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「 140文字の物語 」
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2025.09.16 Tue 06:14
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最後の噓をつきました
「iotuは、ひどくためらいながら最後の嘘をつきました。
それはきっと必要じゃない嘘でした。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。」
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僕は、ひどくためらいながら最後の嘘をついた。
それはきっと必要じゃない嘘だった。
だから心がついていかない。
それでも背中を押されるように嘘をついた。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」と魔法をかけるように空に向かって言った。
本当の願いは、どうせ叶わないから。
僕は嘘をついた。
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2021.12.31 Fri 04:27
140文字の物語
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『もう一度好きになって』
都合の良い事だと分かっている。
そもそも二人が別れたのは、私に好きな人ができたからだ。
あなたは物分かりの良い顔をして『それじゃあ仕方ないね』と恋人関係を解消してくれた。
独り身が寂しい季節になったからとはいえ『もう一度好きになって』とあなたに頼むのは残酷な選択肢だろうか。
2021.12.31 Fri 04:26
140文字の物語
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文中に『秘密』を入れて【不満】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
憧れていた先輩に告白した。
ストレートに「あなたが好きです。付き合ってください」と僕は言った。
先輩は悪戯っぽく笑う。
「付き合っているのを秘密にできるのならいいよ」と先輩は甘く囁く。
OKを貰えたのは嬉しいけれど隠さなきゃいけないことは不満だった。
「君はできるかな?」先輩は笑う。
2021.12.31 Fri 04:26
140文字の物語
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『コンクリート』と『月光』、登場人物が『仰ぐ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
とぼとぼとコンクリートで舗装された道を歩く。
足音は一つきり。
月光に照らされて道は明るい。
立ち止まって夜空を振り仰ぐ。
満月には満たない月が燦然と輝いていた。
俯きがちだった顔が自然と上がる。
今頃、君は何をしているのだろうか。
二つだった足音を名残惜しく思いながら、月を見上げる。
2021.12.31 Fri 04:25
140文字の物語
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『「堂々と、両手のひらを握り締める」キーワードは「布団の中」』
この時期は起きるのが辛い。
元から低血圧というのもあって、目覚めても布団の中でゴロゴロしている。
あったかい布団の中は二度寝へと誘う。
現実と夢の狭間で揺れ動く。
すると兄がやってきて、堂々と、両手のひらを握り締める。
あまりの冷たさに「冷たっ!」と叫びをあげると兄に笑われた。
2021.12.31 Fri 04:25
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をつきました。
それは前へ進むための嘘でした。
「今とても幸せだよ」、と。
嘘だと言えたら、どんなに。」
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僕は、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をついた。
こんな愚か者にも、進むべき道があった。
それは茨の道でも進んでいく。
だから、嘘をついた。
それは前へ進むための嘘だった。
「今とても幸せだよ」と君に向かって言った。
未来では不幸せになっているだろう。
君に嘘だと言えたら、どんなに。
2021.12.31 Fri 04:23
140文字の物語
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『恋と、錯覚してしまいそう』
私が悲しい時には傍に寄り添ってくれる。
私が辛い時は手を握りしめてくれる。
私が泣きたい時は抱きしめてくれる。
そんな幼馴染との関係は保育園にいたときから続いている。
疑似的な兄妹のつもりかもしれないけれども、恋と、錯覚してしまいそうだった。
それだけ二人の距離は近すぎるのだった。
2021.12.31 Fri 04:22
140文字の物語
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文中に『風』を入れて【面白そう】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
ふわふわと風に乗ってシャボン玉が空高くに向かっていく。
男の子は器用にシャボン液で、いくつもシャボン玉を作っていく。
それが私には面白そうに見えた。
だから「私にも貸して」と言ってみた。
男の子はおどろいたような顔をしたけれども「いいよ」と言ってくれた。
私はストローを受け取った。
2021.12.31 Fri 04:22
140文字の物語
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『ラーメン』と『虚栄』、登場人物が『なぞる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
虚栄を誇った金持ちの令嬢と出会った。
場所はチェーン店のラーメン屋だった。
まあ、何かの縁だ。
相席することにした。
ラーメン屋にふさわしくない服装の令嬢は、一番安いラーメンを頼んだ。
没落はしたくないものだ、と俺は思った。
令嬢の輪郭を視線でなぞる。
元から細かったが痩せた気がする。
2021.12.31 Fri 04:21
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をつきました。
それはたぶん最低の嘘でした。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」、と。
本音は仕舞い込んだまま。」
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僕は、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をついた。
それは君をあざむく、たぶん最低の嘘だった。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」と僕は言った。
最後の家族を喪って、施設に入ることが決まっていた。
本当は寂しいに決まっている。
君とも離れ離れだ。
けれども本音は仕舞い込んだまま笑う。
2021.12.15 Wed 06:27
140文字の物語
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『きっと彼らは幸せだった』
「別れると分かっていて、一緒にいたのは悲しくなかったのかな?」恋愛小説を読み終えた君が言った。
文庫本を差し出す。
貸した僕は受け取って微笑む。
「きっと彼らは幸せだった」と断言する。
「過去形?それとも完了形?」君は悪戯っぽく尋ねる。
「もちろん完了形だよ」と僕は胸を張り答えた。
2021.12.15 Wed 06:26
140文字の物語
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『「嫌々ながらも、両手のひらを握る」キーワードは「路地裏」』
二人はもつれるように路地裏に逃げこんだ。
「ドジ!敵に見つかってどうするの」と少女が言った。
「まさか、敵がいるとは思わなかったんだ」と少年は謝る。
そして少年は嫌々ながらも、少女の両手のひらを握る。
少年の手の甲に紅く文様が浮かび上がる。
「行ってきます!」と少年は飛び出した。
2021.12.15 Wed 06:24
140文字の物語
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文中に『秘密』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
歳の離れたお姉様から良い香りがした。
だからクッキーを食べながら「お姉様、良い香りね」と言った。
すると今まで見たことのない表情でお姉様は「秘密よ」とささやいた。
それがあまりにも綺麗で、そんな表情をさせる人がいるのが悔しい。
きっと愛しい恋人のために香りを身にまとったのだろう。
2021.12.15 Wed 06:20
140文字の物語
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『ブルー』と『嘲笑』、登場人物が『逃がす』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
ブルーブラッドのお貴族様の前で、僕は盗みを働いた。
熱を出した妹のために果物を食べさせてやりたかったからだ。
下賤の平民がすることだと逃がすことが多いと経験則から知っている。
代わりに代金を払ってくれることもある。
お貴族様は僕に嘲笑して、金ぴかのコインで代金を支払ってくれた。
2021.12.15 Wed 06:19
140文字の物語
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『「遠慮がちに、指に指を絡める」キーワードは「記念日」』
何でもない日が記念日になることがある。
君と過ごす毎日が記念日といってもいいだろう。
恋人になりたての君が遠慮がちに、僕の指に指を絡める。
僕とは違う体温に僕の心臓は飛び跳ねる。
僕は優しく指を握り締める。
二人が初めて恋人繋ぎをした記念日のできあがりだ。
思わず頬が緩んでしまう。
2021.12.15 Wed 06:19
140文字の物語
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