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「 140文字の物語 」
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2025.09.14 Sun 23:41
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『スプーン一杯分の幸せ』
博士のもとに、助手の私は紅茶を運んだ。
「君も座りたまえ」博士は言った。
「それでは失礼して」私はテーブルに紅茶を置くと、座った。
「君はスプーン一杯分の幸せを少ないと感じるだろうか。それとも充分だと感じるだろうか。あるいは多すぎると感じるだろうか」と博士が穏やかに尋ねてきた。
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2022.02.15 Tue 06:00
140文字の物語
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文中に『子供』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「子供は引っ込んでろ」と乱暴に押し入れの中に突っこまれた。
「僕だってできる事はあるよ」と言えば「足手まといなんだよ」と男は笑う。
「すぐに終わらせてやるから、遊びはその後でだ」と襖を閉められた。
薄暗がりの中で、僕は小さい手を見つめる。
僕は唇をかみしめて、悔しさに耐えていた。
2022.02.15 Tue 05:59
140文字の物語
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『録画』と『無視』、登場人物が『もたれかかる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
DVDに録画した番組を無視して、君は僕にもたれかかる。
そんな君の髪を僕は梳きながら、惰性で番組を見続ける。
君のぬくもりと穏やかな時間に、僕まで眠くなってきてしまいそうだった。
何でもない日に感謝をしながら、TVを眺めている。
ふいに君は僕の頬にキスをする。
そして「大好き」と笑う。
2022.02.15 Tue 05:59
140文字の物語
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『「泣きそうになりながら、手のひらを握り締める」キーワードは「仲直り」』
僕と君の間に重たい沈黙が落ちる。さすがに言い過ぎただろうか。
こういう時は謝ってしまった方がいい。
ふいに君の方を見ると君は、泣きそうになりながら、僕の手のひらを握り締める。
「ごめんなさい」と言った君の言葉全部に濁点がついていそうだった。
「僕こそ、ごめん」と無事仲直りをした。
2022.02.15 Tue 05:58
140文字の物語
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『私の正義は勝たなかった』
各々が正義をかかげて、ぶつかり合った。
そこには混じりっ気のない正義しかなかった。
私もその戦場へと出陣した。
けれども、私の正義は勝たなかった。
たった一つの正義だったのに。間違いようもない正義だったのに。
脆くも、弱くも、勝つことができなかった。
2022.02.15 Tue 05:56
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、祈るような気持ちで最後の嘘をつきました。
それは相手を守るための嘘でした。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」、と。
本当に、ごめんね。」
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僕は、祈るような気持ちで最後の嘘をついた。
天に神様がいるというのなら、真剣な気持ちで祈った。
それは相手を守るための嘘だった。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」と本音と裏腹の言葉を紡いだ。
君の手が伸びて、結局つかめないまま宙をからぶる。
僕は心の中で本当に、ごめんねと君へ謝った。
2022.02.15 Tue 05:56
140文字の物語
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『一生分の幸せを』
君の誕生日を知って、僕は密かに用意をした。
君の誕生石が輝く、ペンダント。さすがに指輪を用意する度胸はなかった。
僕たちの関係は、まだ友だちなのだから。
お腹いっぱい食べた後、僕は小箱を手渡した。
「一生分の幸せをもらったみたい」と君は大袈裟に言った。
「祝ってもらって嬉しいよ」
2022.02.15 Tue 05:55
140文字の物語
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文中に『傷つけ』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
僕たちは傷つけあうだけ傷つけた。
まるで獰猛な獣のように鋭い爪と牙で、柔らかい心を傷つけた。
勝気な君は、まなじりに涙をためて言い返した。
僕にとって、それは痛恨の一撃だった。
頭を冷やすために、僕は部屋から飛び出た。
寒空の夜に、僕はコートでも羽織ってくればよかったと後悔をした。
2022.02.15 Tue 05:55
140文字の物語
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『木の葉』と『本』、登場人物が『思い浮かべる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
借りてきた本に風流な栞が挟まっていた。
僕は慎重に木の葉を摘まみ上げる。
一つ前の季節の香りがした。
赤く染まった葉は短かった秋を思い浮かべる。
どんなつもりで木の葉を栞にしたのだろうか。
本から浮かび上がってくる文字を追いかける。
ページをめくる。
木の葉の栞はそっと縁側に置いた。
2022.02.15 Tue 05:54
140文字の物語
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『「泣きそうになりながら、腕を両手で包む」キーワードは「路地裏」』
青年たちは逃げこむように路地裏に飛びこんだ。
肩で息をしている少女に迷惑をかけたと思っている。
結界は意味を失くしてしまった。
敵対している同胞は、まだ近くにいるようだ。
神剣・神楽が喜ぶように律動していた。
少女は泣きそうになりながら、血で濡れた青年の腕を両手で包む。
青年は俯く。
2022.02.15 Tue 05:53
140文字の物語
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『ベルト』と『名前』、登場人物が『心で泣く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
腕時計のベルトの裏には名前が刻みこまれている。
婚約指輪でもあるまいし、大袈裟だ、と当時笑った。
『記念になるでしょ』とプレゼントしてくれた君は笑った。
これから先、同じ時間を歩んでいくのだ、と信じていた。
それなのに、どうして君は俺の隣にいないんだい?
ベルトをなぞって心で泣く。
2022.02.15 Tue 05:49
140文字の物語
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『「軽々しく、腕を軽く握る」キーワードは「最後」』
君との最後の別れにしたくなかった。
だから去り行こうとしている君に、わざと軽々しく、腕を軽く握る。
二人の関係を壊さないように、そっと。
「君のことは……愛している」と僕はとうとう言う。
「そんなこと急に言われても信じられないよ」と君は涙混じりに告げた。
「信じてほしい」と言った。
2022.02.15 Tue 05:48
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、幼子を慰めるかのように最後の嘘をつきました。
それはどうしようもない嘘でした。
「怖いものなんてないよ」、と。
・・・どうしようもないな。」
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僕は、幼子を慰めるかのように最後の嘘をついた。
それはどうしようもない嘘だった。
「怖いものなんてないよ」と君の頭を撫でる。
言葉ばかりが歩いていく。本当の気持ちは秘めたまま、すれ違っていく。
君へ告げるべきではなかったのかもしれない。
・・・どうしようもないな。と僕は笑顔を作る。
2022.02.15 Tue 05:46
140文字の物語
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文中に『約束』を入れて【夢中】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
一緒にいられることに夢中で、一番初めにした約束を忘れた。
期限が決まっていたことすら、覚えていなかった。
それほどまでに美しい天女を手に入れた。
天井裏に羽衣を隠して、天へと帰られなくした。
けれども天女は羽衣を見つけだした。
男との間に出来た子どもの頭を一撫でして、天へと帰った。
2022.02.15 Tue 05:45
140文字の物語
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『鎖』と『忘却』、登場人物が『飛びこむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
搭の天辺には禍つ姫が囚われているという。
それを聞いた少年は搭に飛びこむ。
災いを恐れているのか、門番すらいなかった。
少年は螺旋階段を駆け上がる。
そして、天辺までやってきた。
鎖でつながれた美しい少女がいた。
「忘却すら許されない妾にどのような用事があることやら」と禍つ姫は笑う。
2022.02.15 Tue 05:44
140文字の物語
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