忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

神剣・神楽を手に目的地に向かう。
ガタンゴトンと電車に揺られていると、日常の尊さに気づかされる。
「大丈夫ですか?」少女が小声で訊ねる。
「心配?」青年は布に包まれた神剣・神楽に撫でる。
「連日の戦いですから。疲れてはいないかと」少女は不安げに言った。
「大丈夫だよ」青年は言う。
PR
「手、貸して」と幼なじみは言った。
いぶかしがりなら手を差し出す。
幼なじみは満面の笑みを浮かべながら、手のひらを触れ合わせる。
「いつの間にか、追い越されちゃったね」幼なじみは寂し気に言う。
他愛なの時間だったけれども、これで最後だと思ったら切なくなった。
幼なじみは引っ越す。
「私が年寄りになっていくのは嬉しい?」思わず訊いてしまった。
祝われる私より、祝ってくれる貴方が嬉しそうだから。
「だって、世界中で一番好きな人の誕生日だよ。嬉しいに決まっている」
貴方はにこやかな笑顔で言った。
それが本当に嬉しそうだから、嫌みな言葉も引っこんでしまった。
パソコンの電源を入れる。
家にあるものとは違い素早く起動する。
ブラウザを開けば、世界と繋がる。
果たしてこんな高性能なパソコンを使いこなせるだろうか。
期待されているのは嬉しいが、正直重荷でもある。
タイピングの音で埋もれてしまいそうだった。
資料を見ながら文書を作成していく。
睡眠不足がたたって眩暈がした。
不思議な浮遊感があって、床が近くなる。
痛みに備えて、目をつむった。
強い力で起き上がらされた。
目を開くと心配そうな同僚の顔があった。
「ありがとう。貧血、起こしちゃったみたい」と言い訳をする。
仕事の分量も同じの同僚に助けられるとは心の中で嘲る。
「この部屋、暑くない?」ノックもせずに幼なじみが乱入してきた。
宿題を片付けていた僕は無視をした。
「エアコンは?」幼なじみはズカズカと部屋を歩き回る。
明日提出の課題を出されたのは幼なじみも一緒なはずだ。
「ちょっと無視しないでよ」満面の笑みを浮かべながら、指先に爪を立てる。
真っ赤な口紅が目が留まった。
こんな赤い色は自分には合わないだろう。
青白い肌に口紅は死者の化粧のようだろう。
それでも欲しいと思ってしまった。
こんなに真っ赤な口紅をしたら、周囲は驚くだろう。
今年の流行色だとPOPが書いてあった。
気がつけば会計をしていた。
似合わないくせにね。
店内は肌寒いぐらいだった。
外気温よりは暖かかったけれども、こんなに寒くてよいのだろうか。
そんな疑問を持ったのは、次の瞬間には解けていた。
熱々の運ばれてきた鍋は汁がたっぷりと注がれていた。
色んな種類の具材に迷う。
食べているうちに汗がにじんできた。
次から次へと注文する。
犯罪ばかりを映す匿名のSNSに辿りついた。
あの日、何があったのか。
映像は私を独りにした根源を映していた。
犯人は楽し気に両親を刺す。
復讐してやる。
穏やかな日常を奪った犯人を許せない。
それも助けてくれという両親を愉快そうに切り刻んでいる。
両親はどれだけ怖く、苦痛に満ちたのだろう
学校一のバカップルと呼ばれるのは納得がいかない。
私たちは普通のカップルだ。
むしろ晩稲のカップルだろう。
人前でイチャイチャするのには抵抗がある。
未だに遠慮がちに、指と指を絡めるのが精いっぱいだ。
それ以上の段階に進めずにいる。
それなのに周囲はバカップルだという。
信じられない
愛する貴方へ宣戦布告です。
この戦いは絶対に勝たせてもらいます。
さあ、始めましょう。
どちらがどれだけ好きなのか、あげていきましょう。
私よりも貴方の方が愛している、という証拠を見せてもらいます。
恥ずかしいことじゃありません。
こうしなければ貴方は愛をささやいてくれないでしょう
長年の夢が叶う。
ずっと好きだったお隣さんから、告白してからずいぶんの年月が経った。
真っ白なドレスは似合うかな。
一緒にいるだけでも幸せな気分だった。
それが365日、死が二人を別つまで共にいられるのだ。
その誓いを立てるために赤い絨毯を歩く。
綺麗にしてもらったのに泣きそうだ。
まるで天気でも語るように「好きだよ」と言われた。
君のことが好きだった僕は、狼狽した。
体が震えて、答えなんかいらない状況だっただろう。
「お付き合いしてもらえますか?」君は真剣な表情で言った。
嬉しくて照れるけれども、きちんと返事をしなければ。
「僕も君が好きだよ」と伝えた。
偶然、彼を街で見つけた。
声をかけなかったのは女連れだったからだ。
私と一緒の時とは表情が違う。
空しくなって私は自分の家に急いだ。
彼にとって私は何なんだろう。
数日後、彼とのデート。
「今日はしないんだね」と言われた。
嫌々ながらも、彼の両手のひらを指先をなぞる。
複雑な心境だった。
「携帯電話は携帯しなければ意味がないんですよ」と君が言った。
「連絡が遅れてゴメン」僕は謝る。
悪いのは自分の方だと分かっている。
心配をかけただろう。
不在通知が何件も入っていた。
「許しません」目を合わせようとしない。
「拗ねてる君も可愛いよ」つい思っていることを言ってしまった
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH