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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「わ、私は、ずっとあなたのことが好きです」生まれて初めての告白だった。
緊張してうつむいてしまう。
あなたの手が伸びてきて顎をつかまれる。
視線が合う。
「うん、知ってる」と残酷なまでにもあなたは微笑む。
「君の瞳にそう書いてある。それでどうしたいんだい?」
あなたは甘やかに問う。
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子どもが描いたようなパステル色の夕焼けは終わった。
二人は今、無言で夜風にあたっていた。
言いたいことはたくさんあるのに言葉にならない。
このまま時間だけが無為に過ぎていくのだろうか。
二人が一緒にいられる時間は残り少ないというのに。
遠ざかる君へ掛ける言葉を引き出しの中から探す
飴色の昼下がり。
空調の利いた部屋は快適だった。
「恋人同士、たまにはイチャイチャしませんか?」飼い猫がそうするようにすり寄ってきた。
「本気でそう思っているのか?」細い手首をつかみ、そのままソファに押し倒す。
「真昼間ですよ!」
「誘ったのはそちらの方だ」優しく額にくちづける。
離れて初めて気がつく。
君がいる日々がどれほど美しかったか。
僕は君のことをどれほど愛していたのか。
君が隣にいない世界は、とても寂しいものだと思い知った。
今まで君がくれた心を頼りに生きていく。
君が別れの瞬間まで笑顔でいてくれたのだから、僕が泣きごとをつくわけにはいかない。
「嫌い、って言ってよ」切羽詰まった声で言われた。
そう言われても壁ドン態勢で言われては説得力はない。
新しい告白の仕方だろうか。
「君のこと、これ以上好きになりたくないんだ」と続けられる。
「初めまして、だよね」思わず確認してしまった。
「ずっと君を見ていたんだ。片想いってヤツ」
家族よりも一緒にいる時間が長かった幼なじみ。
ずっと一緒にいるのが当たり前のような気がしていた。
好きだったけれども、のんびりと構えていた。
今の関係を壊したくない。
そんな言い訳をしていたら、幼なじみに恋人ができた。
告白されたから、お試しで付き合うことになった、と報告された。
僕は一目見て分かった。
君が運命の相手だと。
僕の人生を彩る花だと。
できるだけ自然に、僕は君に近づいた。
寂しがり屋で、ちょっと傷つきやすい性格の君が心を許してくれるまで粘り強くアプローチした。
あとは仕上げ。
この感情はどこに向かえばいいのかな。
友だちから恋人同士になるために。
並んで歩きながら、手が触れ合いそうで触れ合わない。
正しい友達の距離だ。
二人の間に空いたわずかな隙間を風が通り抜ける。
物足りない。と思ってしまう。
いつからそんなに貪欲になったのだろうか。
最初は一緒に帰れるだけでも嬉しかったのに。
他愛のない話ができることが幸せだったのに。
君は僕の気持ちを知らずに笑顔で接してくる。
その度、僕の胸の鼓動は速くなるばかりだ。
嫌ってほど好きで、憎たらしいくらい愛してる。
僕は天邪鬼だから、君には内緒だ。
君が僕に「好きだよ」と言ってくるまで、絶対に教えてやらない。
それぐらいの秘密にしておいても罰は当たらないだろう。
幸せになりたがる君と振り回される僕。
可哀想な君は今日も幸せを見つけることができなかった。
傷ついているばかりの君に、僕はかける言葉が見当たらない。
誰よりも幸せになってほしい君だから僕はいくらでも付き合う。
この感情はどこから湧いてくるものだろう。
なんだ、答えはここにあった。
喉から手が出るほど、欲しかった。
どんな手段を使っても、手に入れたかった。
「好きだ」と言えば断れない。
青年の地位がそれを許した。
乙女を自分のものにした。
長い片想いは執着に変貌をしていた。
やっと手に入れたのに嬉しくなかった。
嫉妬は肥大化し、乙女を誰にも見られないようにした。
「最近、冷たいよね」少女は言う。
「そうかなぁ?」少年はスマホの画面を見ながら言った。
「一緒に帰らなくなったし」少女は少年の背中にまわる。
「それは部活が違うからだろう」少年はスマホの操作をやめない。
「構え!構え!構え!!」少女はスマホを取り上げる。
ようやく少年は少女を見た
僕と君との共通点は天体観測が好きなこと。
流れ星を追いかけ、点と点を繋いで星座を見つける。
誕生日におねだりして買ってもらった望遠鏡を見せると君は喜んだ。
小さなレンズから見る星は輝いていた。
いつもより近い距離に緊張しながら星を見上げた。
星影に包まれる君が美しいと再確認した。
昔は簡単に言葉にできた。
それこそ天気の話のように。
テストの結果のように。
自覚したら胸いっぱいになってしまって言えなくなってしまった。
伝えることのできない一言が心の奥底でわだかまる。
いつか昔のように言えるようになるのだろうか。
変質してしまった感情はそれだけじゃ物足りない。
同級生の葬式に参列した。
同じクラスだった、という接点しかない相手だった。
何もこんなに早く人生を終わらせなくてもいいだろう。
そんなことを考えながら帰路についた。
清めの塩を振って玄関をくぐる。
香典返しの袋の中に、手紙が一通入っていた。
同級生の肉筆で書かれたラブレターだった。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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