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「 140文字の物語 」
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2025.09.18 Thu 20:33
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『録画』と『拝借』、登場人物が『染める』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
僕は録画したDVDを観ていた。
液晶の中の君は『お手を拝借』と音頭を取っていた。
君の合図で三三拍子で録画は終わった。
ずいぶん酔っていたのだろう。
引っ込み思案な君が率先してこんなことをするなんて。
「また観てる」と洗濯かごを抱えた君が通りかかった。
僕は君を見やる。
君は頬を染める。
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2021.09.15 Wed 06:32
140文字の物語
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『「恥ずかしそうに、腕を触れ合わせる」キーワードは「屋上」』
ドアの鍵が壊れた屋上は二人だけの貸し切りだった。
誰も来ない屋上のフェンス越しに、君と僕が出会う。
君は恥ずかしそうに、腕を触れ合わせる。
鉄のぬくもりは冷たくて、どこか他人行儀だった。
僕らは分かりあえるのだろうか。
フェンス越しの君は「終わりにしたい」と微笑んだ。
僕も頷いた。
2021.09.15 Wed 06:30
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、小さく笑って最後の嘘をつきました。
それは相手を守るための嘘でした。
「君の記憶から消し去ってくれていいよ」、と。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。」
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僕は、小さく笑って最後の嘘をついた。
それは相手を守るための嘘だった。
父が最期に残してくれたアンドロイドに、僕は命令する。
「君の記憶から消し去ってくれていいよ」と言った。
「イエス、マイマスター」電子の声音が忠実に言った。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。
僕は目を閉じた。
2021.09.15 Wed 06:26
140文字の物語
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『届くことのないメール』
今日も女性は届くことのないメールを出した。
メールアドレスは女性が少女だった頃と同じものだ。
毎日、あったことをメールにしたためて、送信をタップする。
そういえば最初はガラケーだったな、と女性は過去を振り返る。
毎日のように届くメールを面倒に思いながら、返信をしたものだった。
2021.09.15 Wed 06:25
140文字の物語
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文中に『やがて』を入れて【感謝】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
少女はやがて感謝をする日が来るだろう。
少なくとも今は、恨まれていても。
別れの言葉は言わなかった。
それほど青年にとって未練があったからだ。
少女には悟られるわけにはいかないと、青年は笑顔を作った。
いつものように手を振って別れた。
少女は元気に「また明日」と何も知らずに言った。
2021.09.15 Wed 06:24
140文字の物語
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『「遠慮がちに、手のひらを触れ合わせる」キーワードは「ソファの上」』
二人そろってソファの上で、DVDを観ていた。
少し退屈な昼下がりだった。
君が遠慮がちに、手のひらを触れ合わせる。
僕の心臓がトクンッと跳ねった。
僕は反射的に君を見た。
君の瞳は液晶テレビを見つめているばかりだった。
僕は触れ合った手の意味をしばらく考える。
そして君の手を握りしめた。
2021.09.15 Wed 06:22
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、情けなく笑って最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「すべて夢でも構わない」、と。
嘘だと言えたら、どんなに。」
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僕は、情けなく笑って最後の嘘をついた。
それは自分が楽になるための嘘だった。
君と過ごした日々が、それを後押しした。
「すべて夢でも構わない」と僕はへらへらした顔で口を開いた。
「私は夢だったら嫌だよ」と君が言った。
僕も同じ気持ちだった。
嘘だと言えたら、どんなに良かっただろう。
2021.09.15 Wed 06:19
140文字の物語
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『プライドが許してくれない』
「もうちょっと身なりをどうにかすることができないの?」と君は言った。
「そうは言われても、昔からこうだったし」と僕は言い訳をする。
「こんなあなたと付き合っている。それがプライドが許してくれないの」と君は面と向かって言った。
君のプライドのためだけに自分は変えたくない、と思う。
2021.09.15 Wed 06:18
140文字の物語
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文中に『デート』を入れて【気持ち悪い】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
せっかくの遊園地のデートだった。
何日も前から楽しみにしていた。
遠足効果だろうか。
前日、あまり眠れなかった。
遊園地の目玉のジェットコースターに乗った直後、気持ち悪くなった。
「ごめん」と僕は謝って、恋人に膝枕されていた。
「こういうのも悪くない、と私は思うよ」と恋人は微笑んだ。
2021.09.15 Wed 06:17
140文字の物語
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『足音』と『魂』、登場人物が『痛む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
夜になると、ひたひたと足音が響く。
襖の前まで足音は続き、開けてほしそうに立ち止まる。
けれども、どんなに懇願されても開けてやるわけにはいかない。
それが心を痛む。
魂だけの存在になった恋人を拒絶するのは辛い。
それが毎晩となると僕も魂だけになりたくなる。
雨音のような涙が聞こえる。
2021.09.15 Wed 06:16
140文字の物語
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『「軽々しく、指を両手で包む」キーワードは「夕方」』
夕方になるのも、ずいぶん早くなった。
僕は茜色に染まる夕焼けを見つめていた。
君は軽々しく。僕の指を両手で包む。
僕の心拍は、それだけで早くなる。
君は笑顔で「あなたの手は冷たいのね」と言う。
「その分、優しいのかしら」と続けて言う。
「心まで冷え切っている証拠だよ」と僕は呟いた。
2021.09.15 Wed 06:15
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、感情を抑えながら最後の嘘をつきました。
それは最初で最後の嘘でした。
「君を、信じきることができなくてごめん」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。」
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僕は、感情を抑えながら最後の嘘をついた。
それは最初で最後の嘘だった。
「君を、信じきれなくてごめん」と君の目を見つめて言った。
今でも君を信じている。
君が僕を裏切ることなんてないことを知っている。
でも、どうしても言わなければならなかった。
僕の本当の願いは、どうせ叶わないから。
2021.09.15 Wed 06:11
140文字の物語
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『いい加減思い知れば良いのに、』
「いい加減思い知れば良いのに、私とあなたは釣り合わないってこと」君は腰に手を当てて言った。
「でも、君のことが好きなんだ」僕は言った。
何度目の告白だろうか。
振られると分かっていても告げずにはいられない。
君はためいきをついた。
ここまでがワンセットだ。
どちらが先に折れるだろう。
2021.09.15 Wed 06:10
140文字の物語
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文中に『するり』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
ずっと繋いでいた手がするりと解けてしまった。
まるで運命の赤い糸が切断されたようで、僕は切なくなった。
ずっと繋いでいられると思いこんでいた。
けれども、永遠の約束も儚く、君は君の道を歩き出した。
僕はそれを後悔しながら、君を見送った。
手のひらにはまだ君の手の温もりが残っていた。
2021.09.15 Wed 06:09
140文字の物語
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『枝』と『中身』、登場人物が『気づかない』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
枝が無数にあれば、中身が入れ違っても分からないように、人間が多数いれば気づかれないものだ。
僕と君は時折、中身を交換して楽しんだ。
意外に人間というものは外見で判断しているものだ。
それとも僕と君の魂が似た色をしているからだろうか。
僕はすっかり君の物まねが得意になってしまった。
2021.09.15 Wed 06:08
140文字の物語
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