iotuのlog
「 140文字の物語 」
■
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2025.09.14 Sun 21:37
■
『君と僕との境界線』
「こっちから入ってこないでね!」君を怒らせてしまった。
「もし入ったらどうなるの?」そんな君が可愛くって、半分好奇心で訊いてみた。
「絶対、入ってきちゃだめなんだから」と君のまなじりに涙の雫が一滴。
意地悪はこれぐらいにしておこう。
君と僕との境界線を守って、ベッドにもぐった。
PR
2022.02.28 Mon 04:18
140文字の物語
CM(0)
■
文中に『幼い』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
手を繋ぐだけで気持ちいいと感じる君は幼い。
そんな君に僕は恋をした。
僕は手を繋ぐだけでは物足りない。
淡く色づいた唇に口づけをしたい、と思うほどに貪欲だった。
君は知らないだろう。君は知らないままでいた方がいい。
僕の気持ちは手を繋ぐだけで我慢していることに。
関係を崩したくない。
2022.02.28 Mon 04:18
140文字の物語
CM(0)
■
『深海』と『読書』、登場人物が『心から笑う』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「読書って楽しい?」と君が尋ねた。
「僕にとって深海にもぐるような感じかな」とページをめくりながら答えた。
「もっと解りやすいように説明してよ」と君が食い下がる。
僕は読んでいた本に栞を挟む。
「知らないことを知って、新しい言葉を覚えて、深海探索するような感じだよ」と心から笑う。
2022.02.28 Mon 04:17
140文字の物語
CM(0)
■
『「ぎこちなく、両手を折れんばかりに握る」キーワードは「過去」』
手のつなぎ方なんて分からなかった。
ぬくもりを分かちあう方法なんて分からなかった。
だから僕はぎこちなく、自分の両手を折れんばかりに握る。
君の手をふれたいのに、ふれられなくて、自分の手を握り締める。
「そんなに握ったら痛くない?」と君が僕の両手にふれて、優しい声音で微笑んだ。
2022.02.28 Mon 04:16
140文字の物語
CM(0)
■
最後の噓をつきました
「iotuは、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をつきました。
それは前へ進むための嘘でした。
「君を、信じきることができなくてごめん」、と。
これが本音なら、楽だったのに。」
------
僕は、愚かだなと自分を笑いながら最後の嘘をついた。
それは前へと進むための嘘だった。こんな最低の嘘をつかなければ前進できないなんて。
「君は、信じきれることができなくてごめん」と君に頭を下げた。
君はこの嘘を信じこんで飲みこむのだろう。
これが本音なら、楽だったのに。と思った。
2022.02.15 Tue 06:11
140文字の物語
CM(0)
■
『あの甘いセリフを君の口から、』
演劇部の仕事は忙しい。
裏方であっても、いや裏方だから、主役たちよりも忙しない。
先輩の言葉に従って、資材を運ぶ。すっかり舞台装置を置き、バミを張りつけると、一段落だ。
喉が渇いてポットボトルを飲んでいると、主役の先輩が隣に座った。
「あの甘いセリフを君の口から、聴きたいんだ」
2022.02.15 Tue 06:10
140文字の物語
CM(0)
■
『水晶』と『彼方』、登場人物が『思い浮かべる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
水晶玉に、あなたが彼方へと旅立つことが映し出された。
仕方がないことだった。あなたは渡り鳥のように、たまたま村に寄っただけだ。
「所詮、根無し草だよ」とあなたは、ほろ苦く笑う。
また来年、あなたが村に立ち寄るのを思い浮かべる。
それが私のできる願い事だった。気持ちは秘めたままだ。
2022.02.15 Tue 06:09
140文字の物語
CM(0)
■
『「恥ずかしそうに、両手に指を絡める」キーワードは「学校」』
久しぶりに君と学校で顔を合わせた。
こんな時期だったから、連絡はLINEと電話ばかりだった。
君とホームルーム前に出会えれるんじゃないかと、電車を一本早くした甲斐があったものだ。
二人きりの教室で、君は恥ずかしそうに、両手に指を絡める。
マスク越しでも真っ赤になっているのが分かった。
2022.02.15 Tue 06:08
140文字の物語
CM(0)
■
最後の噓をつきました
「iotuは、情けなく笑って最後の嘘をつきました。
それは現実逃避のための嘘でした。
「世界は希望で溢れている」、と。
だってもう、仕方がないだろう?」
------
俺は、情けなく笑って最後の嘘をついた。
それは現実逃避のための嘘だった。
あるいは少しでも君の心を軽くしたかったのかもしれない。
「世界は希望で溢れている」と、君の肩の上に手を置いた。
だってもう、仕方がないだろう?
現実の辛さを君に伝えて、どうするというんだい?
これが最後の嘘だ。
2022.02.15 Tue 06:06
140文字の物語
CM(0)
■
『口移しの愛』
私はラッピング済みのチョコレートを用意した。
今年は気合を入れて、手作りチョコレートだ。
彼の家に紙袋の入れて持っていった。「ハッピーバレンタイン!」と玄関先で声をかける。
彼は中身を開けると「ありがとう」と微笑み、ひとつを口にした。
そして私の口に分け与える。
口移しの愛だった。
2022.02.15 Tue 06:06
140文字の物語
CM(0)
■
文中に『繋がる』を入れて【不安】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
僕は嫌な予感がして、君へLINEを送った。
それから1時間たっただろうか。既読すらつかない。
いてもたってもいられなくなった。
僕は不安を押し殺して、君に電話をかける。電話は数コールの後に繋がる。
「どうしたの?」と半分眠りの中にいるような君の声。
「お疲れ様」と僕は労わるように言う。
2022.02.15 Tue 06:05
140文字の物語
CM(0)
■
『明かり』と『スーツ』、登場人物が『逃がす』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
僕はクローゼットを開ける。
普段は着ないスーツを探すために、明かりをつける。
すると女性だったら悲鳴を上げるところだろうか。
ゴキブリが隙間から出てきた。僕はそれを見逃がす。
今夜はお祖母ちゃんの通夜だ。殺生をしたくなかった。
どんなものでも命を燃やして、懸命に生きているのだから。
2022.02.15 Tue 06:04
140文字の物語
CM(0)
■
『「上目遣いで、両手のひらを軽く握る」キーワードは「旅行」』
『日帰り』とつくけれど旅行に来ていた。
それなのに二人の間には沈黙が落ちていた。
たった一つの愚痴が口論まで発展したためだ。
私は意を決して、上目遣いで、自分の両手のひらを軽く握る。
『ごめんなさい』ハミングみたいに声が重なった。
私は目を瞬かせてから笑う。
楽しい旅行になりそうだ。
2022.02.15 Tue 06:04
140文字の物語
CM(0)
■
「雪」
君の明るい声が僕を眠りから覚ました。
君は嬉しそうな声で「雪が降っているよ」と言った。
通りで暖房をつけていても寒いわけだ。
僕は布団にもぐりなおした。
それなのに君は僕を揺すり起こす。
「せっかくの雪なんだから一緒に眺めようよ」と君は言った。
一緒という言葉が嬉しかった。
2022.02.15 Tue 06:03
140文字の物語
CM(0)
■
最後の噓をつきました
「iotuは、穏やかに微笑んで最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「まだ一人で生きていける」、と。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。」
------
僕は、穏やかに微笑んで最後の嘘をついた。
それは相手を楽にするための嘘だった。
僕なんかを心配して、やきもきする君への嘘だった。
「まだ一人で生きていける」と宣言するかのように、僕は言った。
「私がいなくても平気?」と君は上目遣いで尋ねてきた。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。
2022.02.15 Tue 06:01
140文字の物語
CM(0)
PREV
←
HOME
→
NEXT
忍者ブログ
[PR]
△ページの先頭へ
Templated by
TABLE ENOCH