君の気持ちを聴かせてくれないかい?
胸を僕と同じくらい『好き』で満たしていないかい?
素直になって教えてほしい。
僕だけが君を想っているんじゃないと。
僕の問いにうなずいてくれるだけでいい。
そうしたら、僕ら最強に両思いだ。
世界中探しても、こんなにもお似合いなカップルはいない。
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口にしなかった言葉。
伝えられなかった言葉。
後悔と共に心の奥底でカランコロンと音を立てる。
いつになったら言えるのだろうか。
それとも一生、言葉にしないままで終わるのだろうか。
綺麗な物だけを食べていられればいいのに。
美しい物だけをふれていられればいいのに。
カランコロンと鳴る。
肌と肌が重なり合うことは心地よい。
手を繋いだり、キスしたり。
自分とは違う温もりにふれあうことはドキドキする。
まったく別々の二つが一つになるような気がする。
知らなかった頃には戻れない。
挨拶のように肌をふれあわせる。
深みにはまっていく。
こんなに幸せな気分は世界に二つとない。
君は誰かのために泣いてはいけない存在になった。
誰にでも平等に接しなければならなくなった。
そんな君の代わりに、泣かせてください。
僕の涙を見て、君は微苦笑を浮かべるだろう。
「馬鹿だな」と僕の涙を拭うだろう。
そして小さく「ありがとう」と呟くだろう。
世界が君に優しくするように。
「失恋したよ」幼馴染が言う。
「胸を貸してくれないか?泣きそうだ」と言葉を重ねる。
「本当に泣きたいの?」私は尋ねた。
幼馴染の表情が晴れ晴れしていたから疑問に思ったのだ。
「こういう時は嘘でも慰めてくれるものだぜ」幼馴染は微苦笑を浮かべた。
「敵わないな」と付け足すように言った
会えない日が続くと疑心暗鬼になる。
彼は異性から見て魅力的な人物だから。
他に想いを寄せる女の子たちがいるのは知っている。
それも両手の指ではあふれるぐらいに。
それでも彼と会えるとそんな悩みもチョコレートのように溶ける。
愛されていると実感する。
心の痛みも消え失せる。
お泊り会はテレビゲーム大会になった。
ボードゲーム、アクションゲーム、パズルゲーム。
どんなゲームでも彼に勝てなかった。
それどころか大差をつけられて負ける。
「そろそろ限界だろう」彼が切り上げようとする。
「いや」勝ち逃げは許せない。
「眠いだろう?」
「勝つまでやる」
「はいはい」
「寂しいからそばにいて」なんた可愛らしい言葉が言えたら違っただろう。
いつだって強がるばかり。
あなたの優しさを「大丈夫」の一言で切って捨てた。
本当は迷惑をかけたくなかっただけ。
面倒な女だと思われたくなかっただけ。
人並み以上に、寂しさを感じていた。
今度は素直になろうと思う。
「ハンカチ持った?」玄関でくりかえされる問い。
「ティッシュは?」小学生を送り出す母のように尋ねられる。
クレジットカードと携帯電話さえあれば何とかなる世の中だ。
「大丈夫だよ」と切り上げて家を出ようとした。
「もう忘れ物しちゃ駄目だよ?」額にキスをされた。
完全な忘れ物だった。
水溜まりに映った世界は逆さまだった。
水面に空が映りこんでいた。
小さな世界で輝く太陽めがけて、足を踏み入れる。
ぱしゃんという水音と共に小さな世界は終末を迎えた。
水溜まりは四散して、またずるずるとアスファルトのくぼみに治まる。
その様子が面白くて、小さな世界を探しながら歩く。
向かい合ったまま言葉を交わすことがなかった。
頼んだアイスカフェオレの氷がカランと音が妙に軽く響いた。
今日、呼び出された理由がまだ知らされていない。
カフェに入ってオーダーしてから沈黙が続いている。
ブレンドのコーヒーもぬるくなっているだろう。
嫌な予感がするからこのままでいい
ふらふらと帰り道を歩く。
呑みすぎた。
自覚はあったが先に体の方がまいってしまったようだ。
夜更けで人通りも少ない道をとぼとぼと歩く。
月が綺麗だったが、それをささやくような相手もいない。
重たい胃と吐き気に悩まされながら、歩くだけだ。
早く胃薬を飲みたい、後悔しながら歩を進める。
「僕と結婚してもらえませんか?」婚約者から言われた。
生まれた時から決まっている結婚相手に、改めてプロポーズされたのだ。
他に好きな男性がいるわけでもない。
婚約を覆すまで嫌いな相手ではない。
「あくまで僕が、あなたを愛していたいんです。どうかYESと言ってください」と懇願された。
呪いの言葉のようだった。
「あなたは綺麗なままでいて」お母さんが丁寧に髪をすいてくれる。
鏡の前で「うん。分かった」と答える。
「お姉ちゃんみたいにはならないで」お母さんが髪を三つ編みにしてくれる。
一目一目、願いをこめるように。
わたしはお姉ちゃんのようにお母さんを困らせない。
みんなと同じ丈のスカート。
みんなと同じ髪の色。
みんなと同じ色のカバン。
校則違反しても、結局みんなと同じ。
私らしさはどこにもない。
そんなことをしたら同じグループにいられない。
みんなで一緒なのはいつまでなんだろう。
吐き気がするほど先の話だろう。
まるで鏡を見ているようで辛い。