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「 140文字の物語 」
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2025.09.21 Sun 10:42
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『「堂々と、指先に触れる」キーワードは「記念日」』
今日は君と巡り会えた記念日。
そして、一年かけて仲良くなって、恋人同士になった記念日。
僕は堂々と、君の指先に触れる。
僕よりも低い体温にぬくもりを分けてあげたい、と思うんだ。
君は白くて細い指先を曲げて、僕の指を包む。
ひんやりとした君の指先も、僕のそれとも区別がつかなくなる。
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2021.05.31 Mon 06:09
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、ひどくためらいながら最後の嘘をつきました。
それは自分の幸せのための嘘でした。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」、と。
・・・うまく笑えたかな?」
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僕は、ひどくためらいながら最後の嘘をついた。
それは自分の幸せのための嘘だった。
これっぽっちも君のことを思っていない嘘だった。
「もう希望に捨てられるのはいやなんだ」と僕は清々しいほどの笑顔を浮かべて言った。
言い出す時の表情とは正反対。それでいい。
・・・僕はうまく笑えたかな?
2021.05.31 Mon 06:08
140文字の物語
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『目で追ってしまうのは、つい癖で』
「何の用?」と君が尋ねた。
気がつけば君を視線で追っていたようだ。
ジロジロと見られても気分の良いものではないだろう。
僕は目線を逸らした。
そうして言い訳のような言葉を紡ぐ。
「目で追ってしまうのは、つい癖で」僕は言う。
他ならぬ君だから追いかけてしまう、ということは言わなかった。
2021.05.31 Mon 06:08
140文字の物語
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文中に『ふわり』を入れて【決意】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
少女は結界の前でふわりと微笑んだ。
「どうか、ご無事に帰ってきてくださいね」と涙を隠して言った。
神剣・神楽を持った青年の胸がチクリと痛んだ。
同胞同士の殺し合いを見せたくなかった。
少女には穏やかな日常を送っていてほしかった。
それが仮初のものでも。
青年は平穏な未来を決意する。
2021.05.31 Mon 06:07
140文字の物語
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『黎明』と『人情』、登場人物が『悩む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
黎明の中、間者の生命を絶つのが人情か悩む。
見つかってしまった間者の生命は遅かれ早かれ霧のように消されるだろう。
ここで一思いに殺してしまった方が後腐れもなく、どちらにも利点があるだろう。
見逃して情報を筒抜けにする、という選択肢はない。
けれども一つしかない生命だ。そこに悩む。
2021.05.31 Mon 06:06
140文字の物語
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『「ぎこちなく、両手のひらをぎゅっと握る」キーワードは「罰ゲーム」』
「遅刻!」待ち合わせ場所で君は怒っていた。
携帯電話が普及した現在では、連絡もなしに遅刻すれば当然かもしれない。
「ごめん。何でも奢るから許して」と情けなく僕は言った。
「罰ゲームとして手を繋いでもらいます」と君は頬を染め言った。
僕はぎこちなく、君の両手のひらをぎゅっと握った。
2021.05.31 Mon 06:06
140文字の物語
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「小満、露草、サービス」
日替わりのカレンダーめくると、片隅に小さく『小満』と書いてあった。
「お母さん、小満って何?」と私は尋ねた。
「自分で調べなさい」と母は言う。
「ケチ」私はすねた。
「晩ご飯をサービスしないわよ」と言われてしぶしぶ自分の部屋に戻った。
本棚から露草色の大きな辞典を取る。
2021.05.31 Mon 06:05
140文字の物語
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文中に『大きな』を入れて【未練】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
誕生日には大きなホールのケーキ。
歳の数だけロウソクを立てて吹き消す。
ネームプレートには私の名前。
イチゴが載った白いケーキを家族で切り分けた。
それは子供時代のことだった。
独り暮らしを始めた私にはカットケーキ。
イチゴが載っているのは同じだけれども、一人分のケーキが寂しかった。
2021.05.31 Mon 06:00
140文字の物語
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『温もり』と『壁』、登場人物が『飛びこむ』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
温もりを手に入れるためには、高い壁があった。
温もりを手に入れるためには、広い湖があった。
簡単には手に入れられない大自然があった。
どうしても温もりを手に入れたかった私は飛びこむ。
溺れかけて、もがいても。
冷たい水温に熱を奪われても。
仮初であったとしても温もりが欲しかったのだ。
2021.05.31 Mon 05:59
140文字の物語
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『「力強く、指先を触れ合わせる」キーワードは「いたずら」』
彼が唐突に力強く、指先を触れ合わせる。
驚いて彼の顔を見上げると、いたずらが成功したような子供の顔をしていた。
「驚いた?」と彼が尋ねる。
彼のいたずらで心拍数は上昇中だ。
でも素直ではない私は「全然」と平気な顔をして言った。
私の答えに彼は思案顔になる。
次のいたずらを考えている。
2021.05.31 Mon 05:59
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、まるでいつも通りに最後の嘘をつきました。
それはきっと必要じゃない嘘でした。
「これ以上関わらないでくれ」、と。
胸の痛みは消えやしないな。」
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僕は、まるでいつも通りに最後の嘘をついた。
それはきっと必要じゃない嘘だった。
「これ以上関わらないでくれ」と。離れゆく君に告げた。
嘘だと気づかれないで欲しかった。
口から零れた言葉が、ただの強がりだと気づいてい欲しくない。
明るく立ち去っていく君へ僕の胸の痛みは消えやしないな。
2021.05.31 Mon 05:56
140文字の物語
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文中に『噂』を入れて【面白そう】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
どこにでもある噂話だった。
下校時間に鳴るチャイムの間、誰にも見られずに手を繋いでいたら、一生の恋人同士になれる。
よくある噂話を彼女は楽し気に伝えてきた。
つまり実行をしたいというわけだ。
条件が難しいと僕は思った。
下校する生徒が多い中、誰にも見られずに、手を繋いでいる、とは。
2021.05.31 Mon 05:54
140文字の物語
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『刹那』と『ボタン』、登場人物が『切り裂く』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
長い髪がボタンに絡みついた。
朝の時間がない時だった。
丁寧に髪を解く余裕はなかった。
髪を切るか、シャツを切り裂くか。
刹那の選択に、髪を切る方を選んだ。
ハサミでボタンにこんがらがった髪を切る。
切った痕をごまかすように髪を結ぶ。
急がないと朝食を食べている時間が無くなってしまう。
2021.05.31 Mon 05:53
140文字の物語
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『「嬉しそうに、腕にしがみつく」キーワードは「勇気」』
君が嬉しそうに、僕の腕にしがみつく。
僕の心臓はドキッと飛び跳ねた。
君から伝わってくるぬくもりに心拍は上がっていく。
勇気のない僕からは、手すら繋げないというのに。
君は気軽にスキンシップをしてくる。
ちぐはぐな恋人同士だった。
今度こそ、僕から君へとスキンシップができたらいいな。
2021.05.31 Mon 05:53
140文字の物語
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最後の嘘をつきました
「iotuは、情けなく笑って最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「これ以上関わらないでくれ」、と。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。」
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僕は、情けなく笑って最後の嘘をついた。
それは自分が楽になるための嘘だった。
これっぽっちも、君のことを考えていなかった。
「これ以上関わらないでくれ」と。心で思っている正反対のことを冷淡に言った。
君は瞳を潤ませて僕を見上げた。
それだけのことで決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。
2021.05.31 Mon 04:59
140文字の物語
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