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「 140文字の物語 」
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2025.09.30 Tue 05:43
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「おかえり」
少女にとって、あまり好きな言葉ではなかった。
置いていかれた証のようで、素直に言うことができなかった。
でも、今は違う。
大好きな人を出迎える言葉だ。
笑顔で「おかえりなさい」と少女は言った。
青年は「ただいま」と微笑んだ。
少女は嬉しい気分になった。
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2020.06.15 Mon 06:46
140文字の物語
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文中に『脱げ』を入れて【構って欲しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「まだ仕事?」私は不機嫌になる。
ここ最近、まともに会話をしたことがない。
私が起きる頃には仕事に出かける。
残業で終わらなかった分の仕事を持ち帰ってする。
デートなんて夢の夢だ。
「服を脱げ」彼は言った。
「え?」私は驚く。
「可愛がってやるよ」彼は私の頬を撫でると、キスをした。
2020.06.15 Mon 06:44
140文字の物語
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『松』と『虚栄』、登場人物が『読む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
松が植えられていた。
かつて虚栄で建てられた城跡だ。
冬でも枯れない松は、その名残だ。
城が建てられた経緯を教える掲示板を読む。
どうやら交易に便利だった土地柄、奪い合いが起きたそうだ。
そこで領地を得た時の権力者は難攻不落の城を建てたそうだ。
大きな戦で、その城は焼け払われた。
2020.06.15 Mon 06:44
140文字の物語
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『「満面の笑みを浮かべながら、手のひらを軽く握る」キーワードは「意地っぱり」』
君は誰よりも強くあろうとする。
時には子どものように泣いてもいいんだよ。
君は満面の笑みを浮かべながら、自分の手のひらを軽く握る。
弱虫な自分を隠すように。
誰にも言わないから僕だけには話してほしいな。
いつまで我慢比べをしているつもりなんだい。
君は意地っぱりだな。
僕は苦笑する。
2020.06.15 Mon 06:43
140文字の物語
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文中に『水面』を入れて【対抗心】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
雨上がりの路面には、あちこち水たまりができていた。
水面を覗きこめば薄らぼんやりと自分が映る。
「綺麗だね」声をかけられて少女は驚く。
白金色の頭髪の少年が薄く笑っていた。
水たまりに対していったのか、少女に対していったのか、分からない。
さらりと言えてしまう少年が悔しい。
2020.06.15 Mon 06:41
140文字の物語
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『「怒り顔で、腕を握り締める」キーワードは「お風呂」』
当番制でお風呂場の掃除をしていた。
気を抜くとかびだらけになるから念入りに磨いていた。
そこへ姉がやってきた。
怒り顔で、腕を握り締める。
「あんた冷凍庫のアイス食べたでしょ」姉は言った。
「名前書いてなかったよ」私が弁解をする。
姉は袋を見せる。
小さく姉の名前が書いてあった。
2020.06.15 Mon 06:40
140文字の物語
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『覚めた夢の続き』
僕は目を瞑って、再び開いた。
君は消えずに、僕の隣で健やかな寝息を立てていた。
覚めた夢の続きを見ているようだった。
真っ白な衣装をまとって、永遠を誓う。
それは、かつての光景。
その瞬間から、君は僕のものになって、僕は君のものになった。
何年経っても忘れられない幸福な光景だった。
2020.06.15 Mon 06:39
140文字の物語
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文中に『快感』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
男性にしては細い指先が体の輪郭をなぞっていく。
優しく、時に強く。
それは快感を呼び起こす。
さわられているだけなのに、鼓動は早くなり、変な声が出そうになる。
お返しに男性にふれてみたけれども、苦笑をされた。
少女の未熟な手では、快楽を呼び起こすことはできないようだった。
2020.06.15 Mon 06:39
140文字の物語
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『新聞』と『視線』、登場人物が『祈る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
青年は新聞に視線を滑らせる。
痛ましい記事が一面に載り、その気の毒さに平和を祈る。
どうやら結界が作用して、同胞との戦いは痕跡も残らなかったようだ。
神剣・神楽の癒しの力で起き上がれるほど回復した青年は溜息をついた。
良かった、でいいのだろうか。
青年はぼんやりと昨夜を思う。
2020.06.15 Mon 06:38
140文字の物語
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『「無理矢理、手のひらを両手で包む」キーワードは「思い出」』
少女は無理矢理、少年の手のひらを両手で包む。
「帰るまで見ちゃダメよ」少女は念押しした。
だから、律儀な少年は家に帰るまで両手を握り締めていた。
手を開くと、綺麗な石があった。
それは少年の大切な思い出になったのは、言うまでもないことだった。
大人になってもその石は大事にされた。
2020.06.15 Mon 06:37
140文字の物語
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文中に『希望』を入れて【知りたくない】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
希望は常に絶望の中で輝く。
逆説的にいえば、絶望の中だからこそ希望に感じる。
それがどれほど、ささやかなことであっても。
少年は常に暗い道を歩んできた。
一等星のように輝く希望を見つめて。
それがかき消える瞬間を味わいたくない。
月光すら届かない地の底にいるのだから、知りたくない。
2020.06.15 Mon 06:35
140文字の物語
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『銀』と『拳(こぶし)』、登場人物が『落とす』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
お駄賃で銀貨を貰った。
嬉しくてスキップをしていたら、銀貨を落とす。
慌てて拾い上げたら、不吉な影が差した。
「いいもん持っているじゃないか?」ごろつきで有名な人物に見つかってしまった。
首を横に振ると、ごろつきは拳を振り上げた。
殴られる。
目を瞑ったけれども衝撃はなかった。
2020.06.15 Mon 06:34
140文字の物語
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文中に『みんな』を入れて【決意】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
少女と過ごした時間は、みんな貴重な時間だった。
笑うことも忘れて、生きていくためだけに生活していた。
そんな人生を一変してくれた。
少女は申し訳ないと思っているようだが、感謝したいぐらいだった。
『生きる』目標ができた。
屍のような人生は極彩色に彩られた。
青年は笑顔を取り戻した。
2020.06.15 Mon 06:31
140文字の物語
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『「仕方なく、腕を軽く握る」キーワードは「バカップル」』
「この電車、揺れるぞ」少年は言った。
「大丈夫だもん」少女は言った。
「吊革に手が届いてないぞ」少年の声は笑いを含んでいた。
少女は仕方なく、少年の腕を軽く握る。
「最初から、そうしていればいいんだよ」
「だって、恥ずかしいじゃない。だから……」照れた少女は視線を床に落とした。
2020.06.15 Mon 06:30
140文字の物語
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『恋と、錯覚してしまいそう』
ずっと一緒にいるから、当たり前になっていた。
同性の友だちと遊ぶような。
兄弟が増えたような。
それが、今、異性として告白をしてきた。
胸がときめいた。
恋と、錯覚してしまいそうになった。
どこまでも親愛に近い感情は、どう伝えればいいのだろうか。
かけがえのない存在だとは思っている。
2020.06.15 Mon 06:29
140文字の物語
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