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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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君の一番が誰だってことは、視線を辿れば分かる。
今日も勇気が足りなくて、答えを先延ばしにした。
ある日、突然いなくなってしまうかもしれない君。
だから僕はこの時を永遠にしたいんだ。
繋いだぬくもりを忘れたくはない。
たとえ君の特別が僕じゃなくても。
そんな単純なことなんだ。
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ぐるぐる巻きにしたマフラーに雪がかかる。
吐く息も白く、宙に吸い込まれていった。
帰り道が長く感じられた。
ふいに力強く、指先にしがみつかれた。
冷たい指にドキッと鼓動が跳ねた。
「もっとゆっくり帰ろうよ」と少女は言った。
寒さで足早になっていたようだった。
少年は反省する。
今はいない君の物たちに囲まれて暮らしている。
何ひとつ捨てられずにいる。
一緒に暮らしていた証拠のようで、手に取っては元に戻している。
二人過ごした日々が無意味だったのだろうか。
君宛の郵便が届く間は独り涙を流していてもいいのかな。
考えても考えても一人じゃ答えは出ない。
マグカップには、色違いの歯ブラシを入れて。
大きなお茶碗と柄違いの小ぶりのお茶碗。
同じ柄のお箸と箸置き。
カーテンは二人が好きなグリーンの色。
ベッドはダブルサイズ、羽掛け布団のカバーはよく眠れるように羊の絵が可愛くプリントされた物。
これから二人だけの生活が始まる。
傷つくことが怖くて、ずっと逃げ回っていた。
気がつけば退路が絶たれていた。
『好き』って気持ちは重すぎる。
ちょっとした仕草に一喜一憂する。
それなのに振り回されていることが楽しいと思ってきた。
あんなにも気持ちを否定していた自分がおかしかった。
今は傷つくことも怖くない。
コンビニに立ち寄ってアイスを買った。
アスファルトの照り返しは激しく、強い日差しに汗をかく。
隣を歩く彼女の真っ白な襟が眩しかった。
溶けていくアイスのように思考も熔けていく。
できるだけ優しく、彼女の指を握り締める。
冷ややかな指先に心臓が跳ねた。
彼女の瞳が大きくなった
学校近くの十字路に立っていてば結晶が手に入るという噂だった。
結晶は人によって色、形が違っていて、同じ物は二つとないという。
噂を信じたわけじゃないけれども十字路に向かった。
天を仰ぐ。
小さな雪のような一片が落ちてきた。
慌てて手を差し出した。
脆くも儚いそれは掌で溶けた
腹が空いたので適当なカフェに入る。
店内は穏やかなBGMは流れていた。
昼食には遅い時間帯だからか、客は少なかった。
向かい側に座った彼女は目をキラキラさせながら、観たばかりの映画の感想を語る。
よっぽど楽しかったのだろう。
運ばれてきたグラスの氷が解けても話し終わらない
晴天の空を大きな月が渡る。
それを見上げながら歩いていた。
「月が綺麗ですね」ちょっと気障に囁いた。
「そうだね」と彼女は微笑んだ。
どうやら遠まわしすぎて伝わらなかったようだ。
どんな言葉を紡げば彼女に届くのだろうか。
「一緒だとより綺麗に見えるね」彼女の言葉にやられた。
店内にかかるBGMが沈黙を埋める。
グラスの表面には水滴がつき、テーブルを濡らしていた。
いったい、どれほどの時間がたったのだろう。
別れの言葉を告げるのが辛くて、席を立てないでいる。
もう話すことは一つもないと言うのに。
無為に時間だけが流れていく。
カランッと氷が解けた
現在、葉桜になった樹を見上げる。
今年は立て込んでいて花見に行けなかった。
それを少女は責めたりしなかった。
だからこそ、余計に青年は気に病んだ。
桜を見るなら、来年まで我慢しなければならない。
桜が咲く頃、再び共にいられるのだろうか。
それが気になって眩しい新緑を見上げる
部室のドアに鍵を差し込み回す。
ガチャリと音を立てて、鍵がかかった。
不審に思いながら、もう一度ドアノブを回す。
鍵がかかってないということは先客がいるということだ。
誰だろうと思いながら、部室に入る。
同級生が机に突っ伏して居眠りをしていた。
無防備な姿に驚きながら近づく
デートの終わり。
家の門の前で「忘れ物」と彼が言った。
何のことだろうと思っていると唇を掠め取られた。
不意打ちのキスに、思わず赤面した。
「おやすみ」と彼は平然とした顔で言った。
「おやすみなさい」とどうにか返す。
指先で唇をなぞる。
夜風に当たりながら、その余韻を楽しむ。
遠ざかる少年に少女は精一杯、手を振った。
涙で顔はぐちゃぐちゃになっているだろう。
それでもホームの端で見送った。
やがて電車の姿は見えなくなり、ホームに人がまばらになる。
残されたロケットペンダントに指を滑らせる。
別れたばかりの少年が微笑んでいた。
少女はまた泣き出した
メールの着信音で目が覚めた。
「おはよう」という短い文章と共に、青空の写真が添付されていた。
眠い目をこすりながらベッドから降りる。
カーテンを開けば、眩しいぐらいの朝日が飛び込んでくる。
真白な光を浴びながらメールに返信する。
こうした短いやり取りが嬉しい。
気分も晴れる
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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