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「 140文字の物語 」
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2025.09.21 Sun 12:46
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『愛の言葉が思い浮かばない』
「君が愛しすぎて、愛の言葉が思い浮かばない」と彼は困ったような顔をして言った。
愛の言葉をかけてくれるのは嬉しいけれども、無理をしてほしくはない。
「態度で示せばいいんじゃない?」深く考えずに私は言った。
彼は名案を思いついたかのように、晴れ上がった顔をした。
そしてキスをした。
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2021.05.31 Mon 04:58
140文字の物語
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『罰』と『反射』、登場人物が『走る』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
「これから罰を与える」と主が言った。
また痛みつけられるのだ。
それが分かったから、反射的に走る。
逃げたら余計に罰が増えるというのに。
それでも、その場から逃れたかったのだ。
走って、走って、全力疾走して、捕まってしまった。
「悪い子にはより罰を与えなければな」主は楽し気に哂った。
2021.05.31 Mon 04:57
140文字の物語
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『「ぎこちなく、腕を触れ合わせる」キーワードは「旅行」』
旅行といえば、学校の修学旅行に行っただけ。
恋人と旅行に行くのは初めてだった。
手でも繋いだ方がいいのだろうか。
それすら分からない。
ぎこちなく、腕を触れ合わせる。
恋人が不思議そうな顔をして、こちらを見る。
失敗した、と後悔した。
俯いていると、恋人は私の手を取って繋いでくれた。
2021.05.31 Mon 04:56
140文字の物語
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「ことば、和み、ハサミ」
ことばをかけあって、和みあった日々にハサミを入れる。
もう二度とこない時間と綺麗に『サヨウナラ』をする。
淋しくなんてないよ。
悲しくなんかないよ。
ハサミで切り取られた想い出は、胸の中のアルバムに収められるから。
だから『大丈夫だよ』とあなたとの想い出の輪郭をなぞる。
2021.05.31 Mon 04:55
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をつきました。
それは悪あがきのような嘘でした。
「幸せなんて、どこにもないんだ」、と。
こんなことしか言えないなんて。」
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僕は、馬鹿みたいだと自分に呆れながら最後の嘘をついた。
それは悪あがきのような嘘だった。
「幸せなんて、どこにもないんだ」と。
幸せにしてもらうことばかり考えて、自分から行動しない、僕にはお似合いな嘘だった。
こんなことしか言えないなんて。
君に軽蔑されるだろうか。
それでもいい。
2021.05.31 Mon 04:52
140文字の物語
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『雨の日の約束』
雨の日の約束は、大きな傘をひとつ持って、相合傘をすることだった。
いつもは遠いあなたがすぐ傍にいる。
だから、梅雨時期は大歓迎だ。
大手降って、あなたの傍にいられる。
地味な男物の傘を持って登校してくるあなたを見て、私は微笑む。
今日は雨が降るのだろう。
下校時間が楽しみだった。
2021.05.31 Mon 04:52
140文字の物語
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文中に『いじわる』を入れて【不満】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
あなたはいじわるだ。
いつだって私を困らせる。
あなたがいじわるする度に、心の中には不満が溜まっていく。
いっそ、それをぶちまけたい、と思ったのは何度あるだろうか。
私がどれだけ訴えても、あなたはいじわるをやめることはないだろう。
屈折した愛情表現だということを知ってしまったから。
2021.05.31 Mon 04:51
140文字の物語
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『明かり』と『未来 』、登場人物が『思い浮かべる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
星明りを頼りに、起きている午後三時。
未来へ希望を託して、深々とした夜をやり過ごす。
それなのに思い浮かべるのは君のことばかり。
ぐっすりと眠っているだろう君は未来そのもの。
朝陽のように明るい。
月のない夜に目覚めている僕には、少し重たすぎる。
僕は星空を見上げためいきをついた。
2021.05.31 Mon 04:50
140文字の物語
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『「無理矢理、指先を指先でつつく」キーワードは「怪我」』
あなたが無理矢理、私が隠していた指先を指先でつつく。
バレてしまったら仕方がない。
指先をあなたに見せる。
「どうしたの? それ」とあなたが尋ねる。
「ちょっと怪我しちゃって」と私は言葉を濁す。
あなたに差し入れるために、お菓子作りに挑戦していたら、包丁で切ったとはいえなかった。
2021.05.31 Mon 04:49
140文字の物語
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「水芭蕉、ブラウス、死にたがり」
いつもは食べこぼすから、と袖を通さない白いブラウスを着る。
水芭蕉の花言葉の通り『美しい思い出』になるだろう。
花なんか咲きっこないビルの屋上で靴をそろえてフェンスの向こうを見る。
死にたがりの私の願いが叶うのだろうか。
あなたがいないこの世界には少しも未練はなかった。
2021.05.31 Mon 04:48
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、少しだけ震える声で最後の嘘をつきました。
それは歩き出すための嘘でした。
「いなくなったりなんてしないよ」、と。
こんな酷い嘘は、もう二度と吐けない。」
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僕は、少しだけ震える声で最後の嘘をついた。
それは独りで歩き出すための嘘だった。
「いなくなったりしないよ」と。
君を置いて、違う道を歩き出そうとしているのは、君だって分かっているだろう。
だから君は寂しそうな笑顔を浮かべた。
こんな酷い嘘は、二度と吐けない。
痛む胸が教えてくれた。
2021.05.31 Mon 04:46
140文字の物語
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『私の為だけに生きて』
『生きている価値なんてないんだ』とあなたは地面を見つめながら呟く。
自己肯定感の低いあなたは、死にたがりだ。
風のように消えてしまいそうな淡い輪郭。
それを引き止める私は厄介だろうか。
「私の為だけに生きて」とあなたの傷だらけの腕を握る。
あなたは顔を上げて泣き出しそうな顔をした。
2021.05.31 Mon 04:45
140文字の物語
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文中に『もっと』を入れて【気持ちいい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
唇が肌にふれる感覚は素敵なものだった。
どこもかしこも角ばっているあなたの、柔らかな感触。
手の甲から始まったくちづけは、熱を帯びたものになっていく。
もっとと我が儘になる。
息もできないくらいに、熱いくちづけをちょうだい。
あなたしか考えられないほど、情熱的なくちづけが欲しいの。
2021.05.31 Mon 04:44
140文字の物語
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『黄緑』と『選択』、登場人物が『疼く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
君の部屋は黄緑色のものであふれている。
君が選択したものではないのは、分かっている。
君が好きなのは、ちょうど今頃の空のような水色。
僕の知らない誰かの影を見つけて、心が疼く。
いつか僕の好きな色で、君の部屋を染めることができるだろうか。
それぐらい自信がなく、黄緑色を見つめる。
2021.05.31 Mon 04:43
140文字の物語
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『「上目遣いで、腕に触れる」キーワードは「暑い」』
アイスが美味しい季節になった。
暑いと言いながら食べるアイスの味わいは格別なものだ。
君が上目遣いで、僕の腕に触れる。
暑い、と触れあうのを嫌がる君の気持ちは分かっている。
パピコを半分に切って、君に渡す。
「おごりだよ」と差し出すと、君の瞳はキラキラと輝く。
それで報われたと思う。
2021.05.31 Mon 04:43
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