iotuのlog
「 140文字の物語 」
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2025.09.23 Tue 11:47
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最後の嘘をつきました
「iotuは、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をつきました。
それは最初で最後の嘘でした。
「世界で一番、大嫌い」、と。
もう、覚悟は決めたんだ。」
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僕は、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をついた。
それは君に対して、最初で最後の嘘だった。
「世界で一番、大嫌い」と。
はっきりと告げた。
言われた君は動揺を隠さず「どうして、そんな酷いことを言うの?」と尋ねた。
僕が大好きな君に嫌われたかったからだ。
もう、覚悟は決めたんだ。
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2021.02.28 Sun 17:01
140文字の物語
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『構え!構え!構え!!』
テレワークで一日中、家にいるせいだろうか。
飼い猫が仕事の邪魔をする。
仕事をしている部屋に、最初はおっかなびっくり入ってきた。
それが今では、キーボードの上でくつろぎ始めた。
液晶画面には意味不明な文字の羅列。
「どいてくれる?」と言うと、構え!構え!構え!!というような態度だ。
2021.02.28 Sun 17:00
140文字の物語
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文中に『瞬間』を入れて【後悔】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
君が弱みを見せた瞬間、どうして抱きしめてあげられなかったのだろう。
君の瞳は、今にも涙が零れそうなほどにうるんでいた。
けれども、君は笑顔を浮かべて「大丈夫?」と訊いてきた。
君に気を使わせてしまった。
僕は「大丈夫だよ」と答えた。
「そっか。それならいいんだけど」と君は言った。
2021.02.28 Sun 16:59
140文字の物語
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『ハート』と『悲願』、登場人物が『守る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
とうとう君からハート型のチョコレートをもらった。
今までチロルチョコを1個だった君にしては大進歩だった。
君は『義理チョコだよ』と言ったけれども、頬がほんのり染まっていた。
悲願が叶った瞬間だった。
あとは甘党の兄から守るという使命が待っている。
ハート型のチョコレートは甘かった。
2021.02.28 Sun 16:58
140文字の物語
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『「恐る恐る、指を両手で包む」キーワードは「病気」』
もともと白い顔が血の気を失ったかのように白くなった。
白尽くめ部屋にふさわしく、病人は白い姿をさらしている。
何も力になってあげられない僕は、枕元で座っているだけだった。
言葉も尽きて、君を喜ばすことは無理そうだ。
白い手がふらふらと上がる。
僕は恐る恐る、君の指を両手で包む。
2021.02.28 Sun 16:57
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、特別に優しい声で最後の嘘をつきました。
それは切望のような嘘でした。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」、と。
こんなことしか言えないなんて。」
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僕は、特別に優しい声で最後の嘘をついた。
それは切望のような嘘だった。
君にすがりつきたい、そんな嘘だった。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」と。
僕は君を安心させるように嘘をついた。
こんなことしか言えないなんて。
真っ直ぐ見つめる君の瞳から、視線を逸らした。
嘘だと暴かれただろうか。
2021.02.28 Sun 16:53
140文字の物語
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『嫌い、って言ってよ』
「僕は君のことを好きなんだ」と告白した。
今まで友だち同士だった君は、困惑したような表情を浮かべる。
「嫌いなら嫌い、って言ってよ」と僕は続ける。
優しい君はそんなことは言えない。
分かっていての告白だった。
僕は友だちでいるのに疲れてしまったんだ。
君と恋人同士になりたかった。
2021.02.28 Sun 16:53
140文字の物語
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『水晶』と『コンパス』、登場人物が『伝える』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
代々、伝わってきた水晶製のコンパス。
宝石のありかを指し示す貴重なコンパスだった。
コンパス自体も宝物のような出来栄えだった。
成人した息子を書斎に呼んだ。
そして充分に大きな手にコンパスを置く。
「国のために働く覚悟はあるか?」と問う。
息子の瞳はきらきらと輝く。
コンパスを伝える。
2021.02.28 Sun 16:51
140文字の物語
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『「恐る恐る、指先を触れ合わせる」キーワードは「悪ふざけ」』
また悪ふざけに思われるのかな。
僕は恐る恐る、指先を触れ合わせる。
僕よりほんの少しばかり冷たい指先は、その分寂しそうな気がした。
僕は君の指先をぎゅっと握った。
「何の用?」君は不機嫌そうに言った。
「君をあたためたかっただけだよ」と正直に答えた。
君は大袈裟にためいきをついた。
2021.02.28 Sun 16:50
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、穏やかに微笑んで最後の嘘をつきました。
それは悪あがきのような嘘でした。
「もう、迷わないよ」、と。
君は何も知らないままでいて。」
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僕は、穏やかに微笑んで最後の嘘をついた。
それは悪あがきのような嘘だった。
「もう、迷わないよ。僕は夢のために進む」と。
本当は今でもグラグラと迷っている。
夢を現実にする算段がついていない。
叶うことがあるのかすら分からない。
君は何も知らないままでいて。
君とは笑顔でお別れしよう。
2021.02.28 Sun 16:46
140文字の物語
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『うるさい、わかってるくせに』
「もっと自分を大切にした方がいい」と僕は言った。
肩を覆うほどに伸びた髪をショートカットにした君に。
何度目かの恋の終焉だった。
実ることのない恋をくりかえす君は哀れだった。
「うるさい、わかってるくせに!」君は涙を流しながら言った。
僕にはわからない。
君が恋をくりかえす理由は。
2021.02.28 Sun 16:45
140文字の物語
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『「満面の笑みを浮かべながら、腕に爪を立てる」キーワードは「電車」』
二人そろって電車の中で揺られている。
規則正しいレールの音は眠気を誘う。
車内でうつらうつらと舟をこいでしまう。
まぶたが重たくなってきた。
いよいよ眠りの世界に旅立つ。
そこで君は満面の笑みを浮かべながら、僕の腕に爪を立てる。
子猫のように小さな痛みだったが、バッチリと目が覚めた。
2021.02.28 Sun 16:42
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。
それは相手の幸福を祈る嘘でした。
「君の記憶から消し去ってくれていいよ」、と。
・・・うまく笑えたかな? 」
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僕は、愛を囁くように優しく最後の嘘をついた。
それは相手の幸福を祈る嘘だった。
「君の記憶から消し去ってくれていいよ」と。
本当はすべての思い出を覚えていてほしい。
僕と恋をしたことを忘れないでほしい。
けれども、これから嫁いでいく君には不要な記憶だ。
僕は・・・うまく笑えたかな?
2021.02.28 Sun 16:39
140文字の物語
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文中に『晴れ』を入れて【感謝】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
卒業式という晴れの日に、青空が広がった。
雨が降らずによかった、と思った。
週間予報を毎日、ながめていた甲斐があったというものだ。
今日、卒業をする娘は袴姿で、はにかむ。
このご時世だというのに就職先は決まっている。
娘は独り暮らしを始めるのが不安のようだったが、何とかなるだろう。
2021.02.28 Sun 16:37
140文字の物語
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『白』と『カメラ』、登場人物が『飛びこむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
白い霧が街を立ちこめていた。
視界はまったく利かない。
今日こそ朝の写真をカメラに収めようと思っていたのに。
濃霧の中に、僕は飛びこむ。
これでは何も撮れないな、と思いながらカメラを構える。
薄ぼんやりとした太陽がファインダーの中に入った。
これはこれでいいのかもしれない、僕は思う。
2021.02.28 Sun 16:36
140文字の物語
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