悲しいことがあっても、辛いことがあっても、笑っている。
本当は泣き出したいぐらい苦しいのに。
自分の感情を押し殺すことが得意になった。
我慢を重ねている君の痛みを知っていた。
それなのに見て見ぬふりした。
君が笑っていたから。
知らないふり上手くなったと思う。
強がる君を見つめながら
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私が「寂しい」と言ったら、あなたも「寂しい」と山びこのように返した。
一緒に並んで夜空を見上げているのに、どうしてこんなに切なくなるのでしょうか。
どうしても埋められない孤独が二人を繋いでいるのでしょう。
だから、気持ちが呼び合うのでしょう。
繰り返される不思議な経験でした。
目覚ましの音が止まった。
僕はまだ目を瞑っていたのに目覚ましが鳴りやんだ。
それから傍らの存在を思い出した。
自分とは違う体温が気持ちよく寄り添っていた。
「朝なんて来なければいいのに」と君は呟いた。
それに僕は同意見だった。
でも眠りと目覚めの狭間で、君の言葉に答えられなかった。
ちょっとした意見の食い違いで口論になった。
せっかくのデートもそこで切り上げた。
楽しくない気分で我が家に帰った。
携帯電話が鳴るのを無視した。
どちらが悪い、というわけではなかったが完全に無視した。
それが恋の終わりだった。
自分の方から謝ったら違った未来が待っていたのだろうか。
「さよなら」の季節に君を想う。
別離は僕と君の関係をあっけなく打ち砕いた。
一緒にいられた時間はわずかだった。
それらは想い出という記憶に仕舞いこまれてしまうのだろう。
初めから分かっていた。
けれども、今度は違うと思いたかった。
何度くりかえしても慣れない感情に心を揺らされる。
どんなものにも必ず終わりがやってくる。
始まりとワンセットになったそれは時に幸福で、時に哀しくて、時に切ない。
いつまでも続くわけではない日々は、漠然とした不安を呼び起こす。
終わりを見つめて、毎朝目覚める。
振り返った時に確かに幸せだったと確認するために。
積み重なる時間に思う
今日は出会ってから1年の記念日。
久しぶりのデートだったから気合が入る。
珍しくスカートをはいて、香水をつける。
待ち合わせ時間通りの彼に飛び切りの笑顔。
今日は嬉しいことばかりだった。
別れ際、彼は遠慮がちに、指に触れる。
不思議に思っていると、左手の薬指に指輪をはめてくれた。
正論はいつだって人を傷つける。
悩み、苦しんでいる人に必要なのは正論ではない。
慰めや共感だ。
分かっていたけれども、乗り越えてほしかったから正論を口にした。
君は裏切られたという表情をした。
視線が痛々しくて見てられなかった。
その場限りの優しさで君を包みこめば良かったのだろうか
呼ばれているような気がする。
それなのに体は重く指すら動かせない。
無理やり瞼を開ける。
すると泣き出しそうな少女の顔が見えた。
「やっと、目を覚ましてくれた」と言った。
真っ白な天井がここがどこのなのか知らせる。
少女の涙を拭おうと手を伸ばす。
いつでも笑っていてほしいと思ったから
夏の炎天下だというのに、その手をつなぎたいと思った。
ふれそうでふれられない距離にいるのに、そのもどかしさに悪くないと思ってしまう自分がいる。
一緒にいられる時間は限られているというのに。
終わろうとしている季節に始まらない想い
「大丈夫。言わなくても分かるから」と君は言って、僕の頬を撫でた。
それがきっかけになったのか涙が零れ落ちた。
「大丈夫」くりかえし君は言い、優しく抱きしめられた。
僕は君の腕の中で子供のように泣きじゃくった。
今まで堪えてきた分だけ涙が溢れ出てくる。
君は耳元で温かい言葉をかける
君が通った道なら、どれほど険しくても辿ろう。
道の端々に落ちている君の欠片を拾い上げる。
水晶片のようなそれはキラキラしている。
君は希望を携えて道を進んだのだろう。
君の欠片は幸せそうに歌っている。
だから僕は幸せな気分で君の影を追いかけられる。
いつか出会ったら好きだと伝えよう
明日、君が死んでも僕は笑っているだろう。
いつも通りに微笑んで君に花を手向けるだろう。
君が煙になり、空に昇っていく姿を見ても泣かないだろう。
何故なら君がそれを望んだから。
君は一生懸命に生きていることを知っているから。
言葉にされなかった約束だ。
だから僕は心の中で泣くのだろう
仲良く並んだペアのマグカップを見て、時間の経過を知る。
最初は少女の物だけを買い足していた。
それがある日から、ペアで揃えるようになった。
神剣・神楽が結んだ縁だ。
同胞殺しの妖刀がもたらした日常は、今まで感じたことがないものだった。
その平穏を長く守り続けたいと青年は思った。
この花が枯れたとき、恋が終わる。
毎日のように届く花を飾る。
花瓶には溢れんばかりの花が咲き誇っていた。
活ける花瓶も尽きて、牛乳瓶やジャムの空き瓶にも飾られている。
いつになったら飽きるのだろうか。
最後の一輪が届けられる日はどんな日だろうか。
枯れるまで続くお飯事のような恋だ。