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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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太陽がアスファルトをジリジリと灼く。
汗が背中を通り抜ける。
早く家に帰ってクーラーの効いた部屋で涼みたいと思った。
黙々と足を前に運ぶ。
ふと横を見れば、熱に浮かされたようにとろんとした瞳の幼なじみがいた。
ゆらゆらと揺れるように歩いている。
仕方なく、指先を握る。
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毎日、郵便受けをのぞいてしまう。
手紙はいつも決まって真っ白な封筒に真っ白な便箋。
かすかにハーブの香りがする。
今日は郵便受けに真っ白な封筒がちょこんとお邪魔していた。
頬が緩む。
丁重に手紙を郵便受けから取り出す。
懐かしいハーブの香りがする。
手紙を胸に抱え自室に戻る。
仲良しのグループに入っている。
流行りのドラマを見て、ファッションにも気をつけている。
成績は中ぐらい。
彼氏はいないけど、気になる男の子はいる。
どこにでもいる普通の女の子だ。
目立たないように気をつけている。
出る杭は打たれるから。
でもたまには自分らしくありたいと思う。
音もなく太陽が滑り落ちた。
昼間あれほど暑かった気温も下がってきた。
焼けるような夕陽を見ながら、帰路につく。
吹く風が汗を拭っていってくれる。
鞄から水筒を取り出して一口ふくむ。
冷たいお茶は美味しかった。
夕飯を作る匂いがどこからか漂ってくる。
美味しそうな香りに胃が鳴る
午前中に降った雨も午後には上がり、晴れ間が見えるほどの天気になった。
すると当然、傘の存在が抜け落ちてしまった。
お気に入りの一本だったのに、どこかに忘れてしまった。
置き去りにされた傘は今頃、誰かの腕にかかっているのだろうか。
戻ってくるのだろうか。
今日も蒸し暑かった。
窓から微かに入ってくる風も、湿り気を帯びていた。
ご飯を食べる気力もない。
水が冷たくて気持ち良かった。
ごくごくと飲み干してしまう。
コップに注がれた麦茶はあっという間になくなってしまう。
ガラス容器に入った最後の麦茶をちまちまと飲む。
とにかく暑い。
青年はさっきからこっくりこっくりと舟をこいでいる。
今日も朝が早かったみたいだし、眠いのだろう。
ここまで無防備な姿を見れて少女の心臓はトクンと弾んだ。
心を許してもらえたことに、感謝している。
少女はさりげなく、青年の手のひらを握る。
いつでも守ってくれている大きな手を
一番星のように輝きたい。
自分にもその資格はあるはずだ、と少女は思っていた。
学院に入る前は天才だ、神童だと褒め称えられていた。
けれども蓋を開けてみれば、一番星以下の存在だと叩きつけられた。
廊下に貼り出された順位表は白金色の頭髪の少年の名前から始まっていた。
-
今さえあれば良いとずっと思ってきた。
明日のことを考えるのは難しかった。
未来に対して漠然とした不安を抱えていたのかもしれない。
だから約束をするのは苦手だった。
未来は思う通りにはなってくれないと知っていたから。
破られるのが前提の口約束を重ねられたせいかもしれない。
夜のしじま、心がざわめく。
窓から湿った風が入ってきて、レースのカーテンを揺らす。
それを見ながら、鳴らない携帯電話を握り締める。
こんな夜は一人でいたくない。
埋められない孤独にうずくまる。
早く携帯電話が鳴ればいいのに。
独りじゃないと実感させてほしい。
真っ赤なマニキュアをしてきたことに後悔をし始めている。
視線が集まる。
ぶしつけに見られることになれていないから、思わず指を握りこむ。
ちょっとだけ伸ばした爪が手のひらに当たって痛い。
どうしてこんなことをしているんだろう。
自分でもよく解らない。
ただ楽しめたらいいのに。
今宵は仮面舞踏会。
仮面の下に隠された素顔を知っていても、詮索をしてはいけない。
高きも低きも、ダンスを申し込むのは平等だ。
初めて仮面舞踏会に出席した娘は目を輝かせた。
その活気に呑まれていく。
やがて一人の紳士が現れる。
意匠を凝らした仮面の下の瞳は見覚えがあった。
「今日はのんびりしましょう」少女が明るい声で言った。
特に用事もなかったので、青年は頷いた。
「決まりですね!」嬉しそうに少女は笑う。
青年はのんびりするとはどういうことをすればいいのか首をひねる。
少女がお茶と菓子を運んできた。
「縁側で食べましょう」と少女の提案に乗る
早朝だったから声をかけずに家を出た。
少しだけでも睡眠時間を確保して欲しかった。
なかなか寝つけないでいることを知っていた。
用事を済ませて帰ると涙で頬を濡らした少女が待っていた。
胸がずきりと痛んだ。
少女の小さな手が青年の服の裾を掴んだ。
「どこにも行かないでください」
名残りの椿がポトリと落ちた。
音もなく落ちたそれを拾う。
紅い椿はまだまだ瑞々しかった。
たなごころにしっとりとした感触を残す。
椿が落ちるのは自然なことなのだけれど、心がざわめく。
悪い予感が脳裏をよぎる。
ただ花が落ちただけだというのに、ここまで心をかき乱される。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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