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「 140文字の物語 」
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2025.09.28 Sun 12:03
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『黄』と『無視』、登場人物が『なぞる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
君は黄色信号を無視して、横断歩道を渡った。
いくら車の通行量が少ない横断歩道であっても危険な行為だ。
咎めようにも君は横断歩道を渡りきっている。
青信号まで待つしかない。
僕は君の輪郭をなぞる。
無事で良かったと安堵したのはナイショだ。
頭に乗って、これからもくりかえすに違いない。
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2020.09.30 Wed 06:03
140文字の物語
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『「恥ずかしそうに、指を握り締める」キーワードは「朝」』
恋のレッスンが必要なお年頃。
初めて恋人ができた。
毎朝、恋人を迎えに行く。
とりとめのない話をしているうちに学校についてしまう。
それはそれで嬉しいのだけれども、もう一歩進みたい。
恋人が「手を繋いでいい?」と尋ねてきた。
恋人は恥ずかしそうに、指を握り締める。
それをほぐして繋ぐ。
2020.09.30 Wed 06:02
140文字の物語
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『予報通り、雨になったら良いのに』
「予報通り、雨になったら良いのに」少女は言った。
「晴れている方が帰りは楽じゃない?」少年は不思議そうに言った。
「せっかく新しい傘を買ったのに、まだ出番がないのよ」少女は頬を膨らませる。
可愛らしい理由に少年は失笑する。
「笑うことないじゃない」機嫌を損ねてしまったようだ。
2020.09.30 Wed 06:01
140文字の物語
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文中に『もう一度』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
寝台の上で寝物語をしてもらっても、目はぱっちりと開いていた。
そんな幼い主に、臣下は優しく髪を梳く。
青年は少女の前髪をより分けて額にくちづけを落とした。
柔らかな感触が心をあたたかくした。
「もう一度して」少女は目を輝かせてねだった。
青年はためいきをついてから、額にくちづけた。
2020.09.30 Wed 06:01
140文字の物語
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『「嫌々ながらも、腕を触れ合わせる」キーワードは「廊下」』
どうしてこんな口約束をしてしまったのだろう。
毎朝、廊下ですれ違う度に思う。
少年は嬉しそうにやってくる。
視線すら合わせたくない。
約束通り嫌々ながらも、腕を触れ合わせる。
まるで存在を確かめるような仕草に、ためいきがこぼれそうになる。
とりあえず日課はすんだ。
足早に立ち去る。
2020.09.30 Wed 05:59
140文字の物語
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『意味なんてないよ』
突然、プレゼントを貰った。
誕生日でも、クリスマスでも、二人が付き合い始めた記念でもなく。
「どうしたの?」私は受け取って尋ねた。
「意味なんてないよ。君にあげたくなっただけ」彼は淡々と言った。
「ありがとう。嬉しいよ」私は心から言った。
こういうサプライズも悪くない。
微笑んだ。
2020.09.30 Wed 05:58
140文字の物語
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文中に『制服』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
少しでも一緒の時間を過ごしたいと思っていた。
制服のままデートをしたのは失敗したと思う。
未成年は保護者がいたとしても22時を過ぎて飲食店にはいられない。
一度家に帰って着替えてくればよかった。
そうすれば、もう少しだけ一緒にいられたのに。
「送っていくよ」彼は優しく微笑んだ。
2020.09.30 Wed 05:58
140文字の物語
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『背伸び』と『文字』、登場人物が『歩く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
文字通り背伸びをしてハイヒールを買った。
少しでも彼と並んでも見劣りしないように。
久しぶりのデートに購入したばかりのハイヒールを履いた。
人魚姫の気分を味わった。
一歩歩く度に痛みがあった。
大人の女性はこの痛みに耐えていると思うと、まだまだ自分は子どもなんだと思い知らされる。
2020.09.30 Wed 05:57
140文字の物語
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『「恐る恐る、腕をぎゅっと握る」キーワードは「喧嘩」』
さっきまで喧嘩をしていた。
「もう知らないんだから!」という台詞が最後の会話だった。
気まずい沈黙が漂っていた。
私は溜まった洗い物を片付けているうちに、言いすぎたことを後悔していた。
新聞を読んでいる彼の隣に座る。
恐る恐る、腕をぎゅっと握る。
俯いたまま「ごめんなさい」と言った。
2020.09.30 Wed 05:56
140文字の物語
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文中に『ゴム』を入れて【不安】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
寝癖のついた髪をブラシで梳く。
無造作に伸びた髪をヘアゴムで結ぶ。
これで戦闘準備は終わりだった。
神剣・神楽を手にして部屋を出る。
青年の支度を待っていたように、廊下に少女が立っていた。
大きな瞳は不安で揺れていた。
できれば安全な家で待っていてほしいが、それは無理な相談だろう。
2020.09.30 Wed 05:10
140文字の物語
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『朝』と『化粧』、登場人物が『聞きたくない』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
母が用意してくれた朝食を一人で食べ、食器をシンクの中に置く。
学生時代からの習慣だ。
変わったところがあるのなら、自室に戻って化粧をするようになったことだろうか。
社会人のマナーだと言われても何故女ばっかりなのだろうか。
そんなことを口走ったら、聞きたくない説教を聞くはめになる。
2020.09.30 Wed 05:09
140文字の物語
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『「堂々と、指先をぎゅっと握る」キーワードは「初夜」』
二人が初めて迎える夜だった。
こちらは緊張でドキドキしているのに相手は違うようだ。
堂々と、指先をぎゅっと握る。
驚きで悲鳴を上げそうになり、口をへの字に曲げた。
「できるだけ優しくするから、そんなに不安にならないでほしい」相手は握った手を強くする。
それでも手の震えは収まらない。
2020.09.30 Wed 05:09
140文字の物語
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『拗ねてる君も可愛いよ』
ここ最近、彼とデートすらできなかった。
仕事が忙しすぎたのだ。
今日はようやくランチを一緒にできた。
と言っても、持ち帰ってきた仕事をしている向かい側でお茶を飲んでいるだけだ。
これをデートと言っていいのだろうか。
彼は顔を上げて「拗ねている君も可愛いよ」と言った。
許してしまう。
2020.09.30 Wed 05:08
140文字の物語
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文中に『茫然』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
妹姫が嫁ぐと父王から聞いて、王子は茫然とした。
まだ妹姫は9歳。
嫁ぎ先は隣国の大国の皇帝だ。
側妃すらいない皇帝が少女趣味なのではないかと聞いている。
亡き母に似た妹姫は幼いながら愛らしい容姿をしていた。
完全な政略結婚を止めることは王子にはできなかった。
せめて妹姫の幸せを願う。
2020.09.30 Wed 05:00
140文字の物語
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『「さりげなく、両手のひらを触れ合わせる」キーワードは「廊下」』
遠回りになるから人気の少ない渡り廊下。
少しだけ余裕を持たせて移動教室に向かう。
渡り廊下で約束のようにすれ違う。
さりげなく、両手のひらを触れ合わせる。
それだけだ。
言葉を交わすこともなく目線を一瞬合わせる。
『好き』の気持ちが大暴走になってしまいそうだ。
ただ手を合わせるだけで。
2020.09.30 Wed 04:58
140文字の物語
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