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「 140文字の物語 」
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2025.09.15 Mon 20:43
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『「仕方なく、指先にしがみつく」キーワードは「冬」』
冬本番といった寒さの中、幼馴染と初詣に行くことになった。
今年は本厄という受験生の二人は、大師様にお祓いをしてもらうことになったのは、当然の成り行きだった。
思ったよりも電車は混んでいて、吊革に手が届かない私は踏ん張る。
幼馴染が手を差し出してきた。
仕方なく、指先にしがみつく。
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2022.01.15 Sat 05:44
140文字の物語
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『一生分の君が欲しい』
君と別れる時間は、どんな時でも寂しかった。
僕は立ち止まる。すると君も不思議そうに立ち止まる。
繋いだ手だけが絆のようで、心細かった。
「幸せにする自信もないし、君が笑顔でいられる自信もない」と僕は切り出した。
君は無言で耳を傾けてくれる。
「一生分の君が欲しい」僕は言いきった。
2022.01.15 Sat 04:57
140文字の物語
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文中に『そろそろ』を入れて【納得する】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
家族と共にいても気まずい空気が流れている。
年老いた両親に合わせて、相槌を打つのも限界だ。
妹と目で合図をする。
「そろそろおいとまするね」と言うと、両親は「もう少しいてもいいじゃないか」と空気を読まずに言う。
自分勝手なそんなところが嫌なんだ。
「明日から仕事だし」と言い訳する。
2022.01.15 Sat 04:56
140文字の物語
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『太陽』と『置く』、登場人物が『照れる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
太陽の隣に月を置く。
月は照れるのか青空の中、白い姿をさらす。
それを道行く人はシャッターを切る。
時に閉じこめて、記憶にする。
空は青空で、冷たい北風が雲を一掃したから、太陽の隣にいる月は目立つ。
太陽と追いかっけこをする月は夜に見る姿とは違った。
星に囲まれていないというだけで。
2022.01.15 Sat 04:56
140文字の物語
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『「無理矢理、指先に触れる」キーワードは「ソファの上」』
二人はソファの上に座って、撮りためたDVDを消化していた。
君は熱心に見ているけれども、僕は退屈を覚えてきた。
ソファの上に無造作に置かれた君の白い手。
僕は無理矢理、君の指先に触れる。
僕よりも小さな君の手を、なぞる。
君は驚いたように、TVから僕を見た。
作戦は大成功のようだった。
2022.01.15 Sat 04:53
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、幼子を慰めるかのように最後の嘘をつきました。
それはたぶん最低の嘘でした。
「君の全部を忘れたいんだ」、と。
だってもう、仕方がないだろう?」
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僕は、幼子を慰めるかのように最後の嘘をついた。
口調は言い含めるように優しいのに、内容は痛々しい。
それはたぶん最低の嘘だった。
「君の全部を忘れたいんだ」と僕は言った。
これ以上、傷つけあうのはどちらに対しても得策ではなかった。
君の瞳が円く広がる。
だってもう、仕方がないだろう?
2022.01.15 Sat 04:51
140文字の物語
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『あーあ、なんて可哀想な君』
「あーあ、なんて可哀想な君」と芝居がかった口調で、青年が近づいてきた。
言われた少女は目を瞬かせる。
「幸福と幸せの違いを知らない」青年は少女の顎をとらえる。
強制的に上を向かされた少女は言葉なく、驚いていた。
青年は少女の唇をなぞる。
「可哀想な君に祝福を」と青年は唇を重ねる。
2022.01.15 Sat 04:50
140文字の物語
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文中に『のんびり』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
彼女はまだ少女と言っていい年齢だった。
のんびりとした口調で毒を吐く。
笑顔の下で、無数の傷を隠していた。
そんな彼女にきつい言葉を投げつけられるのは、悪い気分ではなかった。
裏表がなくて分かりやすかった。
だから彼女の命が途絶えた時は、もう二度と理解者を得ることができないと知る。
2022.01.15 Sat 04:50
140文字の物語
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『慟哭』と『鋭い目』、登場人物が『疼く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
妻を失って慟哭する男の隣に、鋭い目をした青年が立っていた。
流行りの病で青年も妻を失っていた。
だから男の気持ちは解っていたが、背負っていくものがある男には気持ちを切り替えてほしいと思っていた。
そんな単純なものではないと心の傷が疼くけれども。
愛情が深いというのも難儀なものだ。
2022.01.15 Sat 04:49
140文字の物語
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『「恐る恐る、両手のひらを触れ合わせる」キーワードは「バカップル」』
君は本当に壊れ物のように繊細で可愛らしいから、僕は手すら繋げない。
力強く触ってしまったら、君は壊れてしまうんじゃないかと不安になる。
そんな僕に不満なのか、君は両手を差し出してきた。
僕は恐る恐る、両手のひらを触れ合わせる。
僕よりほんの少し冷たい手のひらは、生きている証拠だ。
2022.01.15 Sat 04:48
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、さりげなさを装って最後の嘘をつきました。
それは本音とは真逆の嘘でした。
「世界は希望で溢れている」、と。
・・・うまく笑えたかな?」
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僕は、さりげなさを装って最後の嘘をついた。
それは本音とは真逆の嘘だった。
「世界は希望で溢れている」と微笑みながら君に告げた。
絶望しかない世界で一筋の希望である君は、いつでも幸いであって欲しかったから。
君には暗い顔は似合わない。
だから僕は君に言った。
・・・うまく笑えたかな?
2022.01.15 Sat 04:46
140文字の物語
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『好きと嫌いが裏表』
素直になれない自分が悪いと思っている。
それでも、好きと嫌いが裏表。
好きな瞬間があれば、紙をひっくり返すように嫌いになる瞬間がある。
どっちも本当の気持ちで、迷惑をかけていると思っている。
それでも傍にいてくれる幼馴染に今日も嫌いだと言ってしまった。
本当は誰よりも大好きなのに。
2022.01.15 Sat 04:45
140文字の物語
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文中に『蒼』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
生まれ育った町は山もなければ、海もなかった。
ぽつりぽつりと空地のようにある畑。
駅から離れれば離れるほど、田んぼ。
アスファルトで舗装された道に、点在する街灯。
片田舎だった。
けれども、冬の寒さの中で雲ひとつない、蒼い空だけは自慢だった。
幾日も続く青空はここでしか見られない。
2022.01.15 Sat 04:45
140文字の物語
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『昼』と『雨』、登場人物が『輝く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
寒い昼すぎに雨が降った。
雪になるには少しあたたかかったようだ。
幼馴染は窓際で飽きもせずに、その雨を見ていた。
僕は課題を片付けながら、雨音に耳を傾けていた。
いつもは賑やかな幼馴染が静かなことを奇妙なことだと思って。
ふいに顔を上げると、幼馴染を視線があった。
幼馴染の顔が輝く。
2022.01.15 Sat 04:44
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をつきました。
それは相手の笑顔のための嘘でした。
「永遠を信じている」、と。
君は何も知らないままでいて。」
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僕は、愚かだなと自分に笑いながら最後の嘘をついた。
それは相手の笑顔のための嘘だった。
君のためにつく嘘ならいくらでもつけた。
「永遠を信じている」と僕は言った。
これから先の未来で君を裏切るかもしれない。
そう分かっていても僕は嘘をついた。
君は何も知らないままでいて。そう願った。
2022.01.15 Sat 04:43
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