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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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教会の鐘が鳴る。
華やかな歓声。
花びらが舞う中、新郎新婦が下りてくる。
真っ赤な絨毯を幸せそうに歩く花嫁。
どうして、あの場所に自分はいないのだろうか。
報われないのはわかってたけど、目の当たりにすると辛い。
二人の出会いをつくるきっかけになったのが、自分だとわかっているだけに。
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彼女にとって唯一無二の愛だった。
家族との縁も疎遠で、友達の輪の中に入っていけるような強さがなかった。
だから、彼女は感情という感情を恋人に押しつけた。
結果は無惨だった。
一方的に始まったお付き合いは、涙で破局を迎えた。
一部始終を見ていた俺は、今度こそはその心を守ると決めた。
「私のこと、どう思っているの?」定期的にくりかえされる問い。
不安でしょうがないのだろう。
「はいはい、可愛い可愛い」俺は彼女の頭を撫でる。
「気持ちがこもっていなーい!」彼女は目を三角にする。
「愛しているよ。俺のお姫様」俺は頬に唇を寄せた。
彼女の顔が赤くなる。
俺は微笑んだ。
高校を卒業してそれぞれの道を歩き始めた。
遠距離恋愛の始まりだった。
新幹線を使えば日帰りで行って帰ってこれる距離。
そうは言っても学生の身だ。
勉強とバイトを両立させるのは大変だった。
逢えない分メールやLINEで隙間を埋める。
それでも寂しくなる時があって心が揺れる。
別れがちらつく
「貴女の父君は亡くなった」王女に文官が言った。
「この国は隣国の領地になる。和平の証として貴女が隣国の王太子の妃になることになった 」
非情な文官は続ける。
「聴いていますか?この国の将来は、貴女にかかっている」
突然のことに王女は涙をハラハラと零す。
「泣きたくなるのは間違いだ」
「今日の晩ご飯は何にしますか?」コロコロとカートを引きながら少女が訊ねる。
「お肉とお魚、どちらにしますか?」ニコニコと少女は言う。
少女が引くカートの中にファミリーパックのチョコ菓子を入れる。
「お菓子はひとつですよ」と少女は釘を刺す。
ありふれた光景だろう。
それが幸せだった
初めてデートした時に入った喫茶店。
コーヒーを純粋に楽しむ人が多く、灰皿はない。
あの時と同じように、僕は水出しアイスコーヒーを頼み、彼女はカフェオレを頼んだ。
まるきり再現だ。
「いつから嘘だってわかってた?」僕は彼女に訊いた。
「初めから」と彼女は微笑んだ。
それすら懐かしい。
生まれて初めて彼女というものができた。
初デートということで無難に映画にしておいた。
待ち合わせ場所で待っている姿も可愛かった。
制服しか見たことがなかったから、小花がプリントされたワンピースが新鮮だった。
恥ずかしそうに、腕を指先でつつく。
「手を繋ぎませんか?」彼女が言った。
「別れよう」恋人が切り出した。
長すぎる春というヤツだった。
「君とは、幸せになれないから」と恋人は言った。
「君なら、もっといい人が見つかるよ」そんな言葉を聞きたかったわけじゃない。
一緒にいた時間、幸せだと感じていたのは自分だけだったのだろうか。
これから先もと思っていたのも
高校生になって自由が利くようになった。
社会勉強の一環だ、ということでバイトを許してもらった。
初めて履歴書なるものを書いた。
貼った顔写真は学生証のものよりも緊張している。
採用面談はあっさりすんで逆に心配になった。
一緒に働くメンバーと仲良くできるだろうか。
何よりミスが怖い。
一学期最後の登校日だった。
君と一緒に家まで歩いていく。
夏休みに出された課題と置きっぱなしだった副教材が重かった。
それでも君が明るい笑顔を見せてくれるから、僕は笑顔でいられた。
「夏休みも遊ぼうね」と君が言う。
僕は頷いた。
君が好きで、嘘をついた。
今日が君と会える最後の日だ。
手のひらに残った温もりを逃がさないように握りしめる。
ここからの道を進むと決めたのは自分自身だ。
振り返ったら、二度と歩きだせそうにない。
それが分かっているから、帽子を深くかぶって、背筋を伸ばす。
残していく人たちの記憶には立派だったと思われるように。
前だけを真っ直ぐ向いた。
「愛している」僕の言葉に君は大きな瞳をさらに大きくする。
「どうしたの?」君は唐突な告白に目を瞬かせる。
「一回、言ってみたかったんだ」僕は白状する。
恋を知らない僕らが愛を知るわけがない。
二人の関係はいたって健全な幼馴染同士だ。
「それでドキドキしてくれた?」尋ねると君は笑う
朝、日が昇りきらないうちに水を撒く。
日が出てからでは残った雫がレンズの役目をして、花びらや葉を焼いてしまうからだ。
日当たりの良い場所に植わっている花にも水をやる。
ひまわりだ。
夏が楽しみで思わず微笑む。
背丈を抜いて、黄金の花を咲かせるだろう。
太陽を追いかけて咲くだろう。
チクタク。
胸の奥にある時計は生命を刻む。
正確なように感じられて、それは錯覚だと気づかされる。
好きな人と一緒にいると、時計はリズムを崩す。
壊れてしまうんじゃないかと思うぐらいに強く鳴り響く。
一緒にいるだけでも、眩暈がするほどだ。
恋のステップを踏んだら時計はどうなるだろう。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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