iotuのlog
「 140文字の物語 」
■
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2025.09.30 Tue 16:02
■
『君に似合う花』
花束を抱えて青年は帰ってきた。
玄関先で出迎えた少女は目を丸くした。
「どうしたんですか?」少女は問う。
「いつも家事をしてもらっているから礼をしようと思ったんだ」困ったように青年は言った。
「置いてもらっているから当然ですよ」少女は微笑む。
「君に似合う花が分からなかったんだ」
PR
2020.05.31 Sun 06:32
140文字の物語
CM(0)
■
『新聞』と『安心』、登場人物が『涙を流す』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
朝食を食べ終えて、少女はシンクに立つ。
洗い物の音を聞きながら、青年は新聞を広げる。
小さな事件が一面記事を彩っていた。
どうやら、世界はまだ平和のようだ。
青年は安心する。
ふいに音が止まった。
青年は顔を上げる。
少女が肩を震わせていた。
驚いて青年は立ち上がる。
少女は涙を流す。
2020.05.31 Sun 06:31
140文字の物語
CM(0)
■
『つまりはまぁ、好きってことでして』
「どうしてデートの度に邪魔するのよ!」君は目を三角にして怒る。
「俺以外の男と仲良くするのが気に食わないんだよ」僕は言い返した。
「だからといって、邪魔する権利はないじゃない!ただの幼馴染でしょう?」君は言った。
「つまりはまぁ、好きってことでして」僕は言い訳がましく言った。
2020.05.31 Sun 06:30
140文字の物語
CM(0)
■
文中に『ふわり』を入れて【納得する】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
ふわりと風が吹き抜けていった。
甘い香りに鼻をくすぐられる。
「いい匂いだね」と僕が言う。
「気がついた?シャンプーを変えてみたんだ」君は笑った。
「前のも良かったけど、今のもいいね」僕は甘い香りの正体が分かってスッキリした。
「ありがとう」君は笑みを深くする。
気づけて良かった。
2020.05.31 Sun 06:29
140文字の物語
CM(0)
■
文中に『居眠り』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
昼休みの後の古典の授業は眠たくなる。
例にももれず居眠りをしていた。
先生が立ち止まり「君、現代語訳をしてみなさい」と起こされた。
まだ眠っていたかったがバレてしまって仕方がない。
「黒板に書きなさい」と言われたら起きるしかない。
幸い予習をしている範囲だったので、答えを書けた。
2020.05.31 Sun 06:26
140文字の物語
CM(0)
■
『鬼』と『外』、登場人物が『悲しむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
『人里には行ってはいけないよ』母親の言葉を無視して子どもは人里には降りた。
時はちょうど節分。
「鬼はー、外」大豆を持った幼子たちの声がした。
友だちになれるだろうか。
子どもは声の方に向かって行く。
元気な声を上げていた幼子たちは「鬼が来たぞ!」と家に駆け戻る。
子どもは悲しむ。
2020.05.31 Sun 06:25
140文字の物語
CM(0)
■
『「嫌々ながらも、両手のひらを両手で包む」キーワードは「別れ」』
これが最後だと分かっていた。
だから嫌々ながらも、君の両手のひらを両手で包む。
ひんやりとした手に、僕は何度ドキリっとすればよいのだろう。
僕たちはまだ力がない子どもだ。
大人に従わなければならない。
もっと大きくなれば違う選択ができたはずだ。
ここで『サヨナラ』なんて悲しすぎる。
2020.05.31 Sun 06:25
140文字の物語
CM(0)
■
『郷愁』と『波』、登場人物が『睨む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
人質のように嫁いできた帝国は国土が広かった。
気軽に海へと行くことができないほど。
海の側の小国で生まれ育った姫にとって窮屈だった。
寄せては返す波の音を聞きたいと郷愁にかられていると、皇帝陛下のお出ましの時間になった。
「どうした?」不機嫌そうにこちらを睨む。
姫は笑顔を作る。
2020.05.31 Sun 06:22
140文字の物語
CM(0)
■
『「目を逸らしつつ、両手のひらを指先でつつく」キーワードは「困った」』
ふいに落ちた沈黙に僕は困った。
何かを喋らなければならないと思っても、話題が思いつかない。
ぎこちない沈黙は僕と君の関係のようだった。
沈黙を楽しめるほど、想い出を重ねていない。
君は目を逸らしつつ、両手のひらを指先でつつく。
会話の糸口を見つけられないのも、君も同じなのだろう。
2020.05.31 Sun 06:21
140文字の物語
CM(0)
■
文中に『星』を入れて【哀しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
何万光年から光を届ける星たちは、今も存在しているのだろうか。
すでに滅んでしまっているのだろうか。
それとも、まだ輝いているのだろうか。
それを知るすべはしらない。
ただ夜空を見上げて、輝きに見惚れるだけだ。
あの星のように煌めいていたい。
誰かの憧れの存在になりたい。
そう思った。
2020.05.31 Sun 06:20
140文字の物語
CM(0)
■
『朝』と『銀河』、登場人物が『囁く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
銀河に広がる星たちを二人して眺めていた。
一晩中、見つめながら、いろんな話をしていた。
それも、もう終わりの時間だった。
東の空が白み始めた。
「朝だね」君が囁く。
「そうだね」と僕も頷く。
誰にも邪魔されない貴重な時間は、静かに終焉を迎える。
明るい太陽の出現で。
君の手が僕にふれた
2020.05.31 Sun 06:19
140文字の物語
CM(0)
■
『「無理矢理、腕を折れんばかりに握る」キーワードは「秋」』
赤く染まった木の葉が散る。
影は徐々に長くなってきた。
太陽は溶けるように空を染めながら落ちていく。
眩い光に目を細める。
すると無理矢理、君が腕を折れんばかりに握る。
痛みが現実に引き戻す。
「ゴメン。あっち側に行っちゃうかと思って」君は心細そうに言った。
「ありがとう」と僕は言う
2020.05.31 Sun 06:18
140文字の物語
CM(0)
■
『破られた不可侵条約』
もともと政略結婚だった。
まだ幼い姫を娶るのだからと、白い結婚が前提だった。
両国の関係はまずまずと安定していた。
そうなると、その血を引く後継ぎの声が上がる。
幼い姫も年頃と成長した。
皇帝は姫を組み敷いた。
破られた不可侵条約に姫は怯える。
それが加虐性欲を煽ることを姫は知らない
2020.05.31 Sun 06:18
140文字の物語
CM(0)
■
『「上目遣いで、指先をぎゅっと握る」キーワードは「記念日」』
ちょうど付き合って一年の記念日だった。
君の知らない一面をたくさん見た一年だった。
これからもたくさん知っていくのだろう。
デートコースは一年前と同じコース。
笑顔を交わしながら回っていく。
ふいに君は上目遣いで、指先をぎゅっと握る。
「どうしたの?」不安にさせることをしただろうか
2020.05.31 Sun 06:15
140文字の物語
CM(0)
■
『「目を逸らしつつ、手のひらを折れんばかりに握る」キーワードは「ベッドの上」』
青年はベッドの上で微睡んでいた。
うつらうつらとするのが最高の気分だった。
そこへ少女がやってきた。
目を微かに開ける。
少女はベッドの上に腰かける。
「お寝坊さん」と青年の頬をつつく。
青年は目を逸らしつつ、手のひらを折れんばかり握る。
少女の長い髪にふれたい。
信頼関係が崩れそうだ
2020.05.31 Sun 06:10
140文字の物語
CM(0)
PREV
←
HOME
→
NEXT
忍者ブログ
[PR]
△ページの先頭へ
Templated by
TABLE ENOCH