なじみと駅前で待ち合わせをしていた。
家が隣なのだから、わざわざ待ち合わせなんてしなくてもいいのに。
慌ただしく用意をしていると、遅刻ギリギリの時間になってしまった。
待ち合わせ場所に行くと、幼なじみは絡まれていた。
そこへ割って入る。
「いい度胸してるね?」低い声音で言った。
2020.04.15 Wed 06:51
140文字の物語
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『海』と『優しさ』、登場人物が『読む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
海を写した写真集だった。
写真に添えてある一言が優しさ包まれるようで好きだった。
写真集をパラパラとめくり、その一言を読む。
心があたたかくなるのが分かる。
写真家は本当に海が好きなのだろう。
荒々しい高波も、寂しくなるような波打ち際も、写真集に納まっている。
見るのが楽しくなる。
2020.04.15 Wed 06:50
140文字の物語
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『「仕方なく、腕を両手で包む」キーワードは「別れ」』
「お別れしなさい。今日で最後なんだから」母が言った。
生まれた時からずっと一緒の家族だった。
引っ越し先はペット不可だから、連れていけない。
それは理解しているから、より離れがたい。
仕方なく、ペットの腕を両手で包む。
想い出がフラッシュバックして涙が零れた。
もっと一緒にいたい。
2020.04.15 Wed 06:48
140文字の物語
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文中に『仕方ない』を入れて【決意】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
同胞同士の殺し合いなんて血なまぐさいだけだ。
それに結界が張られて、自分か同胞が死ぬか、撤退するまで、少女は戦いに入ってこれない。
それでもついていきたいと言う少女の言葉に折れた。
仕方ない。
少女がいれば、必ず生きて帰るという考えが浮かんでくるだろう。
青年は神剣・神楽を握る。
2020.04.15 Wed 06:46
140文字の物語
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『ロケット』と『宝物』、登場人物が『目を潤ませる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
首から下げたロケットペンダントは宝物だった。
ペンダントの中には、小さな肖像画が描かれている。
あの日、屋敷に火を放たれて多くの絵画が喪われた。
少年が常に身につけていたペンダントだけが唯一の残った絵だ。
両親が微笑んで描かれている。
眠れない夜は小さな肖像画を見て目を潤ませる。
2020.04.15 Wed 06:45
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