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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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自分専用の化粧品を揃えたのは、ずいぶんと歳を取ってからだった。
 それまで姉と共有してきた。
 自分専用の口紅を唇にのせる。
 ちょっと力を込めて唇をなぞる。
 綺麗な紅に唇が染まる。
 ティッシュで余計な紅をのぞく。
 鏡を見て私は満足する。
 自分専用というのはやっぱり気持ちがいい。
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「このスイッチを押すと、貴方の知らない誰かが死にます。
 その代わりに貴方の家族や友人が助かります。
 スイッチを押さなければ貴方の家族や友人が死にます」
 男は勝手なことを言ってスイッチを私に押しつけた。
 生命の価値は地球よりも重いというけれども、私はスイッチを押す。
太陽を最後に見たのはいつだったか。
 今は幻のような存在だった。
 きれいな廃人と化してから、カーテンは閉め切りだ。
 インターネットからログアウトしたのはいつだったか忘れた。
 破滅に向かう世界を眺めるのが日課になっている。
 ユーザーが一人減り二人減りと建物が目立つようになった
文化祭で執事喫茶をすることとなった。
 女子は男装して接客することとなった。
 私は男だ、と自己暗示をかけてみるものの内股になってしまう。
 これではお嬢様方に喜んでもらえない。
 文化祭当日までに何とかしなければ。
 最高の瞬間をお嬢様方に感じてほしい。
 やるからには徹底的にだ。
自宅の早朝のロフトで目が覚めた。
 腕が重いと顔を横に向ければ、見知ら知らぬ女性を抱いていた。
 記憶をたどってみるが、まったく覚えがない。
 元々アルコールを入れると記憶が飛ぶ体質だ。
 着衣の乱れはなかった。
 そのことにほっと安堵する。
 腕の中で眠る女性を起こすか否かで葛藤する
朝の電車はいつものように混んでいた。
 もう一本先の電車に乗ればここまで混んでいないのだが、どうにも早起きができない。
 電車が大きく揺れる前に、堂々と、彼女の腕を軽く握る。
 つり革につかまれない身長の彼女が人波で潰されないように捕まえておく。
「ありがとう」彼女は笑った。
夏祭りは盛大だった。
 時代衣装に身に纏った美少女に目が行く。
 県の象徴花である桜の使者らしい。
 時代衣装を纏った集団はメインロードを歩きながらステージに向かっていく。
 カキ氷を片手に俺は集団の後をついて行く。
 人波で美少女を何度か見失いかけながらもステージまで追いかけた。
氷の入ったタンブラーをストローで一混ぜすると、カランという音がした。
 深夜のファミレスは空いていて、喫煙席には私たち一組しかいなかった。
 今日が終われば、また離れ離れになってしまう。
 次のデートの約束までが遠いから不安になってしまう。
 だからさようならが言い出せずにいる
新しい靴を下した。
 嬉しくなって学校まで歩いていくことにした。
 もう吐く息が白い。冬が到来していた。
 肌を切る風が冷たいけれども、歩いているせいかそんなに気にならない。
 自転車では見落としてしまうようなことに目がつく。
 たまには歩いてみるのも良いものだなと思った。
桜並木も葉を落として寂しい風景になっていた。
 喉が渇いて自販機を見ると、今や懐かしい牛乳瓶が売っていた。
 それを電子マネーで購入した。
 瓶入りの牛乳は美味しかった。
 グイッと一飲みしてしまった。
 枝だけになった桜並木をデジカメで録画する。
 次に来るときは霜柱を踏む頃だろう。
早朝のプラネタリウムは珍しい。
 プラネタリウムの裏話も聴けるというので、さっそく申し込んだ。
 当選券片手に彼と一緒に見に来た。
 数分後、隣から健全な寝息が聞こえてきた。
 彼の手の甲を噛み付く。
 桜色の痕がついた。
 痛みで目覚めたようだが、私は知らんぷりを決め込んだ。
失恋した。彼は私が生きている理由の全てだった。
 全力で恋愛をしていた。
 失恋した今、生きる価値がなくなった。
 リストカットをしようと風呂場に行く。
 携帯電話が鳴っていたが放置した。
 蛇口をひねる。水が流れ出す。と玄関が開けられた。
 親友が怒り顔で入ってきた。私の指に触れる。
夏休みに入って、しばらくして親友から電話がきた。
 今から会えないか、とどこか沈んだ声で言った。
 急いで準備をして親友が指定したカフェに向かう。
 親友はアイスコーヒーを飲んでいた。
 オーダーを取りに来た店員にカフェラテを注文した。
 親友は宇宙戦争への召集令状を見せる。
窓から入ってくる眩しい光が気持ち悪い。
 頭ががんがんと鳴っている。
 立ち上がろうとすると、つまづきそうになって、慌ててバランスを取る。
 喉が渇いた。気管支同士が引っ付いて吐き気が出てくる。
 胃が重たくて、鉛でも入っているんじゃないかと思う。
 典型的な二日酔いだった。
霞がかった記憶を追憶する。
 どんなときでも一人の女性が寄り添っていた。
 喜びも悲しみも分かち合ってきた大切な、たった一人の存在。
 記憶は贅肉を剥ぎ取られ、美しい想い出となる。
 立ち上がり、テーブルから煙草を取る。
 火をつけてまた椅子に座る。
 彼女は煙草が嫌いだったと思い出す
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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