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「 140文字の物語 」
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2025.09.29 Mon 18:19
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文中に『仕方ない』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
仕方ないと片付けるには悔しい。
どうにか報復はできないだろうか。
例えば、不意打ちにキスをしたり。
こちらを男として意識をしていない少女にはちょうど良いだろうか。
けれども、それで少女が泣きだしたら後悔をするだろう。
結局は現状維持。
優しいお友だちのままだ。
少年はためいきをついた。
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2020.07.15 Wed 06:56
140文字の物語
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『慟哭』と『道』、登場人物が『歯噛みする』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
どれほど慟哭していても、進む道は一つきり。
レールのように真っ直ぐと引かれていた。
それを脱線する勇気のない自分に歯噛みする。
誰もが思った通りの道を歩む。
己の意思とは無関係に。皆は喜ぶだろう。
けれども、大声を出して泣きだしたい。
進みたい道は違うのだと。
もっと自由が欲しいと。
2020.07.15 Wed 06:55
140文字の物語
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『「泣き顔で、両手のひらを軽く握る」キーワードは「夏」』
カンカンと照る夏の日差しの中、男は立ち尽くしていた。
送り人は無言で儀式を見守る。
それにしても暑い。
男は涙を流さない泣き顔で、両手のひらを軽く握る。
理性がきっちりと働いているようで、安心した。
子どものように大泣きをされていたら、今まで作ってきた印象をぶち壊してしまうから。
2020.07.15 Wed 06:55
140文字の物語
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「隕石」
流れ星は星の終わり方の一つなのだと聞いた。
それは誰からだったものか、忘れるぐらいにはるかに遠く。
隕石が落ちたニュースを見ながら、思い出した。
教えてくれた人は薄情だと笑うだろうか。
それとも、私らしいと苦笑するだろうか。
そんなことを思いながらテレビに釘付けになった。
2020.07.15 Wed 06:54
140文字の物語
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『本当の貴方が見えないの』
君は涙を目の端に溜めて言った。
「本当の貴方が見えないの」僕の服の裾を握った。
「僕は僕だよ」僕は作り笑いを浮かべる。
君は悲しそうな顔を作る。
「悲しいのなら泣いてもいいのよ」君は言った。
「悲しいのは君の方だろう?」僕は君の頬を撫でる。
「自分をごまかさないで」君はなおも言った。
2020.07.15 Wed 06:53
140文字の物語
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文中に『歪んだ』を入れて【哀しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「お腹空いた」思わず呟きが零れてしまった。
すると歪んたチョコレートボックスを君は差し出してきた。
大切にしすぎたのだろう。
かつては六面体のように角が尖っていたはずだ。
それが潰れている。
君の最後の食糧だろう。
それが分かったから首を横に振る。
「チョコレートは嫌いなんだ」と言う。
2020.07.15 Wed 06:53
140文字の物語
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『虹色』と『ボタン』、登場人物が『拒絶する』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
母の趣味は悪い。
シャツからボタンが飛んでしまった。
母は浮き浮きと虹色のボタンを取り出した。
「いや、それはないから」と私は拒絶をする。
つくろってくれるのは、本当にありがたい。
けれども、自分の趣味を押しつけてくるのはどうなんだろうか。
「白とかないの?せめて黒とか」私は尋ねた。
2020.07.15 Wed 06:52
140文字の物語
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『「目を逸らしつつ、手のひらを指先でなぞる」キーワードは「出会い」』
何度も思い返しても恥ずかしい出会いだった。
僕は君を見て泣き出した。
初めての出会いなのに、くりかえした生の中で、ようやく出会えたような感じがした。
君は目を逸らしつつ、僕の手のひらを指先でなぞる。
文字を書く。
それはかつて僕が生きてきた名前だった。
誰も知らないはずの名前だった。
2020.07.15 Wed 06:51
140文字の物語
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「人間ドック、曇り、クエスト」
空は曇り。
僕の気分を代弁するようだ。
人間ドッグから逃げ回っていた。
梅雨が終わるのと、どちらが先か。
そんな話が職場で笑えない話題になっていた。
僕はクエストをこなす勇者のように病院に向かう。
優しい看護師さんの説明も頭の良さそうなお医者さんの解説も頭に残っていない。
2020.07.15 Wed 06:51
140文字の物語
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文中に『握る』を入れて【心配】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
不安で今にも泣きそうな少女の手を少年は握る。
少女は驚いたような顔をしたけれども、手を振りほどくことはなかった。
瞳がこちらを見つめ、ゆっくりと瞬く。
眦に溜まった滴が頬を伝っていた。
少年は空いた手の方で涙を拭う。
自分の無力さを感じて胸が痛む。
少女にはいつでも笑っていてほしい。
2020.07.15 Wed 06:49
140文字の物語
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『アイス』と『本』、登場人物が『見つめる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
本を読んでいた少女が顔を上げる。
「アイスが食べたくなりませんか?」少女が青年を見つめる。
本はレシピ集だった。
「コンビニでいいなら、買いに行くか?」青年は言った。
「そんなに失敗しそうに見えますか?」少女は悲しそうな顔をする。
「じゃあ、材料を買いに行こうか?」と青年は言った。
2020.07.15 Wed 06:48
140文字の物語
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死は同一のものではない。
永遠を一瞬にして断ち切るようなものだ。
離れ離れになった生命は再び出会うことはない。
どれほど望んでいても。
終わりの鐘が鳴る。
祝福にも似た音色を響かせながら、今日も人々に知らせる。
神は公平であっても、無慈悲であることを。
手を休め、しばし黙祷を捧げよ。
2020.07.15 Wed 06:47
140文字の物語
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君の優しさに甘えていた夜だった。
一度きりの夜だった。
僕と君は平行線を歩いている。
そっと交わった瞬間だった。
君の目を見て、君の唇を見た。
微笑みが浮かんでいた。
胸が熱くなった。
君もこの交差を喜んでくれると分かって、舞い上がった。
朝がくるまで手を繋ぎながら、尽きない話をした。
2020.07.15 Wed 06:46
140文字の物語
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『君の代わりに、泣かせてください』
少女は乾いた眼をしていた。
事実を受け入れ、達観したようだった。
その様子が痛々しかった。
「君の代わりに、泣かせてください」少年は言った。
「どうして?」不思議そうに少女は言った。
「こんな時は泣くものです」少年は告げた。
「そう。悲しいこともないのに泣くの?」少女は淡々と言った。
2020.07.15 Wed 06:46
140文字の物語
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文中に『するり』を入れて【気持ち悪い】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
するりと白金色の頭髪の少年は人混みから抜け出す。
少女とすれ違うと、曖昧な微笑みを浮かべた。
目が笑っておらず、少女は震えた。
少年は気にしていないようで、そのまま教室に戻っていった。
それで少女は分かってしまった。
今回のテストの結果も1位は少年のものだということに。
悔しかった。
2020.07.15 Wed 06:45
140文字の物語
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