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「 140文字の物語 」
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小さな世界を守るために出陣した。
今日も無事でいられたのは餞別に渡されたお守りのおかげだろうか。
大きな瞳に涙を浮かべていた幼馴染を思い浮かべる。
優しい幼馴染は涙を零しながら「ご武運を」と言った。
残される方が何倍を辛いのに、それを微塵も見せなかった。
だから、無事に帰るのだ。
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まるで水に浮かんでいるようだった。
心がゆらゆらと揺れる。
その正体を突き止めたくて、今日も布団の中で考える。
すると、また心がゆらゆらと揺れる。
たった一人の輪郭が瞼の裏に浮かび上がってくる。
その人のことを想うだけで、喜んだり、悲しんだりする。
他人をこんなに想ったことはない。
僕は毎日、君にキスをする。
それは口移しの愛だ。
肝心な時に言葉にできないから、行動で示す。
君は僕のたった一人の人。
いつまでも一緒にいたいと初めて思った人。
かけがえがない、最高で、無二の人。
想いの欠片でも伝わればいい。
そう思いながら、今日も僕は君にキスした。
愛が届けばいい。
戦い始めの頃は巻きこまれたことを呪ったものだった。
数少ない同胞と殺し合いなんて、不毛でしょうがない。
神剣・神楽に選ばれたのはどんな不運なのだろうか、と傷つきながら考えた。
でも今は違う。
小さな夢を叶えるために神剣・神楽で戦う。
それは希望と呼ぶにはささやかすぎるものだったが
それは音もなく忍び寄ってきた。
気がついたら好きになっていた。
ただの友達だと心に言い聞かせる。
それでも恋心は止まらない。
片想いの辛さを知った。
振り向いてほしいと願ってしまう。
友達面して親切にされてしまったら、ますます好きになってしまう。
一方的な想いは膨らむばかりだ。
夏が終わろうとしている。
郷愁が胸の奥で疼く。
コンクリートジャングルの中では、季節の変化は乏しい。
帰りたい、と思ってしまう。
あの頃の夏とは違うと分かっていても、それでも帰りたいと心が泣く。
現実逃避なのかもしれない。
最近、仕事は失敗続きだ。
恋人とも上手くいってない。
夏が終る
恋はするものじゃなくて、堕ちるもの。
そんなことを言っていた友人は幸せそうな笑顔をしていた。
印象的だったから心の片隅に残っていた。
いつの日か、素敵な出会いがあるのだろうか。
辛いことや悲しいことがあるのに、他人は恋に堕ちる。
きっと這い上がることできないほど好きになるのだろう
「好きだよ」と僕は君に告げた。
君は少し恥ずかしそうな笑顔で「私も」と答えた。
いつの間にか両想いになっていたようだ。
僕は幸せな気分になった。
そこで夢から覚めた。
願望が夢になったのだろうか。
それとも正夢だろうか。
覚めた夢の続きを知りたいと思った。
だから今日こそ僕は君に告げる
受験に失敗した。
第一希望の高校に落ちてしまったのだ。
滑り止めの高校に通うことになってしまった。
勉強を見てくれた家庭教師のお兄さんにも、お金を出してくれてた両親にも悪いことをしてしまった。
滑り止めの高校には魅力を感じなかった。
「ちょっと遠回りしただけだよ」とお兄さんは言う
僕と君が結ばれないのなら、このまま世界の果てに行こう。
誰も知らない場所で、二人そろって暮らしていくんだ。
君を愛しているから、生まれ育った国も捨てられる。
僕には君さえいてくれれば、それだけで充分なんだ。
だから、僕の手を取って欲しい。
もう恋心を秘密にしなくてもいいんだよ。
幼馴染みに好きな人ができたらしい。
“らしい”というのは、まだ噂でしか聞いたことがなかったからだ。
幼馴染みから直接を聴いたことはない。
幼馴染みはどんな人を好きになっているのだろう。
クラスメイトだろうか、それとも部活仲間だろうか。
他人から教えてもらうなんて、皮肉な結果だった。
願わくばこのまま、平穏な日々が続けばいい。
神剣・神楽に選ばれた青年は切に思う。
激化していく戦いは、少女から笑顔を奪った。
大きな瞳いっぱいに涙をためて、待たせている。
生き残った後に覚える罪悪感だった。
日常生活の中に溶けこむ同胞同士の殺し合いに、青年自体も疲れきっていた。
柳がなびく。
それで風が吹いていることを知る。
目に見えない事象は、いつだって曖昧だ。
小さな世界の中では分からないことばかりだ。
だから、貪欲に知識をむさぼり食ってしまう。
毎日は続いているようで、新しい発見の連続だ。
昨日と似た明日はくるけれども、似ているだけで全然違うものだ。
一緒にご飯を食べること。
一緒にテレビを見ること。
一緒の布団を並べて眠ること。
いつから当たり前になったの?
出会った頃の新鮮さはどこへ行ってしまったの?
空気があって酸素で呼吸をしているように。
一緒にいることが自然すぎて、もう元には戻れないの?
いつまでも違う表情を見たいと思う
心の片隅に眠る恋心。
誰にも秘密で、伝えることはないと思っていた。
想うだけでこんなにも幸せになれる。
そんなことを教えてくれた穏やかな恋だった。
毎日、教室で彼の声に耳を澄ます。
彼の横顔をそっと見つめる。
心がときめいた。
それなのに第三者が割って入って恋心をばらされた。
泣きたい
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