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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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閉じた世界の中で、僕も君も息をしている。
呼吸の数を数えながら、沈黙を埋めている。
ここに君がいなくても平気だと言えるほど僕は強くない。
ドアを開け出て行くほどには君も強くない。
二人だけの世界で生きる意味を見つけられるほど絆は強靭ではない。
時が零れ落ちていく音を聞く。
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同胞殺しは人殺しには変わりがない。
大義名分を掲げたところで烙印は消えない。
生温い血を、柔らかな肉を覚えている。
どんな人間だろうところされて当然の人間はいない。
それぞれ懸命に生きているのだ。
けれども神剣・神楽を手に数少ない同胞と殺し合いを続けている。
今日も明日も。
手首が重い。
神剣・神楽を握りなおす。
すすってきた血の分だけ重く感じる。
もう二度と戻らない平穏を懐かしく思う。
決断したのは自分だから後悔はしない。
自分の生命すら保証がないのだから、前を向くしかない。
とりあえずはこの戦いを終わらせるのが先決だろう。
重い鉄の塊を構える
雨上がりに『虹』と言えば、空に七色のアーチが架かった。
言霊使いの血筋に生まれたことに誇りと喜びを感じていた。
口に出したことが何でも叶う。
それはとても素晴らしいことだった。
あの日、恋に落ちるまで。
好きになってもらうことは簡単だった。
でもそれでは意味がない。
唇を噛む
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ベッドの上の住人は「また会いましょう」と微笑んだ。
窓から強い西日が差し込んでいて白い部屋を赤く染めていた。
陶磁器のように白い肌もほんのりと色づいて健康そうに見えた。
次に会う日はたくさんの花に囲まれて大きな写真が飾られている時だろう。
分かっていたから約束ができない
コーヒーにミルクを入れて右回りにスプーンでかき混ぜる。
そんなくせを君は笑うんだね。
銀色のスプーン、一匙分欲しいとねだるそんな君のくせこそ微笑ましいのに。
もうすぐノックの音がするだろう。
君が駆け込んでくるのが目に浮かぶ。
今日も一人分では少し多い分だけの豆を挽く。
キッチンにマグカップが仲良く並んでいる。
色違いのペアで買ったそれは使われなくなって久しい。
一緒にコーヒーを飲んだ日が懐かしい。
今はいなくなってしまった人のことを思うと胸が痛む。
またどこかで巡り会う日が来るのだろうか。
マグカップは沈黙している。
それが寂しかった。
死にいたる病。
濁った瞳は景色だけを写していた。
こちらを見つめることはない。
腕には無数の傷。
口癖は「消えてしまいたい」だった。
そんな彼女はベランダで風に吹かれていた。
泣きそうになりながら、その腕にしがみつく。
彼女が空に飛び立とうとしていることが分かってしまったから
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静かに時が刻まれていた。
秒針が何週したことだろう。
見つめあっていた。
吐息すら感じる距離だというのに、鼓動は平時と変わらない。
小さな手が細い喉元へと導く。
「このまま力をこめてください」とか細い声が言った。
「疲れました」と言葉が続く。
温かなぬくもりを手のひらに感じる
残暑が厳しく体がついていかない。
日差しはギラギラとしていて、軟な肌を灼く。
黙々とアスファルトの道を歩く。
口に含んでいた塩飴を噛む。
レモン味のそれは口いっぱいに広がって、少しは効果がありそうだった。
コンビニで麦茶を買わなければ。
持参した麦茶は飲みきってしまった。
唇を掠め取られた。
あまりに唐突な出来事だったから、苛立った。
こういうことは心の準備が必要だ。
案の定、顔が熱くなるのを感じた。
今ごろ、トマトよりも真っ赤な間抜け面をさらしているだろう。
だから、嫌だったのだ。
できるだけスマートに。
涼しげな顔をして受け止めたいと思う。
書斎の扉をノックする。
返事はなかった。
いつものことなので、お盆を片手にドアノブを回す。
部屋の主は本の山に囲まれていた。
没頭すると、食事すら忘れてしまう主のためにサンドイッチと珈琲を用意してきた。
小さな卓の上にマグカップと皿を置く。
それから主から本を取り上げた。
テスト結果が掲示された廊下で少女の顔面は蒼白になった。
2位ですらなかった。
ケアレスミスをしたのだろう。
想像した順位ではなかったから、震える。
白金色の頭髪の少年と視線が会う。
少年はいつも通り1位だった。
「惜しかったね」感情のこもらない労いに少女は睨んだ。
刹那の快楽を選んだ責任を取らなければならない。
分かっていたことなのに後悔をした。
夏休みも終わろうとしていた。
それなのに宿題の山が片付いていない。
課題図書なんて本すら借りてきてはいない。
このままでは貫徹をしても間に合いそうにない。
潔く登校したほうがいいのだろうか。
青年が傷だらけで帰ってくる度に、胸が痛む。
無事を祈ることしかできない自分の無力さに嫌になる。
神剣・神楽があれば生命を落とすことはないと知っていても、辛い。
大きな怪我を負うことはないとはいえ、無傷というわけにはいかない。
待っているだけしかできないのが苦しい。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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