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「 140文字の物語 」
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2025.09.17 Wed 19:11
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『「ぎこちなく、両手のひらを触れ合わせる」キーワードは「挨拶」』
君は緊張しているのだろうか。
小動物のような目で僕を見た。
それからぎこちなく、自分の両手のひらを触れ合わせる。
それから手を差し出してきた。
僕は壊れ物を扱うようにその手を握り返した。
「これからはよろしく」と笑顔で挨拶をつけくわえた。
君は小さな声で「お願いします」と言った。
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2021.10.31 Sun 06:57
140文字の物語
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『うまく笑えてないのは自覚してる』
君は明るく、当たり前のようにいる少女だった。
そんな君と一緒にいると僕も当たり前の青年になっているような気がした。
今日も君は失敗談を朗らかに笑いながら言った。
それが微笑ましくて、目を細めた。
君は驚きながら僕を見た。
「うまく笑えてないのは自覚してる」と僕は言う。
君は首を振る。
2021.10.31 Sun 06:54
140文字の物語
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文中に『星』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
空気が澄んできて天体観測にはもってこいの季節になった。
僕は流れ星を捕まえるように、毎夜君と夜空を見上げる。
望遠鏡を眺めていると、一筋の星が流れた。
「あ、流れ星」と君は残念そうに言った。
願い事を三回言うことができなかったのだろうか。
その声には未練があった。
僕は君の顔を見た。
2021.10.31 Sun 06:53
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、祈るような気持ちで最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「ずっと君と一緒だよ」、と。
どうか嘘だと気づかないで。」
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僕は、祈るような気持ちで最後の嘘をついた。
それは相手を楽にするための嘘だった。
ここに集まってくるのは、不幸な子どもたちばかりだった。
どこか斜にかまえて、素直になれない子どもたちが多かった。
その中で心を閉ざした少女に「ずっと君と一緒だよ」と言った。
どうか嘘だと気づかないで。
2021.10.31 Sun 06:48
140文字の物語
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『嫌い、って言ってよ』
君は泣きながら「嫌い、って言ってよ」と告げる。
僕にとって大切な君にそんな酷い言葉を言うことはできなかった。
「私は私が大嫌いなの」君はしゃっくり混じりに言った。
「あなたからも嫌われれば、嫌いな自分を認めらるでしょう?」と涙を流しながら言う。
「僕はそんなところも大好きだよ」
2021.10.31 Sun 06:48
140文字の物語
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文中に『つい』を入れて【感謝】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
当たり前の生活が当たり前ではないことをつい忘れてしまう。
お父さんが残業しながらも働いているのも。
お母さんがあったかいご飯とお弁当を用意してくれるのも。
ケンカもするけど、すぐに仲直りする兄弟も。
全部が全部、感謝することだった。
それが当たり前だったから、とても幸せだと思った。
2021.10.31 Sun 06:47
140文字の物語
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『不幸』と『悔しさ』、登場人物が『仰ぐ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
一般的な価値観からすると不幸の下に生まれてきたのだろう。
満足に食事を与えられなかった。
母が彼氏を連れこむ時は外に追い出された。
普通の家に生まれてこなかった悔しさに目頭が熱くなった。
自分の肩を抱き寄せて、夜空を仰ぐ。
薄手の長袖が寒かった。
生まれ変われたら、と考えるしまう。
2021.10.31 Sun 06:46
140文字の物語
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『「仕方なく、指先を握る」キーワードは「お風呂」』
お風呂掃除をした時だった。
泡だらけのスポンジを踏んだ。
後は想像にお任せという展開だった。
するりと滑って、床にしたたかにお尻がぶつかった。
派手な音を立ててしまった。
兄がお風呂場を覗く。
「頭は打ってないか?」と兄が尋ねる。
「大丈夫」と答えた。
仕方なく、差し出された指先を握る。
2021.10.31 Sun 06:46
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、幼子を慰めるかのように最後の嘘をつきました。
それは自分の幸せのための嘘でした。
「欲しい物のは手に入れたから、もういいんだ」、と。
・・・どうしようもないな。」
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僕は、幼子を慰めるかのように最後の嘘をついた。
見えついた嘘だっただろうか。
それは自分の幸せのための嘘だった。
君のための嘘ではなかった。
「欲しいものは手に入れたから、もういいんだ」と僕は君の頭を撫でた。
「泣きそうな顔をして言うこと?」と君は言った。
・・・どうしようもないな。
2021.10.31 Sun 06:43
140文字の物語
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文中に『眩しい』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
あなたは眩しい笑顔で私に手を差し出した。
「はぐれないように」とあなたは真っ直ぐと言う。
恥ずかしくてその手を取れなかった。
あなたは理由を訊かなかった。
まるで恋人同士に見られるんじゃないか、そんなことを思ってしまった。
「そっか」とあなたは笑顔のまま言った。
そのことを後悔した。
2021.10.31 Sun 06:41
140文字の物語
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『椿』と『忘却』、登場人物が『撫でる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
僕は椿の青々とした葉を撫でる。
今年の冬は、どれだけ花を咲かせてくれるだろうか。
椿は花期が長いから好きな花だった。
首から落ちる様も、潔くて好きだった。
そんなことを君は覚えているだろうか。
それとも忘却の彼方に押しやってしまっただろうか。
まだ蕾もつけない花を僕は見つめ続ける。
2021.10.31 Sun 06:40
140文字の物語
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『「満面の笑みを浮かべながら、手のひらに爪を立てる」キーワードは「悪ふざけ」』
二人は並んで読書をしていた。
国語の課題のためだった。
こんな時期だけれども、読書感想文を書くことになった。
その課題図書を読んでいる最中だった。
ふいに小さな痛みが走った。
君が満面の笑みを浮かべながら、僕の手のひらに爪を立てる。
いつもの君の悪ふざけに、僕は長くためいきをついた。
2021.10.31 Sun 06:39
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「いなくなったりなんてしないよ」、と。
本当に、ごめんね。」
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僕は、愚かだなと自分に笑いながら最後の嘘をついた。
それは自分が楽になるための嘘だった。
「いなくなったりしないよ」と心とは正反対の嘘をついた。
これ以上、君の傍にはいられない。
君を言葉をいう檻に閉じこめてしまいそうだった。
だから、立ち去る僕を許して欲しい。
本当に、ごめんね。
2021.10.31 Sun 06:37
140文字の物語
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『いつから嘘だってわかってた?』
私は幼馴染に「彼氏ができたんだ」と報告した。
「どんな感じの人?写メとかないの?」と幼馴染は好奇心旺盛に尋ねてくる。
やっぱり慣れないことはするもんじゃない。
幼馴染の気を引きたくてついた嘘は、すぐさまわかられてしまう。
「いつから嘘だってわかってた?」と私は赤面しながら訊いた。
2021.10.31 Sun 06:36
140文字の物語
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文中に『普通』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
私はずっと天才になれないのなら普通の女の子になりたかった。
小さい頃からくりかえされるお稽古事。
その中でピアノは苦痛だった。
手が小さいので、鍵盤を押さえるのがやっとだった。
そして、同じ音楽教室で天才に出会ってしまった。
神様が与えた才能は一番星のようだった。
普通の私は憧れた。
2021.10.31 Sun 06:35
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