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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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行きがかり上、醜い子鬼を助けた。
物のついでだったのに、子鬼は感謝し続けた。
「どうして助けてくれたのですか?」子鬼は問う。
「ここだよ、と泣いていたのは誰だ?」と言うと子鬼は涙を零した。
ようやく地上に戻ってこれた。
醜い子鬼にかけられた幻想が解ける。
美しい乙女がいた。
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「俺と一緒にいるの、つまらない?」向かい側に座っていた彼が言った。
寝不足で大欠伸した手前「ごめん」と謝るしかなかった。
久しぶりのデートだから楽しみたいと思っていた。
連日の残業が蓄積しているせいだ。
デートのために、残業して休みをもぎ取ったのにこれでは本末転倒だ。
英語の参考書をペラペラとめくる。
こんなものに無我夢中になれる奴は幸せなんだろうなあ、と思う。
日本語さえ正しく使いこなせないのに、外国語が自在に使えるはずがない。
赤線が引かれているスペルをノートに書く。
視線が参考書をなぞる。
ノートに苦手な外国語で埋まっていく。
台所で皿洗いをしていた。
スポンジからシャボン玉ができる。
ふわふわと漂いしばらくして、パチンと弾ける。
この時間になっても連絡が来ない。
残業確定の可能性が濃厚だ。
一人でご飯を食べるのも味気ない。
お腹空きすぎて胃が鳴る前に帰ってきて欲しいと思う。
最後の皿を洗った。
水槽の中では色鮮やかな熱帯魚が泳いでいる。
ビー玉が敷かれ、エキゾチックな藻が揺れている中で、魚は自由に泳ぐ。
それを見ていたら羨ましくなった。
水温がちょっと下がっただけで死んでしまう熱帯魚よりも、自分は構ってもらっていない。
いっそ人魚になってしまえばいいのだろうか
今日も一人ぼっちの歌手は魂から叫ぶ。
「ここにいるよ、ここだよ」路上で喉が切り裂けるかのように歌う。
群衆は素通りしていく。
少女が立ち止まった。
人の群れをかき分けて歌手の前に立つ。
瞳から涙をハラハラと零しながらやってくる。
歌手の想いが通じた。
出会えたことに喜びを。
どっぷりと日が暮れて、街灯だけの明かりでは心もとない暗闇が広がっている。
蛍光灯が寿命なのか、チカチカしている街灯もある。
遠慮がちに、指先をぎゅっと握られた。
ヒンヤリとした体温から震えが伝わってくる。
昔から暗がりが苦手だったな。と、過去を振り返り、手を握り返した。
この恋は初めての恋だから、大切にしたいの。
手を繋ぐのも、まだ慣れないの。
私に合わせて、ゆっくり恋の階段を登ってくれているのは分かるの。
でも、階段が急で、ときどき転びそうになるの。
だから、もっとゆっくりと階段を登って欲しいの。
わがままだけど解って欲しいの。
仕事中だというのに大きな欠伸をしてしまった。
きょろきょろと辺りを見渡す。みんな自分の仕事に熱心で、こちらには興味がないようだった。
気をつけなきゃなぁと思いながら、また欠伸が出そうになる。
ここ数日、寝不足が続いている。
買った本の結末が知りたくて睡眠が削られている。
ベッドに寝転びながら、左手の薬指を見やる。
そこにはダイヤモンドがあしらわれた繊細な指輪がはまっていた。
今日からの宝物だ。
すくなくともプラチナの指輪に変わるまでは一等大切な宝物になるだろう。
2時間前を思い浮かべると歯がゆい気持ちになる。
一生に一度の大ベントだった。
-
想い出になってしまうんだと気がついた。
このときめきも、この勇気も、全部が全部、彼の中ではほんの日常で。
記憶にすらなれずに、ただの平凡な一日になってしまうのだ。
何年かたって、こんなこともあったなぁと思いだされる想い出になってしまうんだと分かった。
涙が自然と零れた。
ふわふわな気持ち。
あの人のことを考えると、胸がドキドキする。
廊下ですれ違うだけで胸が高鳴る。
あの人のことを考えるだけで心が満たされる。
委員会の仕事で遅くなったからとたった一つキャンディを貰っただけの関係なのに、あの人が気になる。
今まで抱いたことのない気持ち。
朝の通勤通学ラッシュは半端じゃない。
まるで押しつぶされそうになる。
片足なんて宙を浮いている。
そんな中、堂々と、指先を握り締める。
はぐれると困るからという理由で、幼なじみの指先を握っている。
幼なじみも力強く握り返してくれる。
ラッシュの電車の中での唯一の安心だ。
「僕の可愛い小鳥さん」甘い囁き声が耳朶をくすぐる。
「さあ、今日も歌を唄っておくれ」口癖に誘われて、今日も私は歌う。
いつか歌えない日が来ることが不安だ。
いつでも小鳥のままでいたい。
歌えなくなったら捨てられてしまうかもしれない。
そんな日が来ることが心配で夜も眠れない
-
私が台所に立つのは、紅茶を淹れるときだけ。
コーヒー党の私が紅茶を淹れるのは、貴方のため。
ティーポットを温めながら、紅茶の缶に目線を移す。
どんな銘柄が良いだろう。
お菓子に合わせて、今日はアールグレイにしよう。
スプーンで缶の蓋を開けると、良い香りが台所に広がる。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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