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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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彼女が恐る恐る、両手を両手で包む。
「大きな手だね。この手が私を守ってくれたんだね」と彼女は言った。
「ありがとう」と涙ぐみながら言う。
 その様が綺麗で触れてみたくなった。
 危機一髪、両手が塞がっているから、俺は「大したことじゃない」と格好つけることが出来た。
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夏祭りの華は超能力対決だろう。
 広場のど真ん中にステージが設けられている。
 勿論、俺もエントリーした。
 他校生のライバルもエントリーしたと耳に挟んだ。
 決勝戦が楽しみだった。
 今年は負けない自信があった。
 腕を磨き続けたのだから当然だ。
 アナウンスで俺の名が呼ばれた。
重苦しい空気が漂っていた。
 誰もが無言で口を開かない。
 責められた方がずっと楽だ。
 針のむしろに座らされた気分だった。
 こんなことになるなら、もっと勉強をしておけば良かった。
 テーブルの上の通知表は漂う空気に圧力をかけていた。
 模試の結果も同じようなものだろう。
 気が重い。
私は座り心地の悪い椅子に座っていた。
 手元には数珠があった。
 ふと瞳があって、立ちあがり会釈をした。
「わざわざ、ありがとうございます」
「この度は、お悔やみを申し上げます」と父ほどの年齢の先生が言った。
 目元には涙が浮かんでいる。
 それを知ったら亡き人も喜んだだろう。
砂漠がテーマの写真展に向けて現地に飛んだ。
 月が照らし出す砂漠に、風船が飛んでいく様を撮影しようということになった。
 昼間の撮影が主だと思っていたから意表を突かれた感じだった。
 荒ぶる才能は健在だった。
 空に飛ばすための風船に空気を入れる。
 幻想的な写真になるのだろうな。
英会話教室に通うことが流行になっている。
 友だちに誘われて、私も何となく通っている。
 英語が喋れるようになったかと言うと、それがいまいちの出来で、先生も首をかしげるほどの成績だ。
「恐怖で内股になった、を訳してみましょう」と先生が言った。
 慌てて電子辞書を開く。
夜のグラウンドでどちらが早いか競争するのに、夢中になった。
 勝った方がラーメンを奢ると決まったら、余計に熱が入った。
 飛び込み乗車するぐらいの時しか走らなくなった、足ではトラック1周がきつい。
 普段からジムに通っている同僚が当然ながら勝った。
 久しぶりに汗を拭いた。
俺は彼女の過去を知らない。
 俺の前に彼氏がいたのか、家族構成はどうなのか、古くからの友達がいるのか。
 そういった過去すべてを知らない。
 彼女がそういう話になるとはぐらかすからだ。
 過去は過去だ。
 大切なのは今だ。
 駅のホームで彼女は突然、泣き顔で、腕を軽く握ってきた。
夜、しかも深夜になると幼なじみは外出するらしい。
 それも毎晩。
 1時間もすると帰ってくるらしい。
 幼なじみの異常行動を心配した小母さんに見張りを頼まれた。
 欠伸を噛み殺し、幼なじみの跡をつける。
 小さな公園に来ると猫が集まってきた。
 幼なじみは袋からカリカリを出した。
久しぶりに着たワンピースは変なところはないだろうか。
 小ぶりのバッグには忘れ物がないだろうか。
 映画のチケットが余ったからと誘われた日曜日のデート。
 手帳に花丸をつけ、指折り数えて楽しみに待っていた。
 改札を抜けて出てくる人波の中から彼を見つけ、嬉しくなった。
 夢じゃない
強風豪雨の前では、眼鏡よりもコンタクトレンズの方が優秀に務めを果たすだろう。
 水滴まみれの眼鏡のフレームをクイッと押し上げる。
 台風が来ていても、仕事は待ってくれない。
 電車が走っているのだから、会社に出勤しなければならない。
 骨が折れそうな傘を差しながら駅まで歩く。
晴れの日にはタライを持って洗濯をする。
 そうすると下界でも青空となる。
 雨の日は洗濯はしない。
 雨は下界まで届き地を潤す。
 あまり実用性のない観賞用の才能を持った娘は、今日も下界にいる男を想って、洗濯をする。
 広げた布色は極上の青色だ。
 この気持ちが届けばいいのにと思った。
今日、残業を申し付けられたのは私一人だけだった。
 いつもは二、三人残るのに、一人きりというのは寂しいものだった。
 もっと仕事を効率よくこなせば定時で上がれるのだから、自業自得だった。
 チェスの世界大会は今日だったなと思いワンセグを起ち上げる。
 それをBGMがわりにする。
騒々しい幼なじみが今日もやってきた。
 幼なじみの賑やかさに辟易していた私は図書館から借りてきた本を試してみることにした。
「そこまでだ。ここは静かな寝室だ」と暗示をかける。
「体がどんどん重くなってきたはずだ。ほら瞼も重くなってきた」と続けると幼なじみは眠ってしまった
深夜のブランコは彼女と俺の二人きりだった。
「誕生日だったのに悪かったな。仕事がどうしても終わらなかったんだ」と俺はみっともない言い訳をする。
「お仕事じゃ仕方ないよ」彼女は涙の跡を隠すように頬をこする。
「本当は昨日、祝いたかったんだ」俺はプレゼントを取り出した。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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