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「 140文字の物語 」
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2025.09.20 Sat 13:26
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最後の噓をつきました
「iotuは、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。
それは本音とは真逆の嘘でした。
「君の全部を忘れたいんだ」、と。
嘘だと言えたら、どんなに。」
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僕は、愛を囁くように優しく最後の嘘をついた。
最後の嘘だから優しく嘘をついたのかもしれない。
それは本音とは真逆の嘘だった。
「君の全部を忘れたいんだ」と告げた。
君と交わした言葉を一つも忘れたくない、僕が言った。
嘘だと言えたら、どんなに。
心が痛まなくなるのだろうか。
僕は思った。
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2021.07.15 Thu 04:42
140文字の物語
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『言ってくれなきゃわからない』
「お別れしましょう」と彼女が言った。
「理由を聞かせてほしい。改善できるのなら直すから」と僕は食い下がった。
「あなたの全てに嫌気がさしたの」彼女は冷え冷えとした声で言う。
「僕のことが嫌いになったの?」と尋ねると、彼女の瞳に動揺が走った。
「理由を言ってくれなきゃわからないよ」
2021.07.15 Thu 04:42
140文字の物語
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文中に『適当』を入れて【哀しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
どんな生き物にも尊厳があって、終わりがくるものだ。
長年、家族の一員だった猫が息を引き取った。
私が幼い頃に拾ってきた猫だ。
猫が亡くなった理由は老衰だった。
たいていのペットは人間よりも長くは生きられない。
その死を適当に扱うことができず、庭の片隅に軽くなった亡骸を埋めてやった。
2021.07.15 Thu 04:41
140文字の物語
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『羽根』と『古書』、登場人物が『痛む』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
ある日、背から生えた羽根の付け根が痛む。
どんな古書にも書かれていなかった。
人口のおよそ半数がかかった奇病だ。
飛ぶには小さすぎる白い鳥のような羽根が生えてくる。
暫定的に『天使症候群』と名付けられた。
人類の終末が近いのかもしれない。
今日も、また一人病にかかった人間がいる。
2021.07.15 Thu 04:40
140文字の物語
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『「力強く、手のひらを折れんばかりに握る」キーワードは「過去」』
青年は力強く、己の手のひらを折れんばかりに握る。
遠く通り過ぎた過去を思って。
それを見ていた佳人は「そんなに力強く握ると痛くありませんか?」と問うた。
青年は答えられなかった。過去を思うのが痛いのか、握った手が痛いのか、区別がつかなかったからだ。
佳人は青年の拳を優しく握った。
2021.07.15 Thu 04:40
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、痛みを堪えながら最後の嘘をつきました。
それは相手を楽にするための嘘でした。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」、と。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。」
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僕は、胸の痛みを頃えながら最後の嘘をついた。
それは相手を楽にするための嘘だった。
「くだらない毎日なんて、消えてしまえ」と。
それで君の笑顔が見られるのなら、嘘でも良かった。
君との毎日はくだらないものは、一つもなかった。
綺麗な想い出だった。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。
2021.06.30 Wed 04:49
140文字の物語
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『女の子のこと知らな過ぎるのあなた、』
突然怒りだしたり、唐突に泣きだしたり、次の感情が読めなかった。
それを素直に伝えた。
「女の子のこと知らな過ぎるのあなた、もっと思いやってくれてもいいのよ」と彼女が言った。
男兄弟で、女の子と付き合うのも初めてだ。
知らな過ぎると言われても仕方がないだろう。
でも、と思ってしまう。
2021.06.30 Wed 04:48
140文字の物語
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文中に『途中』を入れて【構って欲しい】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
LINEのやりとりの途中だった。
さっきまで、すぐさま返事がきたのに、既読すらつかなくなった。
寝落ちしたのだろう。
それが寂しくって、トーク画面を未練たっらしく見つめる。
LINEじゃなくて、もっと一緒に話をしたかった。
直接、会話がしたかった。
それ望みすぎなのだろうか。
私は溜息をつく。
2021.06.30 Wed 04:48
140文字の物語
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『贈り物』と『指』、登場人物が『照れる』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
二十歳の誕生日に贈り物をされた。
それは薬指にぴったりな銀の指輪だった。
「先約だから」と彼は言った。
そんな言葉に私は照れる。
近い将来に誕生石がはまった指輪を贈られるのだろうか。
それは楽しみのようで、少し気恥ずかしかった。
「ありがとう」と感謝の気持ちを精一杯こめて私は伝えた。
2021.06.30 Wed 04:47
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『「泣きそうになりながら、指先に指を絡める」キーワードは「昼間」』
皆既日食が見られる日だった。
指折り数えて、少女は楽しみに待っていた。
一週間前から天気予報とにらめっこをしていた。
それだというのに、雲が空を覆い隠して、皆既日食は観察できそうにない。
少女は泣きそうになりながら、少年の指先に指を絡める。
泣けなかった涙の分だけ少年は握り返した。
2021.06.30 Wed 04:46
140文字の物語
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最後の噓をつきました
「iotuは、痛みを堪えながら最後の嘘をつきました。
それは本音とは真逆の嘘でした。
「絶対にあきらめたりしないよ」、と。
こんなことしか言えないなんて。」
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僕は、心の痛みに耐えながら最後の嘘をついた。
それは本音とは真逆の嘘だった。
「絶対にあきらめたりしないよ」と。
もうすでにあきらめているのに、君に強がりを言う。
嘘だとしても君には希望を持っていて欲しかった。
こんなことしか言えないなんて、僕も大概だな。
大嘘つきだ。
涙は零れない。
2021.06.30 Wed 04:44
140文字の物語
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『好きと嫌いが裏表』
好きと嫌いが裏表のようだった。
薄っぺらい紙のように行き来ができるようだ。
どれだけ好きになっても、いつの日か嫌いになることだってあるだろう。
どれだけ嫌いであっても、何かの拍子が好きになることだってあるだろう。
心というものはそんな単純なことでできている。
だから諦められない。
2021.06.30 Wed 04:43
140文字の物語
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文中に『舐め』を入れて【夢中】をイメージした140文字作文を書いて下さい。
生まれて初めての恋に、キャンディを舐めるように夢中になった。
彼女のすべてが素晴らしく見えた。
少し我が儘なところも可愛いと思ってしまうのだから、つける薬もないようだ。
この恋心が冷めないように、神様に祈った。
できることなら、そんな彼女と僕が両想いになれるように賽銭を奮発した。
2021.06.30 Wed 04:43
140文字の物語
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『羽根』と『枝』、登場人物が『染める』というお題でツイノベを書いてみて下さい。
羽根ペンの先をインクで染める。
そして用意した紙に魔方陣を書いていく。
魔法の枝を探す見習い魔法使いのために、お守りを作る。
魔法の短杖と良い出会いがありますように、と祈りを込めた。
所詮、師匠といってもできることはあまりに少ない。
ついてやってもいいけれども弟子のためにならない。
2021.06.30 Wed 04:42
140文字の物語
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『「ぎこちなく、指先を折れんばかりに握る」キーワードは「別れ」』
君は機械仕掛けの人形のように、ぎこちなく、僕の指先を折れんばかりに握る。
その痛みが別れることになった二人の心の痛みのように感じられた。
君の手から伝わってくるぬくもりは機械仕掛けではなかったけれども、作り物めいた笑顔がそう感じさせるのだろう。
もう『サヨウナラ』の時間だ。
2021.06.30 Wed 04:41
140文字の物語
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