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「 140文字の物語 」
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2025.09.21 Sun 14:36
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最後の噓をつきました
「iotuは、少しだけ震える声で最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「すべて夢でも構わない」、と。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。」
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僕は、少しだけ震える声で最後の嘘をついた。
それは相手を楽にするための嘘だった。
「すべて夢でも構わない」と。
君の手を握ったぬくもりも、君の屈託のない笑い声も、優しくふれた髪の感触すら覚えている。
忘れることはできない。
一夜の夢にはできない。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。
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2021.05.31 Mon 04:40
140文字の物語
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文中に『仕方ない』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
一目で恋に落ちた乙女には婚約者がいた。
美しい乙女だったから仕方ない。
どうか幸せに、と祈った。
幼い頃からの婚約者同士で、仲も悪くないらしい。
恋ではなく、情だというのなら、婚約者の席を譲ってはくれないか。
そんなことを考えてしまうぐらいに恋に落ちた。
どうしても未練が出てしまう。
2021.05.31 Mon 04:38
140文字の物語
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『虹色』と『幸福』、登場人物が『慈しむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
虹色に輝く宝石は幸福を招くという。
そんなおまじないのせいか、虹色の宝石を涙のように流す妖精たちは乱獲された。
痛みつけられ、涙を流させる。
外道ということがまかり通っていた。
本来、妖精を慈しむことで手に入れることができる宝石は、捻じ曲がってしまった。
呪いの宝石となったのだ。
2021.05.31 Mon 04:38
140文字の物語
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『「嬉しそうに、指先にしがみつく」キーワードは「挨拶」』
家同士の結婚といっても、当人同士の相性が良くなくては、長続きしない。
初顔合わせということで、相手の家へと向かった。
挨拶訪問に娘も緊張していたが、花が咲き誇る庭園を見たら目を輝かした。
「ようこそ」と少年が出迎えてくれた。
娘は嬉しそうに、差し出された手の指先にしがみつく。
2021.05.31 Mon 04:37
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、いっそ滑稽なほど明るく最後の嘘をつきました。
それはたぶん最低の嘘でした。
「君の記憶から消し去ってくれていいよ」、と。
・・・まだ、泣いちゃだめだ。」
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僕は、いっそ滑稽なほど明るく最後の嘘をついた。
それはたぶん最低の嘘だった。
笑顔を浮かべて「君の記憶から消し去っていいよ」と。言った。
僕のことで、君の重荷になってほしくなかった。
どうせ最期の嘘になるのなら、最低な方が君にとって気が楽だろう。
だから・・・まだ、泣いちゃだめだ。
2021.05.15 Sat 07:17
140文字の物語
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文中に『片隅』を入れて【不思議】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
何故だかわからないけれど、部屋の片隅にいると安心した。
薄暗がりの中、膝を抱えて、過ごす夜は独りぼっちだというのに。
なんだか自分にふさわしいような気がした。
明るい朝を待って、秒針が時を刻む音を聞いていた。
目をつむれば眠れそうな気がしたけれど、このまま朝を迎えたい気分だった。
2021.05.15 Sat 07:15
140文字の物語
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『羽根』と『痛手』、登場人物が『瞑る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
ご自慢の羽根で青空を飛んだ。
敵情視察だった。
情報を制すものは世界を制す。
それはあちら側も同じだった。
羽根を持たない敵は、地上から鉄砲を放ってきた。
予想外の痛手を受けてしまった。
掠り傷の羽根の痛みに目を瞑る。
できるだけ早く本拠地に戻らなければ。
流れる血を感じながら滑空した。
2021.05.15 Sat 07:14
140文字の物語
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『「目を逸らしつつ、両手のひらにしがみつく」キーワードは「ソファの上」』
ソファの上で並んで、借りてきたDVDを観ていた。
タイトルだけで選んだから、内容を確かめなかった。
どうやらホラーだったようだ。
お化け屋敷も怖がる君は目を逸らしつつ、僕の両手のひらにしがみつく。
失敗したかなと思ったけれども、君が近づいてくれるのが嬉しかった。
僕は君の悲鳴を聞く。
2021.05.15 Sat 07:14
140文字の物語
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「情報通信、百合、手紙」
手紙代わりに、そっと黄色い百合の花が机の上に置かれた。
情報通信方法としては古めかしいだろう。
百合の花を置いた人物は耳元で『新人には気をつけろ』とささやいた。
確か、黄色い百合の花言葉は『二面性』。
スパイかもしれない、ということだろう。
私は「ありがとう」と微笑んだ。
2021.05.15 Sat 07:13
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、どうしようもなく泣きたい気分で最後の嘘をつきました。
それは傷をいやすための嘘でした。
「まだ一人で生きていける」、と。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。」
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僕は、どうしようもなく泣きたい気分で最後の嘘をついた。
いっそ、泣けてしまえば楽だったのかもしれない。
それは傷をいやすための嘘だった。
「まだ一人で生きていける」と。
覚悟も、意志もないくせに、言葉だけは立派だった。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。
心の傷が大きく開いていく。
2021.05.15 Sat 07:09
140文字の物語
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文中に『そばに』を入れて【構って欲しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
そばにいてほしい、と思うのは贅沢なのだろうか。
こんな淋しい夜は一人きりで、やり過ごすのは辛い。
声が聴きたい、ぬくもりを感じたい。
一緒に言葉を交わして、笑いあいたい。
優しいあなたに言えば、我が儘を叶えてくれるだろう。
だから余計に言葉にはできない。
あなたの負担になりたくない。
2021.05.15 Sat 07:08
140文字の物語
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『メール』と『邂逅』、登場人物が『手元を見る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
電車に揺られていた。
握っていた携帯電話が振動した。
手元を見るとメールが一通、着ていた。
送り主は懐かしい名前が入っていた。
もう何年も会ってない旧友だ。
メールを開けると『顔を上げてみて』と表示されていた。
すると偶然だろうか、目の前に旧友がいた。
邂逅というのはこのことだろう。
2021.05.15 Sat 07:07
140文字の物語
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『「堂々と、指先を折れんばかりに握る」キーワードは「海」』
そんなにいいもんかな、と青年は波打ち際ではしゃぐ少女を見ていた。
ご褒美に何が欲しい?と尋ねたら『海に行きたいです』と少女は言った。
原始の海というからには海には何かが詰まっているのだろう。
青年には理解ができなかったけれども。
帰ってきた少女は堂々と、指先を折れんばかりに握る。
2021.05.15 Sat 07:06
140文字の物語
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「灯火」
風に揺れる灯火は儚く、今にも消えそうだった。
天に輝く星たちの方が、よっぽど明るいだろう。
そんな灯火を手にして、兄妹と鬱蒼とした森を進む。
もう帰る場所はなかったから、身をより合わせて、灯火を頼りに歩き続けた。
灯火の心細さと輪唱するかのように、妹の目から涙が零れた。
2021.05.15 Sat 07:05
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、感情を抑えながら最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「すぐに追いつくから、先に行ってて」、と。
これが本音なら、楽だったのに。」
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僕は、感情を抑えながら最後の嘘をついた。
それは自分が楽になるための嘘だった。
ダンジョンの中、君を逃がすにはそれしかなかった。
「すぐに追いつくから、先に行ってて」と。
これが本音なら、楽だったのに。
獰猛なモンスターを前に、刃を構える。
最後が最期にならなければいいな、と思った。
2021.05.15 Sat 07:05
140文字の物語
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