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「 140文字の物語 」
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2025.09.24 Wed 19:18
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文中に『別れ』を入れて【知りたくない】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
いつか来る別れのために準備をする。
生木を割くように辛いだろうから、笑顔の練習をする。
別れの言葉を用意する。
別れがいつ来るか知りたくない。
私の息が止まるまで一緒にいたい。
あなたは私の手を握り『ありがとう』と言ってくれて、微笑んでくれればいい。
そんな別れだったら耐えられる。
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2021.01.15 Fri 05:54
140文字の物語
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『月』と『追憶』、登場人物が『遠ざかる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
月を見上げていると思い出してしまう。
いつも一緒にいた君。
これから先の未来もずっと一緒にいると思っていた君。
けれども、君は僕から遠ざかる。
思い出の一つになってしまった君を追憶する。
あれほどまで愛し合っていたのに君はもう僕の隣にいない。
欠けた月がみじめな僕を照らしていた。
2021.01.15 Fri 05:53
140文字の物語
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『「軽々しく、両手を軽く握る」キーワードは「秋」』
綾羅錦繍に喩えられる紅葉。
鮮やかな色で沈む太陽。
秋は深まっていく。
何故か心細く感じられて、僕は立ち止まった。
隣を歩いていた君は不思議そうな顔で、僕を見つめる。
「どうしたの?」君が尋ねる。
僕は上手く言葉にできなかった。
君は軽々しく、両手を軽く握る。
「話したくなったら話して」
2021.01.15 Fri 05:53
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、震えないよう祈りながら最後の嘘をつきました。
それはきっと必要じゃない嘘でした。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」、と。
嘘だと言えたら、どんなに。」
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僕は、震えないよう祈りながら最後の嘘をついた。
それはきっと必要じゃない嘘だった。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」と。
君と過ごす時間は一秒たりとも尊い。
無駄な時間なんてない。
嘘だと言えたら、どんなにいいだろう。
最後の嘘にするには滑稽だった。
これから正直に生きていく。
2021.01.15 Fri 05:08
140文字の物語
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『大嫌い、って言えないの』
「大嫌い、って言えないの」と親友はポロリと零した。
「好きなの?」私が尋ねると親友は小首を傾げる。
「それが分からないの」と親友は言う。
「嫌いじゃないことは確かだけど、恋だと分からないの」と言葉を続ける。
その様子が恋しているように見えた。
「ハッキリさせなくてもいいんじゃない」
2021.01.15 Fri 05:07
140文字の物語
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文中に『舐め』を入れて【不安】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
塩を舐め、ほのかな甘みを感じた。
昨今、流行の感染症にかかったのだろうか。
味覚障害が出る場合もあると聞いた。
薬箱から体温計を出して計る。
少しだるさを感じた。
体温計が甲高い音を鳴らす。
表示は平熱だった。
「塩と砂糖の容器、入れ間違っちゃいました。大丈夫でしたか?」と少女は言う。
2021.01.15 Fri 05:00
140文字の物語
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『雲』と『言霊』、登場人物が『任せる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「言霊って信じますか?」少女が尋ねた。
「あまり気をつけたことはないな」と青年は答えた。
「言葉にはそれだけで力があるのです。雲の形だって変えられるんですよ」少女は真剣な表情で言う。
「そういうオカルトなことは任せるよ」青年は言った。
少女はどこまで本気なのだろうか。
分からない。
2021.01.15 Fri 04:59
140文字の物語
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『「さりげなく、両手のひらを握り締める」キーワードは「学校」』
学校という缶詰に閉じこめられた子どもたちの娯楽は恋愛遊戯。
誰それが誰それを好きだとか、噂はパッと広がる。
そして、くっついただの、別れたのだと、話が娯楽だった。
私の好きな人は噂に絶えない人だった。
今日も可愛らしい柄の手紙をもらったそうだ。
さりげなく、両手のひらを握り締める。
2021.01.15 Fri 04:58
140文字の物語
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「駆け落ち、クライマックス、普段着」
手と手を取り合って駆け落ち。
人生のクライマックスだろう。
普段着だから、普通の恋人同士に見えるだろう。
反対されて町から逃げ出してきたようには見えないだろう。
私たちは、この街で幸せになる。
恋人と顔を合わせて微笑みあう。
もう手を離さなくていい世界で私たちは家族になる。
2021.01.15 Fri 04:57
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、何もかも悟ったような顔で最後の嘘をつきました。
それは最初で最後の嘘でした。
「君が幸せなら、幸せだよ」、と。
胸の痛みは消えやしないな。」
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僕は、何もかも悟ったような顔で最後の嘘をついた。
それ以外の、どんな表情を浮かべればよかったのだろうか。
思いつかない。
最初で最後の嘘だった。
「君が幸せなら、幸せだよ」と。
本当は君の隣で僕も幸せになりたい。
胸の痛みは消えやしないな。
この選択は間違ってないから僕は嘘をついた。
2021.01.15 Fri 04:55
140文字の物語
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『僕が、君を幸せにしたい』
君は控えめで、どこか遠慮がちだ。
欲しい物はなくて本当になくて、最低限の物たちに囲まれて暮らしている。
『どこか旅行に行こうか?』と誘っても『近場で充分だよ』と微かに笑顔を浮かべる。
『こんなにしてもらって幸せだよ』と言う。
僕が、君を幸せにしたんだ。
君に心から笑ってほしいんだ。
2021.01.15 Fri 04:54
140文字の物語
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文中に『いけない』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
いけないと言われると余計にしたくなる。
それが子ども時代だ。
大人たちは自分の経験から、やってはいけないというのだ。
それが分からないのが子どもだ。
分別がつかないのだ。
痛い目を見て、初めて分かるのだ。
いけない、と言われた理由に。
どうすればいいんだろうか。
自分で後始末ができない。
2021.01.15 Fri 04:53
140文字の物語
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『ひとひら』と『人情』、登場人物が『光る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
すべての責任を取る形で兄が切腹することになった。
介錯人は人情がある人だといいのだけれど。
兄は、ひとひらの花びらのような人生を歩んできた。
最期だというのに見苦しいところを見せなかった。
兄は白い衣を開けて扇子を取る。
介錯人の太刀が光る。
綺麗に弧を描き、兄の首級を跳ね上げた。
2021.01.15 Fri 04:53
140文字の物語
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『「怒り顔で、指先を握る」キーワードは「電車」』
電車はカタンコトンと音を揺らしてレールを滑っていく。
初詣に行く人だろうか。
電車の中はどうにか座れるほどには混雑していた。
そんな乗客の一組になったけれども、無言で車窓を見つめる。
どうしてこんな風になってしまったのか。
ためいきをついた。
君は怒り顔で、指先を握る。
僕は微笑めた。
2021.01.15 Fri 04:52
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、大丈夫と自分に言い聞かせながら最後の嘘をつきました。
それは相手の笑顔のための嘘でした。
「怖いものなんてないよ」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。」
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僕は、大丈夫と自分に言い聞かせながら最後の嘘をついた。
それは相手の笑顔のための嘘だった。
「怖いものなんてないよ」と。
本当は戦場に立つことが怖かった。
二度と君に会えなくなるんじゃないかと不安だった。
でも嘘をついたのは本当の願いは、どうせ叶わないからだ。
最期の嘘かもしれない。
2021.01.15 Fri 04:51
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