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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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白金色の頭髪の少年は教室の自分の席に戻ってきた。
特に何の感慨もなく、テキストを眺めていた。
今日はテストの結果が廊下に張り出される日だ。
少女は結果を見に立ち上がった。
無常にも2位の欄に名前があった。
いつか少年を追い越してやると少女は胸に誓った。
絶対に1位になると。
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いつの間にか隣にいるのが当たり前になっていた。
だから仕事が忙しくて、ほったらかしにされるのに不満を感じるようになっていた。
いつでも一緒にいて欲しいと思う。
一番じゃなければ意味がないような気がした。
我儘だということは分かってる。
それでも特別でいたいと思ってしまう。
目覚まし時計がなる前に、目が覚めた。
二度寝する気分じゃなかったので、そのまま起き上がる。
カーテンを開くと、鮮烈な日差しが部屋を照らした。
爽やかな朝だった。
予定よりも早く目覚めたけれども不快感はなかった。
心地よい日差しを浴びながら、今日も素敵な一日になることを願う
冬の雑踏の中、ぎこちなく、彼女の指先を軽く握った。
驚いたように肩が跳ねた。
耳まで真っ赤になった彼女を愛おしいと思った。
季節は移り変わり春になった。
穏やかな時間の中で彼女の手を握る。
そっと握り返してきた手は温かかった。
隣を歩く彼女の頬は赤かった。
変わらない姿だった
いつのまにか紅茶よりも珈琲が好きになっていた。
気がつけば煙草の香りが好きになっていた。
好きな人の好きな物が好きになっていく。
染め上げられていくのも悪くはないと思った。
好きになってしまったんだから仕方ない。
これから先も、色んな物を好きになっていくのだろう。
つい好奇心から後をつけてしまった。
真っ直ぐ家に帰るのかと思っていた。
追う背中は繁華街に向かっている。
制服姿でもその場に馴染んでいた。
自分とは大違いだ。
ビクビクしながら足音を辿る。
これから先は居酒屋が立ち並ぶ。
その中の一軒に背中は吸い込まれていく。
自分は立ち尽くす
少女が優しく、指先で指先をつつく。
青年は携帯電話をいじる手を止めた。
「一緒にいられるのに」と少女は零した。
青年は携帯電話をポケットにしまった。
「ごめんな」と青年は言った。
「守れない約束なら、初めからしないで」潤んだ瞳が青年を見上げた。
青年は少女の頭をなでた。
初めて会った時から、彼女のことが気になっていた。
俗に言う「一目惚れ」というヤツだった。
人生何度目かの告白をして、OKをもらえた時は天にも昇る気持ちになった。
隣を並んで歩くのは至福の時だった。
彼女がさりげなく、指を軽く握る。
自分は応えるように力強く握り返した。
神剣・神楽は同胞殺しの妖刀だ。
普通の刃では殺せない同胞を殺すことができる。
青年は読書を中断して、神剣・神楽を見た。
わずかに律動している。
敵が近くにいる証拠だった。
無事に帰ってくるのだと心の中で誓う。
青年は神剣・神楽を手にした。
長い長い夜の始まりだった。
食事中だというのに携帯電話を忙しく触っている。
ゲームにのめりこむ姿は大人には見えない。
大きな子供だ。
テーブルの上の料理が冷めていく。
今日は美味しく作れたのにな、と思う。
ゲームを止めさせるのは簡単だったけれども数少ない趣味を取り上げるのも大人気ない気がする。
ボールペンで手紙を書く。
失敗できないから、ちょっと不安になる。
デジタルで書くことも考えたけれども、温もりを感じて欲しかったから手書きに挑戦した。
瞬時に送れるメールと違い日数がかかる手紙という形にしたのも同じ理由だ。
記憶に残って欲しいと思った。
どうにかやり遂げる。
いけないことだとは重々承知の上だった。
それでもあの時、違う選択肢を選んでいれば違う未来が見えたかもしれない。
私たちの行き先は袋小路。
分かりやすいバッドエンドだ。
繋いだ手のぬくもりだけが頼りだ。
お互い身を寄せ合い震えている。
未来は黎明のように薄暗い。
その中を歩く。
今日もギリギリで勝てた。
神剣・神楽じゃなければ負けていただろう。
髪一筋もなく消えた同胞を見て身震いをする。
青年は刃を鞘に納める。
中途半端に伸びた髪を結ぶヘアゴムを解く。
朝日が昇ってくるのを見つめながら、体の回復を待つ。
自分には戦う以外の選択肢は残っていないのだ。
気がついたら約束の時間を過ぎていた。
少女は青年の寝室を開ける。
そこには畳まれた布団があった。
主は不在で、神剣・神楽もなかった。
独りで戦地に向かったに違いない。
少女はぺたりと座り込む。
怪我をせずに青年は帰ってくるのだろうか。
満身創痍な青年は見たくない。
我儘だと思う
肩で息をしながら、青年は路地裏に転がり込んだ。
神剣・神楽の柄を握りしめる。
痛みが引いていくのが分かる。
壁にもたれながら、ずるずると座り込む。
このまま戦線離脱をしたいけれども敵は許さないだろう。
少女との食事の途中だった。
今日も他愛のない話をするためにも青年は立つ。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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