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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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携帯ラジオをポケットにしまって、朝の海辺に来た。
ラジオからは懐メロが流れていた。
言葉はなく、ただ手を繋いで砂浜を歩く。
二人分の足跡が砂浜に刻まれる。
この時間が永遠に続けばいいのにと、昇っていく太陽を感じながら思った。
ラジオから流れる曲がメローな洋楽に変わった。
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勇気を出して、嫌々ながら、指を両手で包む。
指は細く、枯れ木のようだった。
冷たい指は弱々しく、握り返してきた。
振り払わずに、自分の熱が移れとばかりに、手を改めて握る。
心拍数が上がるのが分かる。
石ころみたいな小さな勇気しか出せない自分の器の小ささに飽き飽きとする。
ステージに立つ彼らを見るのは、いつでも心配だった。
声がきちんと出ているのか、振り付けを間違えたりしないか、衣装のサイズはピッタリか。
心配事はいくらでも出てくる。
ステージの袖でハラハラする。
笑顔を忘れそうになる。
どんなに心配しても見守ることしかできないというのに。
テレビでダイヤモンドのCMをしていた。
深紅のドレスを着た女性が艶やかだった。
少し背伸びをして、深紅のドレスも良いかもしれない。
情熱的な曲が弾けそうだった。
数日後、深紅のドレスに身を包んで舞台に立つ。
最後の一音まで丁寧に弾く。
万雷の拍手にやり遂げたことを実感した。
賑やかな夜のゲームセンターに彼とやってきた。
新台のUFOキャッチャーがあった。
どこか憎めない顔をした熊のぬいぐるみだ。
私は彼を見上げる。
すると彼は目を瞬かせていた。
「目がゴロゴロする」と彼は言った。
鏡を差し出す。
「サンキュ」彼は言った。
目にゴミが入っていたようだ
デートの日だというのに、うっかり二度寝をしてしまった。
起きたのは約束の1時間後だった。
ダメもとで待ち合わせ場所に駆けつけた。
人波の中彼女を見つけた。
待っていてくれたんだ。
それが嬉しくて、困ったような気持ちになった。
彼女がこちらに気がついて怒り顔で、指を軽く握った
学校の屋上に魔法陣を書く。
魔術書片手に正円の中をスペルで埋めていく。
自分には少し上級の魔法だから、慎重に儀式を行っていく。
魔法陣が輝き始めた。
魔力が集まってきた証拠だ。
緊張と不安と期待で、ドキドキしてきた。
そこへ使い魔のねこが乱入してきた。
魔法陣は光を失った。
彼女は掴みどころがない。
確かに捕まえたと思ったら、するりと両腕から逃れている。
ひらりと舞う蝶のように自由に、見る者を魅了する。
そんな彼女のを知りたいような知りたくないような曖昧な気持ちになる。
彼女の心の底まで知ってしまったら、今のような気持ちにはなれないだろう。
雲を追いかけるようなものだと思いながら、足跡を追いかける。
彼女が残した足跡は探し出してほしいと訴えかけているようだった。
けれども、捜索は雲を捕まえるかのように困難だった。
諦めてしまおうか。
いや、ここまで来たんだから最後まで付き合おうか。
心が揺れ動く。
動物が描きこまれた油絵に、レモンが一つ落ちている。
うっかりしていると見落としてしまうほどの小さく黄色のレモンだ。
このレモンは希薄な脇役だ。
動きのある動物たちが奔放に描かれている中、レモンだけが静かに精緻に描かれている。
レモンは名脇役といっても良いだろう。
早朝のエレベーターでお隣さんと一緒になった。
愛犬を抱きかかえていたお隣さんは笑顔で挨拶をしてくれる。
私は抱きかかえられている犬に嫉妬する。
お隣さんに飼われてみたいとちょっと危ない発想をしてしまう。
朝から邪念なんてお隣さんには知られたくはない。
無難に挨拶をし返した
微睡みから目を覚ました。
彼女が力強く、指先を軽く握っていた。
布団の中は温もっていて、またうつらうつらとしてきた。
俺は空いている手で彼女の髪を撫でる。
「何かあったのか?」と静かに訊いてみた。
彼女はプルプルと首を横に振る。
「そうか」と俺は眠りの底に沈んでいく。
小春日和の縁側でねこを膝に乗せて、クラスメイトがのんびりとした口調で言った。
「僕、実は宇宙人なんだよね」と。
庭のモミジが紅葉していて綺麗だねとでも言うように自然だった。
クラスメイトはねこの背中を撫でる。
「もうすぐ秋が終わるね」とクラスメイトは透明な微笑みを見せた
ツイッターで呟けば呟くほど、距離が近づいているような気がしていた。
彼女の好きな食べ物、好きな場所、好きな言葉がTLに流れてくる。
俺は彼女のすべてのことを知っているような気がしていた。
彼女は唐突にツイッターを止めてしまった。
俺と彼女の繋がりは切断されてしまったのだ
今夜は流星群が極大を迎える日だった。
スーパーの広い駐車場まで足を運んだ。
建物が邪魔にならずに全天を見上げることが出来る。
私は流れ星を探すのに没頭する。
シリウスの煌めきが眩しい。
ふいに肩を叩かれてびっくりして振り返ると級友がいた。
「名前を呼んでも返事なかったから」
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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