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「 140文字の物語 」
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2025.09.27 Sat 02:44
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文中に『波』を入れて【不満】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
穏やかな日々には感謝している。
それでも幸せには程遠い。
波風を立てないように我慢をしている上に成り立った平穏だった。
本当は、もっと一緒にいたい。
残業なんてしないで真っ直ぐ帰ってきて、二人で晩ご飯を食べたい。
そんな我儘も言えない日常だ。
どれだけ言葉を飲みこめばいいのだろうか。
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2020.11.30 Mon 06:12
140文字の物語
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『夕方』と『革靴』、登場人物が『はにかむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
夕方のスーパーは一時期に比べれば、賑わいを見せていた。
入店の際のアルコール消毒も、マスク着用での買い物も、日常になってしまったようだ。
慣れというのは怖いものだ。
今日は野菜を摂ってほしいから、鍋にしようか。
献立を考えるのは楽しみだ。
革靴の方が先に帰っていたらしく、はにかむ。
2020.11.30 Mon 06:11
140文字の物語
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『君の涙でぼやけた台詞』
今日こそ告白するんだ。
そう意気込んだ放課後。
パラパラと思い思いに帰っていくクラスメイト達。
その中、君は窓に貼りついて、グランドを見下ろしていた。
西日が君の横顔の輪郭をなぞる。
夕陽に染まった頬に涙が伝う。
君の涙で勇気はぼやけて、喉の奥に詰まった。
2020.11.30 Mon 06:09
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、幼子を慰めるかのように最後の嘘をつきました。
それは相手の幸福を祈る嘘でした。
「世界で一番、大嫌い」、と。
・・・まだ、泣いちゃだめだ。」
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僕は幼子を慰めるかのように優しく最後の嘘をついた。
今までたくさん嘘をついてきたけども、これからは嘘をつかない。
僕がついた嘘は相手の幸福を祈る嘘だった。
「世界で一番、大嫌い」と。
最後にふさわしく、愉悦の表情を浮かべて。
・・・まだ、泣いちゃだめだ。
君に嘘だと見抜かれてしまう。
2020.11.30 Mon 06:07
140文字の物語
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文中に『大通り』を入れて【不満】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
貴方は大通りを避けて歩く。
他人に見られたくないように。
そんなに私と一緒にいるのが嫌なのだろうか。
私は確かに背が低く、童顔だけれども、兄妹に間違えられるはずはない。
それとも貴方は立派なレディでないと、隣を歩くのを許したくないのだろうか。
私は俯いた。
ポンと頭に手を載せられた。
2020.11.30 Mon 06:05
140文字の物語
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『刹那』と『文字』、登場人物が『歯噛みする』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
光をあてれば、その文字は刹那に消えていく。
二度と読めなくなった物語に歯噛みする。
どうしてこんな仕掛けの本を作ったのだろうか。
終わりを読ませたくなかったのだろうか。
白紙になったページを眺めながら、ため息をついた。
ふと思いついて薄暗がりでページをめくる。
それでも文字は消えた。
2020.11.30 Mon 06:04
140文字の物語
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『「恐る恐る、腕を両手で包む」キーワードは「デート」』
せっかくのデートと言うのに、二人の距離は友だちだった頃と一緒。
告白をして、お付き合いが始まったばかりだからこんなものだろうか。
心の中で、そっとためいきをつく。
「ここから先、揺れるからつかまっていて」と君が言った。
恐る恐る、腕を両手で包む。
確かに電車は急カーブをして揺れた。
2020.11.30 Mon 06:03
140文字の物語
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文中に『意味』を入れて【悔しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
「可愛い私のいとし子」くりかえし母は、私を抱きしめて言った。
それがくすぐったかった。
歳を重ねても母は私を抱きしめてくれた。
そして「可愛い私のいとし子」と呼んでくれた。
母が病んでいると気がついたのは思春期の頃だった。
私しか授からなかった母は慰めの意味でくりかえしていたのだ。
2020.11.30 Mon 05:57
140文字の物語
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『ロケット』と『煙』、登場人物が『慟哭する』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
優しくしてくれた祖母が天寿を全うした。
先に天国で待っている祖父には嬉しいことだろう。
私は棺桶にすがりついて慟哭する。
まだ、逝かないで、と。
伝えたいことはたくさんあった。
姉が祖母が大切にしていたロケットペンダントを渡す。
私の写真が入っていた。
それも棺桶に入れて煙になった。
2020.11.30 Mon 05:55
140文字の物語
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『「泣き顔で、手のひらをぎゅっと握る」キーワードは「公園」』
悲しいことがたくさんあった。
独りきりになりたくて、公園にたどり着いた。
夜遅くの公園は、子どもの声も、カップルの囁きあいもなかった。
ブランコに腰かけて、静けさを味わう。
泣き顔で、自分の手のひらをぎゅっと握る。
才能の欠片もない手のひらを。
痛いほど努力しても兄には敵わない。
2020.11.30 Mon 05:55
140文字の物語
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#テキトーなタイトル置いたら誰かが引用RTで内容を書いてくれる
『その悲しさをとっておきましょう。』
涙がコロコロと転がり真珠になる。
人間たちはそれを身に飾って喜ぶというのは皮肉だった。
終わってしまった恋に人魚姫は真珠の涙を零す。
すでに失われた声なき声で。
「その悲しさをとっておきましょう。次があるかもしれませんから」と小箱にしまう。
2020.11.30 Mon 04:56
140文字の物語
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『うすっぺらい愛の言葉なんていらないの』
ムードが良いバーで男性は「君が一番だよ」と囁いた。
カシスオレンジを飲んでいた女性は意味深に笑う。
「うすっぺらい愛の言葉なんていらないの」と恋を重ねてきた余裕の態度で言う。
男性はビロードの小箱を取り出して「これでも?」と言った。
リングケースの指輪には、永遠の光が輝いていた。
2020.11.30 Mon 04:53
140文字の物語
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文中に『意味』を入れて【嬉しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
インターホンが鳴ったから玄関を開ける。
「誕生日おめでとう」と両手いっぱいの花束を抱えた青年は言った。
大好きなカスミソウが愛らしく嬉しかった。
それに今日という日を覚えていてくれたことが、何よりの喜びだ。
「僕の家族になってほしい」青年が静かに言った。
意味が分かって赤面した。
2020.11.30 Mon 04:52
140文字の物語
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『妖刀』と『指輪』、登場人物が『変える』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
走りながら、薬指にはめていた指輪を抜く。
銀色の輝きを持ったそれに息を吹きかける。
ぬらりと濡れたような刀身を持った妖刀に変える。
柄をつかんで、一閃する。
突風をまとったそれは、敵の胴にクリーンヒットする。
まだまだだ。
妖刀伝説ができるほどの斬れ味の刀を振るう。
血すら花となる。
2020.11.30 Mon 04:52
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、祈るような気持ちで最後の嘘をつきました。
それは歩き出すための嘘でした。
「世界は希望で溢れている」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。」
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僕は祈るような気持ちで最後の嘘をついた。
それは未来へと歩き出すための嘘だった。
最初の一歩だった。
「世界は希望に溢れている」と、君に対して言った。
本当の願いは、どうせ叶わないから。
君と共に過ごす日々があとどれぐらいあるのだろう。
絶望の淵にたたずみながら、僕は君に嘘をついた。
2020.11.30 Mon 04:47
140文字の物語
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