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「 140文字の物語 」
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夜更けに友だちからLINEが飛んできた。
そろそろ眠ろうとしていたのでスルーしていた。
そうしたらスタンプの連打がやってきた。
通知が来て眠れない。
仕方がないのでスマホの液晶画面にふれる。
何でも置いてあるコンビニのように利用されているのだろう。
分かっていても関係を切る気が湧かない
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街灯に照らされながら、君と二人で歩く。
君は前ばかりを見ている。
楽しげに未来を語る。
そんな僕は君の横顔ばかりを見ていた。
季節は巡り、やがて来る春に向かって全力疾走している。
僕は真昼の月のように、置いてきぼりになっている。
君の影と僕の影は重なるけれども、未来はそうではない。
空調が利きすぎて暑いくらいの店内だった。
最初に運ばれてきたグラスにも水滴が付着して、テーブルを濡らしていた。
「手を出してー」彼女が言った。
俺が手を差し出すと「両手」と催促された。
言われるがままにすると嬉しそうに、両手を触れ合わせる。
「大きいね」と彼女は笑った。
俺も微笑む
君はひどく悲しい声で、僕の名を呼ぶ。
そんな声で呼ばないで。
こっちまで悲しくなるじゃないか。
手を繋いで歩いていても、君の寂しさは紛れない。
それが痛ましくて、僕の心はナイフでえぐられている気分になる。
どうすれば、君の笑顔が見られるのだろうか。
どうすれば幸せになれるのだろう。
-
サヨナラを口にしたら、終わるような気がした。
だから、言葉も交わさずに帰り道を歩いた。
君の横顔をぽつりぽつりと照らす街灯。
二つの足音を聞きながら、盗み見する。
泣いていなかった。
でも、笑ってもいなかった。
二人に残された時間が短いのは、お互い知っていた。
だから祈るように歩く。
星を観るのには最適な場所だった。
どちらとも言うではなしに、親にも他の友だちにも秘密の場所だった。
訊かれたら素直に答えただろう。
でも、誰も訊かなかったから二人だけの場所だった。
そんな空き地で空を見上げるのは最後だった。
家が建つらしい。
立ち入り禁止の札を見て二人は苦笑した
-
貴方のことを想うと胸の奥の柔らかい場所が締めつけられるような気がするのです。
それは途惑うものの不快な感じはしません。
眠りにつく時、貴方はどんな夢を見ているのでしょう。
そんなことを想像して目を閉じるのは存外、幸せなことだと知りました。
貴方に出会ってから嬉しいことばかりです
女の子のこと知らな過ぎるのあなた、と文句を言っても仕方がない。
そんな朴念仁を好きになったのは私のほうだから。
でも、もうちょっと勉強をしてくれてもいいと思う。
どんなことをすれば喜ぶのか、どんなことをすれば嬉しくなるのか。
私のことをちゃんと見ていてくれればわかるはずだ考える
君のいない世界で、幸せになんて、なってやらない。
君がいない分、不幸になってやる。
僕の世界の中心は君だから。
君が手を伸ばしても届かない場所に行ってしまう。
それを止めることができなかった。
だから、今だけでも悲しませてくれないか。
君のいない世界の不幸を心に刻みつけていたいんだ
-
よく頑張ったね。
本当は泣きたいぐらい苦しかったんだよね。
握りしめた拳を開くことができないのは、辛かったからだよね。
たくさん我慢をしたんだよね。
もう大丈夫だよ。
君は独りじゃない。
無理に作り笑いで過ごす必要はないんだよ。
僕の隣でぐっすりとお休みをしなよ。
明けない朝はないんだ
これは僕らにとっての世界の終わりを識るすもの。
小さくて、醜い世界かもしれないけれども、僕らにとって大切なものだった。
二人だけの世界は蜜のように甘く、這い上がることができない粘り気をもっていた。
それが今日でおしまいになる。
笑ってお別れをしようと誓い合っていたから、僕は笑う
自分で選んだ道だ。
泣きたくなるのは間違いだ。
今までの努力を否定するものだ。
ここまで頑張ってきたのだから、これからも頑張れるはずだった。
けれども、涙がボロボロと零れ落ちる。
好きだからでは、やってはいけない険しい道だ。
本当は弱音を吐きたかった。
誰かに慰めて、欲しかったのだ。
-
独りで寂しい夜は、貴方のことを思い出します。
すると、二人で過ごした記憶が胸をあたためてくれます。
携帯電話で貴方の声を聞くことは、簡単にできます。
けれども忙しい貴方を煩わせたくないので、夜空を眺めます。
広い宇宙の中でちっぽけな存在なんだと気がつかされます。
独りを堪能します
-
私と貴方で二人。
それは奇跡だということを貴方は知っているのでしょうか。
星の数ほどある出会いと別れをくりかえして、二人が見つめあう。
それを偶然にするのは切ないことだということを気がついているのでしょうか。
明日の約束をできることが胸を高鳴らせることを知っているのでしょうか。
残業代も出ない。
毎日、終電で帰って来る。
始発の電車に飛び乗る。
そんな生活をしていたら、いつか心も体も壊すよ。
そんな忠告は届かない。
転職先がない。
貯金もない。
だから辞められない。と今日も堂々巡り。
そんな悪夢みたいな暮らしをするために生きているの、と耐える君に訊きたくなる。
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